福島県の米の放射能 検査方法と結果はこう理解すればいい!
今年のお米の放射能検査については、「24年度版 お米の放射線検査情報一覧」でまとめていますが、福島県以外はほぼ終了しています。その結果もいずれまとめようと思いますが、ここでは佳境に入っている福島県の米の全量全袋検査について、どのように公表されている結果を理解すればよいかお伝えします。
「福島県のお米の放射能検査 最新情報とHPの見方(10/18版)」で10/18当時の状況をお伝えしてから、状況は大きく変化しています。10/24に須賀川市で110Bq/kgのセシウムを含む米が検出されたり、「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPの構成も更新されましたので、そのあたりの情報を含めて最新の情報をお伝えします。
さらに、私が今年の検査結果と公表体制について疑問に思っていたことについて、福島県の水田畑作課に質問をしたところ、お返事をいただきました。その内容を踏まえて解説しようと思います。
これまでにも私のブログで解説を読んでいただいている方には重複する内容も多いと思いますが、最新情報を加えての決定版と思っていますので、ぜひ読んでみてください。
なお、「「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPで公開されている最新情報」においては、可能な限り毎日「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPで毎日更新される情報の最新版をお伝えしていきます。そちらも日々の情報更新としてチェックしてください。
1.「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPの見方
10/25に「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPの構成が大きく変更されました。何が変わったかというと、これまではスクリーニング検査の結果のみの掲載でしたが、スクリーニング検査によって基準値の100Bq/kgを超える可能性がある(スクリーニングレベルを超えた)サンプルが多くなり、Ge検出器による確定検査が多くなってきたためにその結果も合わせて載せるようになったのです。
ここでは、10/27の全地区対象の集計画面を元に説明していきます。

今回一番変わったのは、右側のサマリー結果の所です。これまではグラフの下には全量全袋検査の結果の集計表しか載っていなかったのですが、それに加えてその下にGe検出器による確定検査の集計表も掲載されるようになりました。また、10/24に須賀川市から基準値越えの米があったことから、右上のグラフにも「100Bq/kg超」という欄が設けられて、5つの区分になりました。
『検査方法等の詳しい内容は「こちら」をご覧下さい』という「こちら」のボタンを押すと、別の画面に移動します。

上の画面において、左側はこれまでと同じ全袋検査機によるスクリーニング検査の結果集計、右側は新たに作られたGe検出器による確定検査の結果集計です。表の中身は先ほどの画面と同じ数値です。
そして、左上に記載してある「検査点数5,921,458点」(10/27時点の情報)は、左側の全袋検査機によるスクリーニング検査の5,921,364点と、右側のGe検出器による確定検査の94点の合計値を記載してあるのです。
今回から、左側のグラフと表の下に書いてある説明に詳細な説明表のpdfへのリンクがつきました。
例えば、多くの人が勘違いするスクリーニング検査の数値の意味について、わかりやすい説明がありますので是非読んで欲しいと思います。

このスライドに非常にわかりやすくまとめてありますが、スクリーニング検査はあくまで基準値を超える可能性があるかどうかをチェックするための検査であり、数値も全て参考値であること、従って、正確な数値を出したければGe検出器による確定検査が必要であることをはっきりと記載してあります。
両者の違いをよく理解して欲しいと思います。

このスライドでは、スクリーニング検査においてどうやって基準値の100Bq/kgを超えないようにするか、その考え方をわかりやすく説明しています。この基準となる数値がこの後に出てくる「スクリーニングレベル」なのです。
下のスライドには「スクリーニングレベル」の設定方法の考え方が書いてあります。ただ人によってはちょっとわかりにくいと感じるかもしれません。そういう人は上のスライドの「妥協点」にあたるものがスクリーニングレベルであると理解して下さい。

この下のスライドは、実際の検査において、スクリーニングレベルが50Bq/kgだった場合と80Bq/kgだった場合の例を示しています。スクリーニングレベルを超えた場合には全てGe検出器による確定検査を行い、その結果は福島県のHPと厚労省のHPに発表されます。

