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朝日新聞は9/11、政府事故調のヒアリング記録が公開されるのに合わせて社長の記者会見を開き、2014年5月20日に朝日新聞が報道したいわゆる「吉田調書」についての「命令違反での撤退」というスクープ記事を誤りだったとして取り消しました。

このスクープ記事の問題点についてはすでに多くの報道がなされていますが、このスクープがあったからこそ産経新聞などが反論を書き、そのために非公開とされていた政府事故調のヒアリング記録の多くが公開されることになりました。その点だけは評価すべきと思います。

せっかくヒアリング記録が公開されたので、それを読んで朝日新聞の記事(紙面はよんでいないのでWeb記事や特設サイト)との違いを確認してみたいと思います。


【公開された「吉田調書」には何が書いてあったのか?】の続きを読む

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本日(7/5)、国会事故調は報告書を衆参両院議長に提出しました。その内容は国会事故調のHPから読むことが出来ます。

事前の委員会の議論から受けた印象とは異なり、東電や規制当局、当時の官邸を厳しく断罪する内容になっており、非常に興味のある中身になっています。私もまだ一部を読んだだけですが、ぜひ多くの方に読んでもらいたい内容です。

『今回の事故は「自然災害」ではなく明らかに「人災」である。』とか「規制の虜」とかいろんな切り口があり、非常に多くの観点から読むことが出来ると思いますが、今回私が一番興味を持って読んでいる(まだ途中なので)のは、津波以前の地震で配管などに小さな破損があった可能性があり、地震によって電源が損失した可能性について言及している点です。

これまで東京電力は、(恐らく訴訟対策として)絶対に譲れない一線として、原発事故は津波による電源喪失によって起こったのだという主張を一貫して行ってきましたが、それを覆す可能性のある非常にインパクトの高い内容です。


【国会事故調の報告書では津波前の地震で電源喪失があった可能性に初めて言及!】の続きを読む

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福島原発事故独立検証委員会(以下「民間事故調」)の調査・検証報告書(以下「調査報告書」)が3/11に発売されました。私もたまたまある本屋で残っていた現物を見て、とりあえず読んでみようと思い、購入しました。

民間事故調査委員会の報告書はなぜ有料?」や「民間事故調の報告書をめぐる騒ぎを通じて考えたWeb時代の情報発信の対価」にも書いたように、誰に対しての報告書なのか、その位置づけが曖昧な気がしていましたが、その話とこの報告書の中身の話は別に評価すべき、というのが私の考え方でした。ですから、有料だから買わないという事ではなく、読んでみて中身が素晴らしければそれはそれで評価すべき、という考え方で購入することにしました。

読んでみての感想として、非常によく調べてまとめてくれているという思いもあるのですが、一方で書籍としては一体化した報告書になっていなくて、単にそれぞれのパートを寄せ集めただけ、ということもわかって、非常に残念でした。

このレベルで「緊急出版」するならば、書籍としてはもっと時間をかけて体裁を整えてから出版してもらった方がよかったというのが正直な感想です。

民間事故調の報告書については3回も書いてしまいましたが、これで終わりにする予定です。


【民間事故調の報告書を読んで-もう少し体裁を整えてから出版した方がよかったのでは?】の続きを読む

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3/4に「民間事故調査委員会の報告書はなぜ有料?」を書いたところ、早野先生からコメントをもらい、それをきっかけに多くの人に読んでもらったようです。ワーキンググループの秋山さんからもツイッターでコメントをいただき、いろいろわかったことがあります。

明日(3/11)になれば書籍「福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書」が発売されるようですが、現時点(10日)では一般の人には入手できないという状況は変わりません。長かったタイムラグの最後の日ということで、少し考えたことを書きます。

【民間事故調の報告書をめぐる騒ぎを通じて考えたWeb時代の情報発信の対価】の続きを読む

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2/28、一般財団法人日本再建イニシアティブ(船橋洋一理事長)が昨年9月から開始した「福島原発事故独立検証委員会 (民間事故調)」の調査結果をまとめて日本記者クラブで記者会見しました。いろいろなニュースで取り上げられていたので、概要はご存じの方も多いと思います。

その報告書、忙しいからあとでHPからダウンロードして読もうと思っていたのですが、実はまだ一般には公開されていないようです。3/11に書籍版と電子書籍でそれぞれ発売になるそうです。早野先生のツイートを見てびっくりしました。

どうしてpdfをHPで公開してくれないの?というのが率直な思いです。同じ気持ちを持っている人も多いのではないでしょうか?

【民間事故調査委員会の報告書はなぜ有料?】の続きを読む

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12/16、野田首相は全閣僚が出席して開催して政府の原子力災害対策本部であいさつし、東京電力福島第一原子力発電所の事故について、「原子炉は『冷温停止状態』に達した」と述べ、事故の収束に向けた工程表の「ステップ2」を完了したことを宣言しました(リンクはNHKオンライン)。

夕方7時から始まった合同記者会見は、最近はいつもはガラガラなのですが今日はほぼ満席で、4時間を超えました。とはいっても、3時間を超えるとまた人数は減ってきて、いつもの人数に戻ってしまいました。細野大臣が記者会見の途中でNHKの9時のニュースに出演するために退席したら、そのどさくさに紛れて東京電力の西山社長が記者会見をぬけだした、というハプニングもありました。

