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本日の茨城県のHPに、ほうれん草、パセリ、原乳から検出した放射線物質のデータが公開されています。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0266_2.pdf

20日前後に測定して、基準値を超えるデータが出た市町村の野菜や原乳を30日に再度測定して比較してくれています。こうやって、同じ場所の経時的変化を追ってくれるとわかりやすいです。

放射能濃度(Bq/kg) 上段:放射性ヨウ素 下段:放射性セシウム(赤字は基準値を超えたもの)
基準値:放射性ヨウ素:2000、放射性セシウム:500

市町村  品目        日付 Bq/kg 日付 Bq/kg
高萩市  露地 ホウレンソウ 3/18 15,020 3/30 6,300
                   3/18   524 3/30  756
日立市  露地 ホウレンソウ 3/18 54,100 3/30 8,300
                   3/18  1,931 3/30  799
常陸太田市 露地 ホウレンソウ 3/18  8,830 3/30 2,700
                   3/18  374 3/30  176
守谷市 露地 ホウレンソウ 3/18  2,100 3/30 1,500
                   3/18  121 3/30  524
高萩市 ハウスホウレンソウ 3/19 11,000 3/30 4,600
                   3/19  586 3/30  486
茨城町 ハウスホウレンソウ 3/20  4,100 3/30 2,900
                   3/20  96 3/30  691
鉾田市  ハウスホウレンソウ 3/19  1,900 3/30 2,600
                   3/19  71 3/30  111
つくば市 ハウスホウレンソウ 3/20  2,300 3/30  830
                   3/20  205 3/30  69

ニュースでも、8カ所のうち7カ所で基準値以上の放射線物質検出と言っていました。前回測定の18-20日から30日まで、10日以上経っています。ヨウ素131の半減期は8日ですから、ヨウ素131がそのまま残っていたとしても、半分以下になっていることが予想されます。実態としては、前回出なかったのに今回高めに出た鉾田市を除き、ほとんどのところで半分以下、あるいは1/3程度にまで低下しています。データとしては、ばらつきを考慮すると、半減期をそのまま反映していると解釈しているのが妥当だと思われます。別の見方をすると、21日から雨が降ったが、その影響はあまりないと言うことだと思います。

パセリのデータです。
鉾田市  ハウスパセリ    3/21  12,000 3/30 7,300
                  3/21  2,110  3/30  903
鉾田市  ハウスパセリ    3/21  3,500 3/30 1,700
                  3/21  765  3/30  151
行方市  ハウスパセリ    3/21  2,000 3/30  770
                  3/21  552  3/30  193

これもホウレンソウと同様の動きをしています。


半減期も考慮すると、10日後にもう一度測定すれば、かなり高い地域を除いて、ホウレンソウもパセリもほとんどの市町村で基準値以下に落ち着くと思われます。

原乳については、データは転記しませんが、どこも基準値以下でした。牛乳を生産している農家は一安心ですね。
常陸太田市、笠間市、稲敷市、河内町、常総市





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昨日の話になってしまいますが、牛久市は24日に一時的に100Bq/kgを超えたのにそのデータを公表せず、一日待って下がったのを確認してから下がったデータを公表していたことがわかりました。
http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000001103300002

現在の牛久市のHPから引用します。

http://www.city.ushiku.ibaraki.jp/em2.htm
62.2ベクレル ( 3月23日現在 )
91.7ベクレル ( 3月25日19時58分現在 牛久配水場 )
76.2ベクレル ( 3月26日19時41分現在 牛久配水場 )
11.7ベクレル ( 3月27日現在 牛久配水場 結果到着3月30日16時20分)
不  検  出  ( 3月28日現在 牛久配水場 結果到着3月31日10時)
12.4ベクレル ( 3月29日16時49分現在 牛久配水場 )
10.1ベクレル ( 3月30日17時40分現在 牛久配水場 )
7.9ベクレル ( 3月31日18時00分現在 牛久配水場 )

3月24日牛久配水場で採取した水道水から一時的に124.9ベクレル/㎏(25日15:58現在情報)の放射性ヨウ素が測定されましたが、25日の19時58分には91.7ベクレル/㎏と暫定規制値内に下がりました