検査の流れをもう一度整理してみます。
(1)今年の全量全袋検査においては、まず全袋検査機でスクリーニングを行います。ここで出される数値はあくまで参考値です。スクリーニング検査の目的は、正確な数値を出すことではなく、あくまで基準値を超える可能性があるかどうかを調べることだからです。
(2)100Bq/kgを超える可能性があると考えられる数値、すなわちスクリーニングレベルを超えた検体については、Ge検出器による確定検査に回されます。
(3)確定検査においては、3桁目を四捨五入して有効数値2桁で結果を取り扱う(リンク先のQ&A No.46)ことになっていますので、105Bq/kg以上のものは110Bq/kgとなりますが、例えば104.9Bq/kgという結果になった場合は、有効数字2桁なので100Bq/kgとなり、基準値を超えないという扱いになります。10/18のいわき市の例で102.8Bq/kgという結果がありましたが、このルールにより基準値を超えていないという判断になっています(詳細は「福島県のお米の放射能検査 最新情報とHPの見方(10/18版)」参照)。
2.全量全袋検査は10秒の測定で本当に大丈夫なの?
これまでの説明で、検査の流れはだいたいおわかりいただけたと思います。流れを理解してもらうため、意図的に細かい部分の説明を省略しました。
しかし、いろんな人のブログなどを読んでみて、一番多くあった疑問がこれです。
「わずか10秒程度の検査でどうして正確に測定できるの?」
実は私もこれについてはちょっと不思議だったのですが、東大の早野先生の説明を見て理解できました。9/18に開催された「放射線について 【知って・測って・伝える】 第2回 - 福島のデータを見て考えよう」という講演会でのスライドからポイントとなるスライドを一部借りてきます。
興味のある方はぜひ全部のスライドを読んでみてください。数式が出てきて難しくてわからない、という方もいると思いますが、そういう所は飛ばしてもらえばいいと思います。
先ほどの疑問に関連するのは、NaIという簡易検査型の測定器で検出限界25Bq/kgにするのに11分以上の測定が必要なのに、なぜ全袋検査機ではわずか10秒で測定することが可能なのか?という問題7の部分です。

下のスライドにはその答として、ε(検出効率)を2倍にしていること、そしてNaIでは1kgしか用いていないのに米袋では30kgとM(質量)が30倍であるために、t(測定時間)を1/60にしても同じ検出限界にできるということが説明してあります。
複雑な数式が書いてありますが、その意味を知りたい人はスライドの最初の方から読んでみてください。ここでは分母にあるM×t×εにのみ注目して、測定する検体の量(M)が30kgと、通常の1kgよりも30倍も多いと、それだけでも測定時間(t)を1/30にできる、さらに検出効率(ε)を2倍にすれば測定時間は1/60にできるということを理解してもらえれば充分です。

ところで、全量全袋検査においては、福島県では5種類の会社の検査機が導入されています。これも先ほどの早野先生のスライドより引用です。

10/26に毎日に掲載された(Web魚拓)ように、検査機器の会社が違うと数値が高めに出るという例もあるようです。このあたりは詳細な情報が公開されないとわかりませんが、今年の検査が終わったら測定機器を製作・販売している各社はデータをまとめて発表して欲しいと思います。
これまでに全袋検査機とGe検出器のデータが対になってわかっているのは一つだけです。最初にGe検出器で測定したいわき市の米(10/2)の例では、全袋検査機で73Bq/kgと出ましたが、Ge検出器による確定検査では38Bq/kgでした。先ほどの毎日の記事にもあるように、実際よりも高めに出ている可能性もあります。ただ、スクリーニングレベルの設定の考え方からいうと、高めに出るのはGe検出器で全てチェックできるために問題ありません。
つまり、ここで理解していただきたいのは次のことです。
(1)全袋検査機では、原理的には10秒でも測定下限値を25Bq/kgで測定することはできる。
(2)ただ、実際に公表されている測定結果を見ると、やはり「参考値」にしかすぎず、この数値を他県のGe検出器で測定した結果と並べて議論することはできない。福島県のHPにも参考値と記載してあることの意味を理解しておく必要がある。
(3)メーカーによっても測定結果が異なる可能性も指摘されている。ただ、これについては検証してみないとわからない。
3.検査結果の公表をめぐる問題の結論
私はこれまで、今年の福島県の全量全袋検査について「福島の早場米の収穫始まる! 検査方法と結果の周知方法は?」、「福島県のお米の放射能検査方法と公表方法の解説」、「福島県のお米の放射能検査 最新情報とHPの見方(10/18版)」などでご紹介してきました。その中でずっと疑問に思っていた点が二つあります。これも先ほどの早野先生のスライドにまとめられているので引用します。この中の1.と2.です。

ここに記載されている話を理解するには、若干の補足が必要なので、まずここで識別番号指定検索について説明をしておきます。

上の画面は、これまでご紹介してきたサマリー検索とは異なり、玄米の米袋一つ一つについているバーコード付きのシールに書かれた番号を入力すると得られる結果の一例です。ここでは8/25に早場米の出荷が始まった際にTVのニュースで紹介されていたバーコードの番号をそのまま利用しています。1201が米の検査であること、210が市町村の名前、5001が生産者を識別するコード番号、そしてその後の1がその生産者の中の米袋の番号を示します。
右側の結果画面を見ると、測定下限値(25Bq/kg)未満であること、測定に用いたのはBGO式シンチレーション検査機であること、すなわち今年の福島県に導入された5種類のメーカーの中では島津製作所のFOODS EYEであることを示しています。NaIの場合のみ、同じ型式の機械が2つのメーカーで作られているために、富士電機かキャンベラジャパンかわからないのですが、それ以外のBGO、CsI、プラスチックについては、それぞれ島津製作所、日立造船、三菱重工メカトロニクスであることがわかります。
では、この画面で実際に数値が検出された場合にはどういうデータが表示されるのでしょうか?