【12/16 政府はステップ2完了=原子炉の低温停止状態を宣言。】の続きを読む

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12/9、佐賀県にある定期点検中の玄海原発3号機で、1次冷却水の浄化用ポンプの温度が上昇する不具合があり、同時に放射性物質を含む冷却水が1.8トン水漏れを起こしました。しかし、九州電力は地元の自治体に10日朝になるまで伝えていなかったことが分かりました(リンクは毎日jp)

九州電力は、やらせメールなどの問題で企業体質が問われている会社です。東京電力があれだけの事故を起こし、その情報公開の姿勢について批判されたのですから、それを他山の石として自らも改めようという姿勢を持って欲しいと思います。

【12/10 玄海3号機の水漏れに見る九州電力の情報公開の姿勢と最近の東京電力の情報公開の改善】の続きを読む

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12/8の読売オンラインに、「処理汚染水放出、全漁連抗議受け再検討」という記事が載っていました。

この記事は、ちょっと見過ごせない話なので、久しぶりに東京電力の記者会見を聞いてみることにしました。

最近まで知らなかったのですが、ニコ生やUSTREAM以外にも、現在は、東京電力のHPでも記者会見の状況が1週間分は見ることができるようになっていましたので情報としてお知らせします。

※実は、ほとんど書き上げたところでニュースとして「施設運営計画には盛り込まず」ということが判明したため、最新のニュースとはそぐわない形になっていますが、盛り込むことを検討している、という午前中の会見の内容を元にしてほとんどの文章を書いています。その点はご了承下さい。

【12/9 東京電力は汚染処理水の海洋放出を施設運営計画に盛り込む予定だったが全漁連の反発をみて盛り込まず!】の続きを読む

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国と東京電力は毎月工程表の見直しを行っていますが、本日発表された工程表では、計画が順調なので一ヶ月前倒しにするということが発表されました。

NHKオンラインより

『工程表のうち来年1月までの「ステップ2」で、原子炉の温度が安定的に100度を下回り、建屋からの放射性物質の放出を大幅に抑える「冷温停止状態」にする計画でしたが、取り組みが着実に進んでいるとして、当初予定していた来年1月を前倒しし、年内の達成を目指すことにしています。』

本当に年内に達成できるのか、半信半疑なのですが、公式な発表はそういうことです。
今日は時間があまりないので、速報レベルの簡単な紹介になります。

【9/20 国と東京電力は、冷温停止の計画を年内に前倒しにしました】の続きを読む

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こういう発表は、どこかでメモ代わりに書いておかないといずれ引用しようと思った時に探すのが大変になるので書いておきます。

昨日(26日)保安院の発表によると、福島第一原発から放出された放射性セシウムの量は、広島原発の168.5個分だったそうです(まとめた毎日オンラインの記事)。

【8/27 保安院の発表:福島原発のセシウム放出は広島原爆168個分】の続きを読む

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聞いた瞬間に「えっ?」と耳を疑う話なのですが、今頃になってこんな話が出てきました。

今回の原発事故は、「想定外」の津波によって外部電源が喪失し、それによって原発事故につながったというのがこれまでの東京電力の説明でした。しかし、それを根底からひっくり返すような話が出てきました。

東京電力は、3年前に10m以上の津波が来る可能性があるという試算を行っていたにもかかわらず、何の対策も取らず、おまけに国(保安院)に報告したのは今年の3/7、つまり東日本大震災の4日前でした。

NHKオンライン(8/24)の記事

【8/26 東京電力は10m以上の津波の可能性を3年前に認識していた?】の続きを読む

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8/4 つくば市の放射線に関する基本方針(7/29)」でつくば市の方針と、つくばでの市民の活動についてご紹介しました。

実はこの話の前に、守谷市での活動についてご紹介するという話をしており、遅くなりましたが本日ご紹介します。そのほかにも、私が知っている範囲で茨城県南部の市民の活動状況をご紹介します。ここに紹介してないけれど、実はこういう活動もある、というのをご存じの方は是非ご一報下さい。草の根の市民の活動であれば追加していきます。

千葉県は柏市などでかなり早くから活動が活発になっていましたが、茨城県南部においてもここに来て各地で活動が始まったようです。


【8/15 茨城県南部での市民の活動状況の紹介】の続きを読む

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産経ニュースから。

3号機の圧力容器温度が大幅上昇 底に燃料落下?
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110508/dst11050819580014-n1.htm

3号機の温度が毎日上がっているという情報は数日前からありましたが、

『東電は既に、3号機の燃料は約30%損傷したとの推定を示しているが、ここにきて燃料が圧力容器の底に落下したとすれば、過熱が進み、溶融が再度起きた可能性がある。』

ということは、要注意ですね。お知らせまで。

twitterで仕入れた話なのですが、私にとっては「えっ」という話で、今までの東京電力の説明は何だったんだよ、というニュースがありました。でも、インターネットでは話題になっていたようですが、一般にはあまり報道されていないようです。共産党の議員の質問だからでしょうか?
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-30/2011043004_04_0.html- しんぶん赤旗

これまで、東京電力は「想定外」の津波によって非常用電源が失われて、それが今回の事故を引き起こした、という説明をしてきました。

ですが、上の赤旗の記事によると、これは衆院経済産業委員会なので議事録などもどこかに公開されるものだと思うのですが、事故原因は津波ではなく、「地震による受電鉄塔の倒壊で福島第1原発の外部電源が失われ、炉心溶融が引き起こされた」ということだそうです。



【5/2 原発事故は鉄塔の地震対策をやっていれば防げた?】の続きを読む

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TSOKDBA

Author:TSOKDBA
twitterは@tsokdbaです。
3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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