発表データから、暫定基準値を超えたデータを意図的に除いているというのは問題だと思います。東京電力や政府の発表が何かを隠しているのではないか?とみんなが疑っているときに、このようなことをする牛久市の姿勢が疑われます。それほど大きな問題ではないのですから、隠さずに発表して欲しいです。

朝日の記事では『同市では「24日分のすぐ後に、25日分が午後8時ごろに分かったことから、その数字を公表した」という。』と書いてありますが、広報の仕方さえしっかりすれば、24日と25日のデータを公表することで全く問題ないはずです。


また、千葉県も同様のことを行っています。こちらも情報が古くて申し訳ありません。
http://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/souki/0311dannsui-51.html
北千葉広域水道企業団のホームページ
http://www.kitachiba-water.or.jp/info/index.html

『昨日、八千代市上下水道局から、以下のとおり企業団が送水している八千代市睦浄水場受水地点における放射性物質の分析結果について情報提供がありました。

   採水地点:八千代市睦浄水場受水地点
   採水日時:平成23年3月22日(火)19:30頃
   分析結果:放射性ヨウ素131
      睦浄水場 受水池出口   120ベクレル/kg
      睦浄水場 受水池入口   370ベクレル/kg

 当企業団は、この情報を受け、急遽、保管してあった3月21日、22日採水の「浄水」2試料を分析機関に持ち込み放射性物質を測定した結果、3月22日9時15分に採水した試料から、以下のとおり放射性物質が検出されました。なお、3月21日の試料については、放射性ヨウ素、放射性セシウム共に検出されておりません。
3/22 9:15採水試料の分析結果
放射性ヨウ素131 336ベクレル/kg
放射性セシウム134 7.98ベクレル/kg
放射性セシウム137 7.03ベクレル/kg
 これは、3月21日から22日にかけて降雨があった影響で、一時的に放射性物質の濃度が上昇したものと考えられます。それ以降の放射性物質濃度の変化は以下のとおりです。
採水日 放射性ヨウ素131
3月23日  110ベクレル/kg
3月25日  33ベクレル/kg
3月26日  14ベクレル/kg
  放射性セシウムはすべて不検出』

こちらは、福島県以外では初めて300Bq/kgを超える数値が検出されたため、発表されたら乳児のみならず大人も摂取制限という話になり、大騒ぎになっていたと思います。事実関係はわかりませんが、それを恐れて発表するのを後回しにしたのではないか?と怪しまれるデータです。

他の市町村ではこのようなことは絶対にしないでもらいたいと思います。

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本日夕方に茨城県のHPに発表された水道水のモニタリングのデータです。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0268.pdf

『3月27日13:00現在、県内の全ての市町村で、乳児による水道水の摂取の制限は解除されています。
今後は、乳児の飲用に関する暫定規制値(放射性ヨウ素 100Bq/Kg)を超過した市町村及び水源別主要市町村を中心に、水道水質モニタリングを実施してまいります。』
だそうです。

さて、本日の最新情報にアップデートしました。31日水道データ

29日から発表されている、水源を考慮した定点モニタリングのデータです。(水戸市以外は隔日測定)

市町村(水源)     日付 ヨウ素/セシウム 日付 ヨウ素/セシウム

水戸市(那珂川)    31日 17.4/1.01    30日 14.0/3.67
土浦市(霞ヶ浦(西浦))31日 13.4/1.05    29日 14.9/1.06
鹿島市(北浦)     測定なし          30日 23.6/1.88
守谷市(利根川)    31日 5.9/不検出   29日 9.0/1.77
桜川市(霞ヶ浦(西浦))測定なし         30日 11. 6/1.01





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先ほど発表された、茨城県のHPでの水道水のデータです。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0259.pdf
30日水道水データ更新
ちょっとわかりにくくなったかもしれませんが、北茨城市の例では、12.4(30)と記載してあります。これは、30日に採取したサンプルのデータで12.4Bq/kgだったという意味です。下線が引いてあるのは、本日のHPでデータが更新されたものです。青字と赤字の区別は特に意味がありません。小さい数字は青、50以上は赤に色分けしてみただけです。