上の画面ショットは、10/15に須賀川市のGe確定検査で最高99Bq/kgが出た時の、事前の全袋検査機でのスクリーニング結果の一例です。米袋の識別番号は、私がわざと黒く塗って隠しています。ここに書いてあるように、参考値として、79Bq/kgという結果が表示されます。この時のGe検出器の結果は福島県のHPに掲載されていますので、おそらく80Bq/kg程度の数値が出たのではないかと私は予想しています。残念ながらスクリーニング検査とGe検出器の結果の対応は非公表なのでわかりません。
このように、「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPには、二つの情報を公開する目的があります。一つは、上で説明したように、一つ一つの玄米袋の識別番号からその放射能の数値を知るための検索機能を持ったデータベースとしての位置づけです。そしてもう一つは、これまでの全量全袋検査についての結果をサマリーとして公開するためのデータベースとしての位置づけです。
しかしながら、農家あての資料とは言え、県のHPの資料に公開の対象外というような記述があると、福島県は全ての結果を公開しているわけではないのか?という疑問が出てきます。
そこで私はこの点について、直接福島県の水田畑作課にメールで質問をしました。それに対して、丁寧な回答をいただきました。事前に回答を公開する旨の了承をとっていなかったのですが、多くの人が疑問に思っている重要な点だと思いますので、そのままここに掲載します。
『>2.全量全袋検査の説明で農家の方への説明資料を読むと、希望したら結果を公開しないということが書いてありましたが、公開しない場合は、どういう場合か教えてください。
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/suiden_zenhukuro_chirashi_jizen.pdf
>2-1.公開しないということは、識別番号による検索ではヒットしないというだけで、全体の検体数の中にはカウントされるという理解でいいでしょうか?それとも全体の検体数(10/22現在で約459万)にも入らないということでしょうか?
(回答)
生産者が検査結果を公開しないと希望した場合、識別番号による検索で検査結果は表示されませんが、全体の検査結果の検体数には含まれています。
>2-2.自家消費米は公表しなくてもよいと思いますが、出荷される米でも結果が公表されないことはあるのでしょうか?だとすると、その玄米を買った人が検索しても結果がヒットしないということが起こると思いますが、そういうことも許しているのでしょうか?
(回答)
検査結果の公開に賛同されない生産者の米については、出荷される米であっても、識別番号で照会すると、「生産者の申出により表示しておりません」と画面に出てきます。
米袋には生産者の名前や住所が記載されており、米袋の検査結果も追加的な個人情報となりますので、個人情報保護のため表示できないことになります。
>2-3.万一100Bq/kgを超えた場合は「ふくしまの恵み安全対策協議会」のHPの公表対象外と書いてありますが、Geでの検査は行うため、その結果は水田畑作課あるいは厚労省のHPで公表されるという理解でいいでしょうか?
(回答)
スクリーニングレベルを超え、Ge半導体検出器による詳細検査を行った結果は、県水田畑作課と厚生労働省のHPで公表されます。
なお、10月25日より、「ふくしまの恵み安全対策協議会」のHPでも詳細検査を行った結果を公表しておりますので、ご承知下さい。
>2-4.これまでに全量全袋検査の参考値で100Bq/kgを超えた検体はありましたか?
(回答)
全袋検査器で検査した結果、100Bq/kg超の検体を含めスクリーニングレベルを超えた場合は、ゲルマニウム半導体検出器で詳細な検査を行い確定値で公表しておりますので、100Bq/kg超の参考値はありません。
以上、よろしくお願いいたします。』
2-1.では、農家が希望したら公開しない場合というのは、あくまで識別番号による検索結果に反映されないだけで、サマリーではしっかりとカウントされているということを明言してくれました。一安心です。
2-2.では、ちょっと意外な回答でしたが、米袋には生産者の名前や住所が記載されているため、個人情報を保護する観点から、出荷される場合であってもそのような希望があれば識別番号による検索を行うと「生産者の申出により表示しておりません」と表示されるということでした。私は今までにいくつもの識別番号による検索を行っていますが、まだそのような結果に当たったことがありませんので、実際にそのような農家がいたかどうかについてはわかりません。
2-3.と2-4.では、私は「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPでスクリーニング検査の結果欄に「100Bq/kg超」という欄がないことに疑問を持っていました。そのため、もしスクリーニングで100Bq/kgを超えた場合にどうなるのか?という疑問を質問しました。この2-4.の回答の意味を初めはよく理解できなかったのですが、スクリーニングレベルを超えた米は、必ず確定検査を行い、確定値としてのみ公表するということが初めてわかりました。つまり、スクリーニングレベルを超えたら、その参考値は全袋検査の結果には算入されず、確定値だけが福島県と厚労省のHPで公開されるということなのです。
この事を理解したら、今回の「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPの変更により、スクリーニング検査とGe確定検査の数を足して公表している理由が初めて理解できました。10/28現在、Ge確定検査を行った米袋は94検体です。この94検体の参考値は、全量全袋検査の結果(5,921,364検体)には含まれていないのです。そのために両者を足して「検査点数5,921,458点」という計算を行っているのです。
結論として、わかったことは次のことです。
(1)一部のサンプルの識別番号による検索結果では「生産者の申出により表示しておりません」という場合があるようですが、その場合でもサマリーとしては結果に算入されて公開されているということがわかりました。サマリーとしては全て公開しているということです。
(2)スクリーニング検査で100Bq/kgを超える参考値がもし出たとしたら、必ずGe検出器による確定検査が行われ、その検査結果は全て福島県のHPなどで公表されるということです。また、この場合には参考値は公表されません。これが参考値に「100Bq/kg超」の区分がない理由なのです。
(3)ちなみに、引用した早野先生のスライドの疑問にあったデータの分布についてはこの公表形式ではわかりません。
4.検査は遅れているのか?いつまでかかるのか?
10月中旬には、いくつかの報道において、検査が遅れているという報道がありました。そこで、その点についても水田畑作課に質問したところ、回答を得ることができました。
『>1.最終的に、全ての全量全袋検査が終わって「ふくしまの恵み安全対策協議会」のHPで結果が全て掲載されるのは大体いつ頃になるという予想でしょうか?年内でしょうか?一部地域で当初の予想よりも遅れているという報道もありましたが、どこに問題があったとお考えでしょうか?
(回答)
おおかたの検査は年内に終了する予定ですが、生産者によっては、収穫後に籾の状態で保存し、食べる際にもみすりをして玄米にする方もおり、全量全袋検査が完全に終わる期日は設定しておりません。
一部、検査が遅れているという報道がありましたが、10月24日現在で、522万袋の検査が終了しており、遅れているという認識はしておりません。』
10月10日頃までは、検査が遅れているという一部の報道の通り、検査結果のデータベースへの更新もゆっくりという印象がありました。しかし、ちょうどその頃から毎日30万検体近くの検査結果が追加されるようになり、ペースが上がってきたという印象があります。野田首相の視察もあり、さらにペースアップしたようです。

10/28には600万検体の検査が終了して、目標とされる1200万袋の約半分の検査が終了しました。国が課している抽出検査によるモニタリング検査(実は全袋検査の結果を流用してモニタリング検査の結果としているので、新たに検査するわけではない)も、10/26現在ではほとんど終了しています。
回答の主旨としては、10月下旬現在では、検査の遅れはなく、大方の検査は年内に終了するということです。
5.私が考える、残された課題
検査が始まった頃にはいくつもの疑問があったのですが、検査がかなり進んで、国が課した抽出検査によるモニタリング検査もほぼ終了し、全袋検査だけを考えれば良くなったことと、今回の水田畑作課からの回答によって、公開方法については疑問は解消されました。残された課題は全袋検査機が本当にどこまでの性能があるのか、だと思います。
同じ米袋を全袋検査機とGe検出器で測定した時の実際のデータの違いは、10/2のいわき市の例(73Bq/kg→38Bq/kg)以外はほとんどわかっていません。全袋検査機のデータは参考値であるとはいえ、実際にはどれくらいの乖離があるのか、メーカーによってその違いがあるのかどうかは、非常に興味があるところです。
特に、今回水田畑作課の回答でわかったように、スクリーニングレベルを超えるような参考値が出てきた場合には、Ge検出器による確定検査の結果のみが公表され、参考値は一切公表されないのです。そのため、両者の対応がどうなっているのかは、外部からはわからないようになっています。
島津製作所のHPにはFOODS EYEの試験データが載っていますが、今年の検査の後に確定検査を行った検体の全袋検査機の参考値と確定検査の結果を対応がつくように(できればメーカーごとに)まとめて公表して欲しいと思います。