一部の市町村は毎日のようにデータが更新され、それ以外の市町村では23日とか24日以来データが更新されていません。低いことがわかっているのであえて全ての市町村では毎日測定しないという方針だと思います。もしまたどこかの市町村で大きな値が出たら他の市町村でも測定するのでしょう。そのためにも、下記の定点モニタリングを行っています。先週からのデータの推移で利根川を水源とする地区が高いということがわかったため、水源を考慮して定点を選択しているようです。

昨日から発表されている、水源を考慮した定点モニタリングのデータです。(水戸市以外は隔日測定)

市町村(水源)     日付 ヨウ素/セシウム

水戸市(那珂川)    30日 14.0/3.67
土浦市(霞ヶ浦(西浦))29日 14.9/1.06
鹿島市(北浦)     30日 23.6/1.88
守谷市(利根川)    29日 9.0/1.77
桜川市(霞ヶ浦(西浦))30日 11.6/1.01

さて、今夜は雨が降るかもしれません。それにより、また雨の中に放射性物質が多く含まれている可能性もあるかもしれません。明日以降のデータが気になるところです。明日は水戸市、土浦市と守谷市のデータが出る予定です。それ以外にも、過去に100Bq/kgを超えたところは毎日測定してくれるようです。


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天気予報では、今夜から明日にかけて雨が降るようです。
雨が降ると、また水道水中の放射性物質が増えるかもしれません。あるいは、前回の雨でほとんど降下してしまって、あまり上がらないかもしれません。降下物のデータと、水道水のデータと比較しながら推移を見守っていきたいと思います。

20:45分現在、茨城県のHPにおいて水道水データの更新はありませんので、千葉県で見つけた対応をとりあえずお知らせします。千葉県の水道事業団は前回の騒ぎから学んで対応を取っていますね。

北千葉広域水道事業団
■ 福島第一原子力発電所の事故に伴う対応について(第9報)
      -企業団における降雨への対応について-
平成23年3月30日17時50分

 本日、夕方以降に降雨が予想されています。このため、水道水中の放射性物質濃度の上昇が懸念されますので、次の対策を講じることとしています。

 1 活性炭注入強化
 2 凝集沈澱処理強化
 3 状況に応じた取水停止
http://www.kitachiba-water.or.jp/info/index.html
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21日から降り出した雨が23日にはやみました。21日から上がった環境放射線量は雨がやんだらすぐに下がると思っていたのですが、すぐには下がりませんでした。3/26の段階では、これはなぜか?ひょっとして、まだ放射線物質が出つづけているのではないか?と不思議に思っていましたので、そのように記載しました。

その後、福島県の環境放射線データの推移とか、降下物中の放射線量を見たら、単にデータの読み方が悪かったということがわかりました。従って、3/26に書いた記事は修正します。放射線物質は15日の爆発で飛散した時以降は新たには放出されていないと考えた方がよさそうです。

東大の早野教授(原子核物理の専門家、twitter:@hayano)が下記にまとめてくれています。
http://plixi.com/p/87776142

降下物のデータは、茨城県はなぜか発表していませんので、東京のデータで代用します(文科省発表のデータで発表されているひたちなか市のデータは経時的にまとまっていないのでまとまっている東京のデータで代用しますが、傾向はよくわかります)。

http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/f-past_data.html
採取日Sampling date        ヨウ素131Bq/m2 セシウム137Bq/m2
2011/03/28 9:00 - 2011/03/29 9:00    36.9    18.1
2011/03/27 9:00 - 2011/03/28 9:00    45.5    5.52
2011/03/26 9:00 - 2011/03/27 9:00    101    35.9
2011/03/25 9:00 - 2011/03/26 9:00    217    12.2
2011/03/24 9:00 - 2011/03/25 9:00    173    36.9
2011/03/23 9:00 - 2011/03/24 9:00    12790    155 雨
2011/03/22 9:00 - 2011/03/23 9:00    35700    335 雨
2011/03/21 9:00 - 2011/03/22 9:00    32300    5300
2011/03/20 9:00 - 2011/03/21 9:00    2880    561 雨
2011/03/19 9:00 - 2011/03/20 9:00    39.8    不検出 (ND)
2011/03/18 9:00 - 2011/03/19 9:00    51.4    不検出 (ND)