最後に、参考までにこれまでまとめてきた関連記事を載せておきます。興味のある方はどうぞ。
「24年度版 お米の放射線検査情報一覧」
福島県だけではなく全国の米の放射能検査状況
「「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPで公開されている最新情報」
福島県の全量全袋検査の結果を基本的に毎日更新しています。
「福島県のお米の放射能検査 最新情報とHPの見方(10/18版)」
Ge検出器の確定検査の結果について、10/18の時点でまとめています。新基準値での有効数字の考え方など。
「福島県のお米の放射能検査方法と公表方法の解説」
昨年の福島県における米の検査結果のまとめと今年度の方針
「お米の放射能の測定装置でスクリーニングレベルって何?」
この記事でも解説しましたが、スクリーニングレベルについての解説
10/25に「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPの構成が大きく変更されました。何が変わったかというと、これまではスクリーニング検査の結果のみの掲載でしたが、スクリーニング検査によって基準値の100Bq/kgを超える可能性がある(スクリーニングレベルを超えた)サンプルが多くなり、Ge検出器による確定検査が多くなってきたためにその結果も合わせて載せるようになったのです。
ここでは、10/27の全地区対象の集計画面を元に説明していきます。

今回一番変わったのは、右側のサマリー結果の所です。これまではグラフの下には全量全袋検査の結果の集計表しか載っていなかったのですが、それに加えてその下にGe検出器による確定検査の集計表も掲載されるようになりました。また、10/24に須賀川市から基準値越えの米があったことから、右上のグラフにも「100Bq/kg超」という欄が設けられて、5つの区分になりました。
『検査方法等の詳しい内容は「こちら」をご覧下さい』という「こちら」のボタンを押すと、別の画面に移動します。

上の画面において、左側はこれまでと同じ全袋検査機によるスクリーニング検査の結果集計、右側は新たに作られたGe検出器による確定検査の結果集計です。表の中身は先ほどの画面と同じ数値です。
そして、左上に記載してある「検査点数5,921,458点」(10/27時点の情報)は、左側の全袋検査機によるスクリーニング検査の5,921,364点と、右側のGe検出器による確定検査の94点の合計値を記載してあるのです。
今回から、左側のグラフと表の下に書いてある説明に詳細な説明表のpdfへのリンクがつきました。
例えば、多くの人が勘違いするスクリーニング検査の数値の意味について、わかりやすい説明がありますので是非読んで欲しいと思います。

このスライドに非常にわかりやすくまとめてありますが、スクリーニング検査はあくまで基準値を超える可能性があるかどうかをチェックするための検査であり、数値も全て参考値であること、従って、正確な数値を出したければGe検出器による確定検査が必要であることをはっきりと記載してあります。
両者の違いをよく理解して欲しいと思います。

このスライドでは、スクリーニング検査においてどうやって基準値の100Bq/kgを超えないようにするか、その考え方をわかりやすく説明しています。この基準となる数値がこの後に出てくる「スクリーニングレベル」なのです。
下のスライドには「スクリーニングレベル」の設定方法の考え方が書いてあります。ただ人によってはちょっとわかりにくいと感じるかもしれません。そういう人は上のスライドの「妥協点」にあたるものがスクリーニングレベルであると理解して下さい。

この下のスライドは、実際の検査において、スクリーニングレベルが50Bq/kgだった場合と80Bq/kgだった場合の例を示しています。スクリーニングレベルを超えた場合には全てGe検出器による確定検査を行い、その結果は福島県のHPと厚労省のHPに発表されます。

検査の流れをもう一度整理してみます。
(1)今年の全量全袋検査においては、まず全袋検査機でスクリーニングを行います。ここで出される数値はあくまで参考値です。スクリーニング検査の目的は、正確な数値を出すことではなく、あくまで基準値を超える可能性があるかどうかを調べることだからです。
(2)100Bq/kgを超える可能性があると考えられる数値、すなわちスクリーニングレベルを超えた検体については、Ge検出器による確定検査に回されます。
(3)確定検査においては、3桁目を四捨五入して有効数値2桁で結果を取り扱う(リンク先のQ&A No.46)ことになっていますので、105Bq/kg以上のものは110Bq/kgとなりますが、例えば104.9Bq/kgという結果になった場合は、有効数字2桁なので100Bq/kgとなり、基準値を超えないという扱いになります。10/18のいわき市の例で102.8Bq/kgという結果がありましたが、このルールにより基準値を超えていないという判断になっています(詳細は「福島県のお米の放射能検査 最新情報とHPの見方(10/18版)」参照)。
2.全量全袋検査は10秒の測定で本当に大丈夫なの?
これまでの説明で、検査の流れはだいたいおわかりいただけたと思います。流れを理解してもらうため、意図的に細かい部分の説明を省略しました。
しかし、いろんな人のブログなどを読んでみて、一番多くあった疑問がこれです。
「わずか10秒程度の検査でどうして正確に測定できるの?」
実は私もこれについてはちょっと不思議だったのですが、東大の早野先生の説明を見て理解できました。9/18に開催された「放射線について 【知って・測って・伝える】 第2回 - 福島のデータを見て考えよう」という講演会でのスライドからポイントとなるスライドを一部借りてきます。
興味のある方はぜひ全部のスライドを読んでみてください。数式が出てきて難しくてわからない、という方もいると思いますが、そういう所は飛ばしてもらえばいいと思います。
先ほどの疑問に関連するのは、NaIという簡易検査型の測定器で検出限界25Bq/kgにするのに11分以上の測定が必要なのに、なぜ全袋検査機ではわずか10秒で測定することが可能なのか?という問題7の部分です。

下のスライドにはその答として、ε(検出効率)を2倍にしていること、そしてNaIでは1kgしか用いていないのに米袋では30kgとM(質量)が30倍であるために、t(測定時間)を1/60にしても同じ検出限界にできるということが説明してあります。
複雑な数式が書いてありますが、その意味を知りたい人はスライドの最初の方から読んでみてください。ここでは分母にあるM×t×εにのみ注目して、測定する検体の量(M)が30kgと、通常の1kgよりも30倍も多いと、それだけでも測定時間(t)を1/30にできる、さらに検出効率(ε)を2倍にすれば測定時間は1/60にできるということを理解してもらえれば充分です。

ところで、全量全袋検査においては、福島県では5種類の会社の検査機が導入されています。これも先ほどの早野先生のスライドより引用です。

10/26に毎日に掲載された(Web魚拓)ように、検査機器の会社が違うと数値が高めに出るという例もあるようです。このあたりは詳細な情報が公開されないとわかりませんが、今年の検査が終わったら測定機器を製作・販売している各社はデータをまとめて発表して欲しいと思います。
これまでに全袋検査機とGe検出器のデータが対になってわかっているのは一つだけです。最初にGe検出器で測定したいわき市の米(10/2)の例では、全袋検査機で73Bq/kgと出ましたが、Ge検出器による確定検査では38Bq/kgでした。先ほどの毎日の記事にもあるように、実際よりも高めに出ている可能性もあります。ただ、スクリーニングレベルの設定の考え方からいうと、高めに出るのはGe検出器で全てチェックできるために問題ありません。
つまり、ここで理解していただきたいのは次のことです。
(1)全袋検査機では、原理的には10秒でも測定下限値を25Bq/kgで測定することはできる。
(2)ただ、実際に公表されている測定結果を見ると、やはり「参考値」にしかすぎず、この数値を他県のGe検出器で測定した結果と並べて議論することはできない。福島県のHPにも参考値と記載してあることの意味を理解しておく必要がある。
(3)メーカーによっても測定結果が異なる可能性も指摘されている。ただ、これについては検証してみないとわからない。
3.検査結果の公表をめぐる問題の結論
私はこれまで、今年の福島県の全量全袋検査について「福島の早場米の収穫始まる! 検査方法と結果の周知方法は?」、「福島県のお米の放射能検査方法と公表方法の解説」、「福島県のお米の放射能検査 最新情報とHPの見方(10/18版)」などでご紹介してきました。その中でずっと疑問に思っていた点が二つあります。これも先ほどの早野先生のスライドにまとめられているので引用します。この中の1.と2.です。

ここに記載されている話を理解するには、若干の補足が必要なので、まずここで識別番号指定検索について説明をしておきます。

上の画面は、これまでご紹介してきたサマリー検索とは異なり、玄米の米袋一つ一つについているバーコード付きのシールに書かれた番号を入力すると得られる結果の一例です。ここでは8/25に早場米の出荷が始まった際にTVのニュースで紹介されていたバーコードの番号をそのまま利用しています。1201が米の検査であること、210が市町村の名前、5001が生産者を識別するコード番号、そしてその後の1がその生産者の中の米袋の番号を示します。
右側の結果画面を見ると、測定下限値(25Bq/kg)未満であること、測定に用いたのはBGO式シンチレーション検査機であること、すなわち今年の福島県に導入された5種類のメーカーの中では島津製作所のFOODS EYEであることを示しています。NaIの場合のみ、同じ型式の機械が2つのメーカーで作られているために、富士電機かキャンベラジャパンかわからないのですが、それ以外のBGO、CsI、プラスチックについては、それぞれ島津製作所、日立造船、三菱重工メカトロニクスであることがわかります。
では、この画面で実際に数値が検出された場合にはどういうデータが表示されるのでしょうか?