ここで用いられている単位は、Bq/m2という単位で、面積あたりの放射線量で記載されています。通常の値がどれくらいなのかはわかりませんが、数10Bq/m2と仮定します。

21日から23日の3日間は、30000Bq/m2と通常の1000倍近くの値が出ていることがわかります。この日はちょうど雨が降ったときなので、雨の中に通常の数100倍から1000倍の放射線物質が含まれていたことがわかります。

だとすれば、

(1)それが川の水や浄水場の水に入って各都県の水道水の放射線物質が検出されたということは時系列的にも理解できます。放射線物質を含んだ川の水が海に流れきってしまったら、水道水の放射線物質もほとんどなくなったと解釈すれば、水道水中の放射線物質の量の推移も納得できます。

(2)環境中の放射線は、川の水のようにすぐに流されるわけではないので、雨が降って増えた分が8日のの半減期に従って徐々に減っているという解釈ができます。

この二つは、上にリンクを貼った早野教授の解説図を見ていただければわかると思います。

ということで、これ以上新たな放出がなければ、ヨウ素に関しては半減期8日でどんどん減っていきますから、2ヶ月もすれば以前の状況に戻ると思います。セシウムについては、半減期は長いですが、それほど多い量が検出されていませんので、福島県以外はあまり気にしなくてもいいと思います。
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本日夜に発表された、茨城県のHPでは、もう全市町村のデータは出ていません。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0249.pdf

茨城県29日発表_28日測定データ3
暫定基準値を超える数値が出ている市町村もなくなったので、過去に放射性ヨウ素が100Bq/kgを超過した市町村のデータのみを掲載しています。本日更新されたデータに下線を引いてあります。24日のデータのものから29日のデータのものまであるため、同じデータとして並べるにはちょっと問題があるかもしれませんが、現時点でわかっている最新のデータという見方をしてください。24日に50Bq/kgあった市町村でも、おそらく本日のデータがあれば、20Bq/kg前後に下がっているはずです。

これまでと違う点はもう一つあります。どこの水源か?ということを意識して記載してあります。私のブログを見て、水源を意識してくれたのでしょうか?だとすれば少しはお役に立てたと思うのですが。

水源を考慮した定点モニタリングというものを始めたようです。これは今後も続くようです。本日データがないところもありますが、水戸市以外は隔日で実施予定ということです。

市町村(水源)     日付 ヨウ素/セシウム

水戸市(那珂川)    29日 17.3/2.15
土浦市(霞ヶ浦(西浦))29日 14.9/1.06
鹿島市(北浦)     データなし
守谷市(利根川)    29日 9.0/1.77
桜川市(霞ヶ浦(西浦))データなし

明日以降の発表のされ方を見て、データのまとめ方と更新の頻度を考えます。
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本日夜に発表された、茨城県HPのデータを用いて更新しました。各市町村の飲料水の測定結果です。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0222.pdf

28日夜水道水測定データ

数字に下線を引いた部分が本日の更新されたデータです。赤字と青字には大きな意味はありません(50以上の数字を赤くしただけです)。あとは昨日の夜の発表と同じです。今日も暫定基準値を超えた市町村はありませんでした。ヨウ素131の値(Bq/kg)を示します。

水戸市:24.9→45.3
日立市:12.1→13.9(森山)
日立市:19.0→47.6(十王)
北茨城市:25.9→19.2
取手市:35.8→20.1
守谷市:48.0→38.0
かすみがうら市:4.9→不検出
東海村:21.3→19.3

一方、HPの記載ミスでなければ気になるデータが一つだけあります。それは、水戸市の放射性セシウムのデータが26日のサンプルで2.44Bq/kg→27日のサンプルで43.34Bq/kgと大幅に上がっていることです。これまで、放射性セシウムのデータはほとんどが不検出で、あっても一桁(5以下)だったので気にしていなかったのですが、基準値以下とはいえ、急に10倍以上も上がっているのが気になります。転記ミスなど、何らかのミスであると思いますが、とりあえず明日の発表を待つしかないですね。