上の画面ショットは、10/15に須賀川市のGe確定検査で最高99Bq/kgが出た時の、事前の全袋検査機でのスクリーニング結果の一例です。米袋の識別番号は、私がわざと黒く塗って隠しています。ここに書いてあるように、参考値として、79Bq/kgという結果が表示されます。この時のGe検出器の結果は福島県のHPに掲載されていますので、おそらく80Bq/kg程度の数値が出たのではないかと私は予想しています。残念ながらスクリーニング検査とGe検出器の結果の対応は非公表なのでわかりません。
このように、「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPには、二つの情報を公開する目的があります。一つは、上で説明したように、一つ一つの玄米袋の識別番号からその放射能の数値を知るための検索機能を持ったデータベースとしての位置づけです。そしてもう一つは、これまでの全量全袋検査についての結果をサマリーとして公開するためのデータベースとしての位置づけです。
しかしながら、農家あての資料とは言え、県のHPの資料に公開の対象外というような記述があると、福島県は全ての結果を公開しているわけではないのか?という疑問が出てきます。
そこで私はこの点について、直接福島県の水田畑作課にメールで質問をしました。それに対して、丁寧な回答をいただきました。事前に回答を公開する旨の了承をとっていなかったのですが、多くの人が疑問に思っている重要な点だと思いますので、そのままここに掲載します。
『>2.全量全袋検査の説明で農家の方への説明資料を読むと、希望したら結果を公開しないということが書いてありましたが、公開しない場合は、どういう場合か教えてください。
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/suiden_zenhukuro_chirashi_jizen.pdf
>2-1.公開しないということは、識別番号による検索ではヒットしないというだけで、全体の検体数の中にはカウントされるという理解でいいでしょうか?それとも全体の検体数(10/22現在で約459万)にも入らないということでしょうか?
(回答)
生産者が検査結果を公開しないと希望した場合、識別番号による検索で検査結果は表示されませんが、全体の検査結果の検体数には含まれています。
>2-2.自家消費米は公表しなくてもよいと思いますが、出荷される米でも結果が公表されないことはあるのでしょうか?だとすると、その玄米を買った人が検索しても結果がヒットしないということが起こると思いますが、そういうことも許しているのでしょうか?
(回答)
検査結果の公開に賛同されない生産者の米については、出荷される米であっても、識別番号で照会すると、「生産者の申出により表示しておりません」と画面に出てきます。
米袋には生産者の名前や住所が記載されており、米袋の検査結果も追加的な個人情報となりますので、個人情報保護のため表示できないことになります。
>2-3.万一100Bq/kgを超えた場合は「ふくしまの恵み安全対策協議会」のHPの公表対象外と書いてありますが、Geでの検査は行うため、その結果は水田畑作課あるいは厚労省のHPで公表されるという理解でいいでしょうか?
(回答)
スクリーニングレベルを超え、Ge半導体検出器による詳細検査を行った結果は、県水田畑作課と厚生労働省のHPで公表されます。
なお、10月25日より、「ふくしまの恵み安全対策協議会」のHPでも詳細検査を行った結果を公表しておりますので、ご承知下さい。
>2-4.これまでに全量全袋検査の参考値で100Bq/kgを超えた検体はありましたか?
(回答)
全袋検査器で検査した結果、100Bq/kg超の検体を含めスクリーニングレベルを超えた場合は、ゲルマニウム半導体検出器で詳細な検査を行い確定値で公表しておりますので、100Bq/kg超の参考値はありません。
以上、よろしくお願いいたします。』
2-1.では、農家が希望したら公開しない場合というのは、あくまで識別番号による検索結果に反映されないだけで、サマリーではしっかりとカウントされているということを明言してくれました。一安心です。
2-2.では、ちょっと意外な回答でしたが、米袋には生産者の名前や住所が記載されているため、個人情報を保護する観点から、出荷される場合であってもそのような希望があれば識別番号による検索を行うと「生産者の申出により表示しておりません」と表示されるということでした。私は今までにいくつもの識別番号による検索を行っていますが、まだそのような結果に当たったことがありませんので、実際にそのような農家がいたかどうかについてはわかりません。
2-3.と2-4.では、私は「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPでスクリーニング検査の結果欄に「100Bq/kg超」という欄がないことに疑問を持っていました。そのため、もしスクリーニングで100Bq/kgを超えた場合にどうなるのか?という疑問を質問しました。この2-4.の回答の意味を初めはよく理解できなかったのですが、スクリーニングレベルを超えた米は、必ず確定検査を行い、確定値としてのみ公表するということが初めてわかりました。つまり、スクリーニングレベルを超えたら、その参考値は全袋検査の結果には算入されず、確定値だけが福島県と厚労省のHPで公開されるということなのです。
この事を理解したら、今回の「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPの変更により、スクリーニング検査とGe確定検査の数を足して公表している理由が初めて理解できました。10/28現在、Ge確定検査を行った米袋は94検体です。この94検体の参考値は、全量全袋検査の結果(5,921,364検体)には含まれていないのです。そのために両者を足して「検査点数5,921,458点」という計算を行っているのです。
結論として、わかったことは次のことです。
(1)一部のサンプルの識別番号による検索結果では「生産者の申出により表示しておりません」という場合があるようですが、その場合でもサマリーとしては結果に算入されて公開されているということがわかりました。サマリーとしては全て公開しているということです。
(2)スクリーニング検査で100Bq/kgを超える参考値がもし出たとしたら、必ずGe検出器による確定検査が行われ、その検査結果は全て福島県のHPなどで公表されるということです。また、この場合には参考値は公表されません。これが参考値に「100Bq/kg超」の区分がない理由なのです。
(3)ちなみに、引用した早野先生のスライドの疑問にあったデータの分布についてはこの公表形式ではわかりません。
4.検査は遅れているのか?いつまでかかるのか?
10月中旬には、いくつかの報道において、検査が遅れているという報道がありました。そこで、その点についても水田畑作課に質問したところ、回答を得ることができました。
『>1.最終的に、全ての全量全袋検査が終わって「ふくしまの恵み安全対策協議会」のHPで結果が全て掲載されるのは大体いつ頃になるという予想でしょうか?年内でしょうか?一部地域で当初の予想よりも遅れているという報道もありましたが、どこに問題があったとお考えでしょうか?
(回答)
おおかたの検査は年内に終了する予定ですが、生産者によっては、収穫後に籾の状態で保存し、食べる際にもみすりをして玄米にする方もおり、全量全袋検査が完全に終わる期日は設定しておりません。
一部、検査が遅れているという報道がありましたが、10月24日現在で、522万袋の検査が終了しており、遅れているという認識はしておりません。』
10月10日頃までは、検査が遅れているという一部の報道の通り、検査結果のデータベースへの更新もゆっくりという印象がありました。しかし、ちょうどその頃から毎日30万検体近くの検査結果が追加されるようになり、ペースが上がってきたという印象があります。野田首相の視察もあり、さらにペースアップしたようです。

10/28には600万検体の検査が終了して、目標とされる1200万袋の約半分の検査が終了しました。国が課している抽出検査によるモニタリング検査(実は全袋検査の結果を流用してモニタリング検査の結果としているので、新たに検査するわけではない)も、10/26現在ではほとんど終了しています。
回答の主旨としては、10月下旬現在では、検査の遅れはなく、大方の検査は年内に終了するということです。
5.私が考える、残された課題
検査が始まった頃にはいくつもの疑問があったのですが、検査がかなり進んで、国が課した抽出検査によるモニタリング検査もほぼ終了し、全袋検査だけを考えれば良くなったことと、今回の水田畑作課からの回答によって、公開方法については疑問は解消されました。残された課題は全袋検査機が本当にどこまでの性能があるのか、だと思います。
同じ米袋を全袋検査機とGe検出器で測定した時の実際のデータの違いは、10/2のいわき市の例(73Bq/kg→38Bq/kg)以外はほとんどわかっていません。全袋検査機のデータは参考値であるとはいえ、実際にはどれくらいの乖離があるのか、メーカーによってその違いがあるのかどうかは、非常に興味があるところです。
特に、今回水田畑作課の回答でわかったように、スクリーニングレベルを超えるような参考値が出てきた場合には、Ge検出器による確定検査の結果のみが公表され、参考値は一切公表されないのです。そのため、両者の対応がどうなっているのかは、外部からはわからないようになっています。
島津製作所のHPにはFOODS EYEの試験データが載っていますが、今年の検査の後に確定検査を行った検体の全袋検査機の参考値と確定検査の結果を対応がつくように(できればメーカーごとに)まとめて公表して欲しいと思います。

最後に、参考までにこれまでまとめてきた関連記事を載せておきます。興味のある方はどうぞ。
「24年度版 お米の放射線検査情報一覧」
福島県だけではなく全国の米の放射能検査状況
「「ふくしまの恵み安全対策協議会」HPで公開されている最新情報」
福島県の全量全袋検査の結果を基本的に毎日更新しています。
「福島県のお米の放射能検査 最新情報とHPの見方(10/18版)」
Ge検出器の確定検査の結果について、10/18の時点でまとめています。新基準値での有効数字の考え方など。
「福島県のお米の放射能検査方法と公表方法の解説」
昨年の福島県における米の検査結果のまとめと今年度の方針
「お米の放射能の測定装置でスクリーニングレベルって何?」
この記事でも解説しましたが、スクリーニングレベルについての解説
- 関連記事
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- 福島のお米 Ge検出器による確定検査の結果まとめ (2012/10/31)
- 福島県の米の放射能 検査方法と結果はこう理解すればいい! (2012/10/28)
- 福島県のお米の放射能検査 最新情報とHPの見方(10/18版) (2012/10/19)


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