全体的な傾向としては、取手市のデータが日を追って下がっているのを見ればわかるように、いい方向に向かっていると思います。


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関係する省庁のHPを今朝ざっとチェックしましたが、水道水への放射線物質の混入は、多くの都県で収束に向かっているようです。

厚労省のまとめのページをご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016lu9-att/2r98520000016lyw.pdf

現在でも乳児に対する摂取自粛をしているのは、福島県の一部と、千葉県水道事業(柏井浄水場(東側施設))、印旛郡広域水道用水供給事業だけで、あとは全て解除されました。

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本日の夜、茨城県のHPが更新されました。

http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0214.pdf

唯一データがなかった神栖市の水道水のデータが発表され、これで茨城県の44市町村のデータが全て出そろいました。暫定基準値を上回る市町村はありません。


27日18時データ

県南、県西などの水道事務所ごとに色分けをしてみました。水道事務所って何?という方はこちらを見てください。
http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-24.html

ヨウ素131のデータのみ記してあります。赤字は50Bq/kgを超えたもの、青字は50以下です。その線引きには意味は特にありません。高めの場所をわかりやすくするために色をつけただけです。北部と、利根川から取水しているところがやや高め(といっても基準値以下)ということがわかります。
セシウムは、基準値を上回るようなデータはありませんでした。

これで収束に向かうといいですね。

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だいぶ中身が増えてきたので、少し整理したいと思い、テンプレートを変更しました。

今日の昼間まで見ていただいていた方はいきなり雰囲気が変わってビックリしたかもしれません。

これからもスタイルは少しずつ変えていくかもしれませんが、中身は変わりません。

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農水省のHPに、なぜほうれん草の放射線物質が多く検出されるのか?ということに対する解答が書いてありました(25日)。

http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/seisan_situmon.html

これはほうれん草だけに関する解説ではなく、野菜や原乳などの放射性物質の検査結果に関して寄せられた質問に対するQ&Aです。

主に「葉」の部分を食べるもの:葉菜(ようさい)類の中でも、 キャベツなどの「結球性」の葉もの野菜と比べて「非結球性」のほうれん草は高い数値が出やすいという理由を説明してくれています。

『放射性ヨウ素等の放射性物質は、大気中で細かい粉じんと一緒に空中から落下し、葉の表面に付くと考えられています。このため、葉の表面が上を向いて広がっているホウレンソウなどの「非結球性葉菜類」では、他の野菜に比べて比較的高い濃度の放射性物質が検出される例が多くなっていると考えています。また、暫定基準値は、重量当たりで表しているので、同じ重さで比べた場合、表面積の多い野菜の方が高い濃度で検出されがちです。 なお、カキナや福島県において摂取制限の対象となっている茎立菜(くきたちな)、信夫冬菜(しのぶふゆな)もこの葉菜類に分類されます。』

他にも説明がいろいろとありますが、わかりやすい説明で比較的納得がいきます。ただし、この解答で説明がつかないのは、ハウス栽培のほうれん草でも多く検出されているという点です。露地植えならば納得できるのですが、ハウス栽培のほうれん草で露地植えと同様、あるいはそれ以上の放射線物質が検出されているのはちょっと納得がいきません。そこまで説明してあれば完璧だったのですけど。
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今日の茨城県のHPを確認したら、26日朝の段階で不明だった市町村のデータが一部追加され、アップデートされたものもありますので、最新の茨城県発表の情報(26日19時)に更新します。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0202.pdf

茨城県の44市町村のうち、断水で取水できない神栖市を除き、43市町村についてデータが出そろいました。
26日19時時点で、放射性ヨウ素、放射性セシウムともに、暫定規制値を超えるデータが出ている市町村はありません。よかったですね。


26日水道データ

※長期的な影響を考えると、半減期の長いセシウムの方も掲載すべきと思いますが、現時点ではセシウムについては暫定規制値を超えていないので分析していません。
さて、この数値を再度地図を見ながら眺めてみましょう。本日の別の記事で記載した茨城県内の浄水場のデータを見ていただければわかりますが、県北は高め、県南、県西、鹿行は低めという傾向は変わりません。県南、県南については、霞ヶ浦や鬼怒川から取水している地域は低く(30以下)、利根川から取水している地域は高め(50前後)ということがわかりました。
なぜ利根川は高く出たのか?これは謎ですが理由はわからないでしょうね。他の都県でも収束の方向ですし、水道水の放射線物質検出についてはこれで収束してくれることを願います。



25日19時時点からの追加データ

これまでデータがなかった市町村
市町村名:ヨウ素 セシウム
牛久市:76.2 4.38
稲敷市:17.6 2.69
行方市:18.8 2.14
鉾田市:4.8 不検出
茨城町:18.5 不検出
(神栖市は断水のため取水できず)

乳児に対する水道水摂取の自粛解除
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0204.pdf
日立市:3/26 10:00
古河市:3/25 18:00
北茨城市:3/27 解除予定
取手市:3/26 20:00
東海村:3/26 7:30

市町村の独自調査
常陸太田市:金砂郷地区 3/26 19:25
常陸太田市:水府地区 3/25 16:00
笠間市:継続中

【3/27 茨城県つくば市近辺の水道のデータその2】の続きを読む

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茨城県のHPに、水道からの放射線物質検出のデータが出ています。25日現在のデータも追加されました!http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0194.pdfですが、茨城の地理に詳しい人以外はこの表をみてもよくわからないでしょう。そこで、地図に数値を書き込んでみました。これを見ると、やはり傾向として県北は高く、県南は低いということがわかります。但し、利根川に近い方はまた
3/26 茨城県つくば市近辺の水道のデータ


26日の朝の段階では、県南地区の浄水場のことしかわからなかったのですが、「茨城県企業局」というところに県全体の浄水場と、どこから水を引っ張ってきているかがわかりましたので、追加でお知らせします。
おもしろいのは、つくば市の住民はその存在を知っていると思いますが、企業局がヘリポートを運営しているんですよね。最初は、水道局かと思っていたのですが、ヘリポートの管理運営というページを見つけて、確かにこれは水道だけでなないので、「企業局」だな、と妙に納得してしまいました。

浄水場map
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kigyou/watermake/watermake_02.htm

茨城県の水源は、こんなにたくさんあるということを改めて理解できました。

茨城県企業局では、以下の4つの地区に分けています。ただ、ここに分類されない市町村もあり、そこは上水は引いていないのかな?と素朴な疑問を覚えました。
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kigyou/works/works_01.htm
・県南広域水道用水供給事業(霞ヶ浦・利根川・地下水)
・鹿行広域水道用水供給事業(北浦・鰐川)
・県西広域水道用水供給事業(霞ヶ浦・利根川・鬼怒川)
・県中央広域水道用水供給事業(那珂川・涸沼川)

県南地区(つくば市、土浦市、牛久市、取手市、守谷市、竜ヶ崎市、稲敷市、利根町、阿見町、河内町)
(※HPの市町村名が古いので、一部現在の市町村と合致していません。)
県南
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kigyou/works/pdf/map_01_01.pdf

県西地区(石岡市、桜川市、筑西市、下妻市、結城市、古河市、常総市、つくばみらい市、坂東市、八千代町、境町、五霞町)
(※HPの市町村名が古いので、一部現在の市町村と合致していません。)
県西
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kigyou/works/pdf/map_01_03.pdf

県中央地区(石岡市の一部、小美玉市、笠間市、水戸市、ひたちなか市、那珂市、大洗町、茨城町、東海村、常陸大宮市の一部)
(※HPの市町村名が古いので、一部現在の市町村と合致していません。)
県中央
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kigyou/works/pdf/map_01_04.pdf

鹿行地区(行方市、鉾田市、鹿島市、潮来市、神栖市)
鹿行
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kigyou/works/pdf/map_01_02.pd
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昨日のTV朝日の番組「朝生」を録画で見ていて、東京都副知事の猪瀬直樹さんが教えてくれた報告書をインターネットで見つけましたので、お知らせします。


財団法人 原子力環境整備促進・資金管理センターが1994年にまとめた、「食品の調理・加工による放射性核種の除去率」という報告書です。
http://www.rwmc.or.jp/library/other/kankyo/
当然のことながら日本語のpdfファイルですが、長いので3つに分かれています。
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_1.pdf その1
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_2.pdf その2
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_3.pdf その3

前回ご紹介した文献(チェルノブイリの後で、日本のほうれん草についてヨウ素とセシウムの除去を実験したもの)も、「その3」の15-19ページ(pdfのページ数でいうと90-94ページ)のところに紹介されていますので、興味のある方はご覧ください。

この報告書の全体的なまとめは、「その1」のところに書いてあります。ですが、この報告書で注意していただきたいのは、野菜にしても、果菜か葉菜か、また放射性元素の種類はなにか?ということで除去率が異なります。

NHKでもこの報告書の内容が紹介されたらしいですが、非常にざっくり言ってしまうと、煮沸で50%から90%除去できるということで間違いはありません。私が昨日紹介した文献でも2分間の煮沸で約50%の除去ができると記載されていました。ですから、ほうれん草のおひたしにすることで混入したヨウ素やセシウムを半分以上除去できることは間違いないと思います。

ただ、水洗で80%落ちると「朝生」では猪瀬直樹さんが紹介していましたが、それはこの報告書を正しく読んでいません。この報告書では、「果菜のキュウリ、ナスは水洗すると、放射性降下物のストロンチウム-90の50-60%が除去できる」と書いてあります。しかし、現在一番問題になっているのは、ほうれん草のヨウ素(とセシウム)です。キュウリやナスとほうれん草では異なるようですし、ストロンチウムとヨウ素、セシウムでは異なるようです

また、水洗といっても、いわゆる水洗いとは違い、水道水に30分漬ける、とか、1%食塩水に30分漬ける、とか、0.25%の酢に15分漬ける、とか、条件がかなりあります。このあたりも注意が必要です。

今後、このあたりも広報されてくると思いますが、マスメディアの言うことはいい加減なことが多いので、できるだけ元になる文献や報告書を自分であたってみて判断されることを望みます。

この報告書には、畜産物やコメ、麦、水産物に至るまで、データが紹介されていますので、ぜひ参考にしてください。

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24日あたりから、福島原発でかなり放射線が漏れているのでは、というような話が出てきているようです。
事実、作業員の被曝した量はとんでもない量で、これだけの量が作業現場に漏れるということは、どこかに穴が空いている、ということを裏付けています。それが外気に漏れ出しているのかどうかはまだはっきりしていません。

茨城県の放射線量のデータは、茨城県のHPや産総研のHPを毎日チェックしていますが、私は産総研のデータをいつも基準に考えています。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/index2.html 茨城県
http://www.aist.go.jp/taisaku/ja/measurement/index.html 産総研

15日の爆発の時の一時的な上昇は仕方ないとして、その後バックグラウンドに近い0.05μシーベルト/h付近で落ち着いていました。21日からまた低い(0.2-0.3μシーベルト/h)ながらもあがり出しましたが、2-3日雨が降っていたので、雨のせいだと思っていました。

しかし昨日になって、雨もやんだのにいつまで経っても数値が下がらないので、これは違うな、と思い出しました。下記の産総研のデータをグラフにしたものを見てください。駐車場のデータは昼間だけなので、とぎれていますが、ベランダのデータと合わせて読めば傾向はわかると思います。
産総研の放射線量0326

他の人のブログで見つけたのですが、これは産総研だけではなく、他の都府県のデータも全て同じ傾向を示しているようです。
http://office-aoba01.seesaa.net/article/192510459.html#放射線量変化
つまり、21日頃から、それほど高くはないが、常に放射線物質が漏れ続けているということです。確かに、3号機や2号機などから白い水蒸気と見られる煙はずっとあがり続けていますので、そのせいかもしれませんし、あるいはそれ以外の発表されていない放射能漏れがあるのかもしれません。そのあたりはいずれわかると思います。ですが、気持ち悪いですよね。これが収まってくれないと、きっと水道水の汚染や農作物の汚染も止まらない気がします。


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茨城県のHPに、水道からの放射線物質検出のデータが出ています。
25日現在のデータも追加されました!
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0194.pdf
ですが、茨城の地理に詳しい人以外はこの表をみてもよくわからないでしょう。そこで、地図に数値を書き込んでみました。
毎日更新しています。3/30日夜の最新版はこちら。
http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-35.html


25日の茨城県全データ

これを見ると、やはり傾向として県北は高く、県南は低いということがわかります。但し、利根川に近い方はまた高いです。これには何か別の理由がありそうです。

県南地区のデータを詳しく見てみます。
まず、県南地区の水がどこから取られているかということを知っておかないといけません。(県南水道事務所パンフレットより)
県南水道事業団サービス区域地図

利根川から取水している自治体と、霞ヶ浦から取水している自治体があります。数値は24日(23日)のヨウ素131のデータ(Bq/kg)です。セシウムはどこも低いので記載していません。

霞ヶ浦給水系 霞ヶ浦浄水場
土浦市    16.7
つくば市    8.3
美浦村    21.8
阿見町    26.0
県南水道企業団(竜ヶ崎市、取手市、牛久市) これは一部でしょう。

霞ヶ浦給水系 阿見浄水場
土浦市    16.7
稲敷市    測定中
阿見町    26.0
河内町    19.9

利根川給水系 利根川浄水場
県南水道企業団(竜ヶ崎市、取手市、牛久市)
竜ヶ崎市   62.2
取手市    106.5
牛久市    測定中
守谷市    80.1(23日)
利根町    59.4

これを見てはっきりとわかることは、利根川給水系は高めの数値が出ているが、霞ヶ浦給水系は低いということです。


(県南水道事務所パンフレットより)
県南水道区分表

県南水道企業団の3カ所の配水場は、3/25現在、高めの数値になっています。
http://www.ibananww.ne.jp/
以下、HPより抜粋
『<茨城県南水道企業団における放射線量の測定結果について>3/25 23:45更新
茨城県南水道企業団において採水した水道水中の放射性物質の測定結果を下記のとおりお知らせします。
採水日 採水場所 放射性ヨウ素 放射性セシウム (単位はベクレル/㎏)
3月25日 牛久配水場   91.7      Cs-134  2.60
(牛久市)               Cs-136  0.35、Cs-137  3.13                
3月25日 若柴配水場   58.2      Cs-134  1.14
(龍ケ崎市)              Cs-136  0.33、Cs-137  1.15
3月25日 藤代配水場   84.1      Cs-134  1.72
(取手市)               Cs-136  0.54、 Cs-137  2.15
                    
当企業団では、全量を県企業局より受水(購入)しております。
取手市戸頭配水場で3月24日に採取した水道水の一部から、乳児の飲用に関する暫定規制値100ベクレル/kgを上まわる106.5ベクレル/kgの放射性ヨウ素が測定されましたが、その後、同じ取手市内の藤代配水場で3月25日に採取し測定した結果、84.1ベクレル/kgを暫定規制値内に下がりました
さらに安全性を確認するため、3月26日からの採取を若柴配水場(龍ケ崎市)、牛久配水場(牛久市)、戸頭配水場(取手市)、藤代配水場(取手市)の各配水場でおこない、測定結果が分かり次第、公表してまいります。』

県南水道企業団は下記の牛久市、竜ヶ崎市、取手市に給水しています。
http://www.ibananww.ne.jp/1-5area.htm
kyusuikuikizu1_convert_20110326064219.jpg
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「なぜ、ほうれん草の放射線が高いの?」

これって、多くの人が共通に持つ疑問でしょうね。TVでは、知ったかぶりをして葉物は広がっているから放射性物質がつきやすいとか、ハウス栽培では放射性物質はつきにくいとかいろんな解説が出ています。

でも、これまでのいろいろなデータを見ていて、そうではないことがわかっています。「現在のつくば市の放射線は?その3」で書いたとおり、ほうれん草はなぜか高いということがあるようです。

根拠:茨城県の調査で、下記のものは放射性物質が基準値以上検出されていなかったため、安全とされている。この中には、チンゲンサイ、キャベツ、レタスなどの面積の広い葉物もあるし、露地栽培のものもある。一方で、ハウス栽培のほうれん草からも基準値を超える放射性物質が検出されている。

・露地栽培:ネギ、キャベツ、レタス、レンコン、ハクサイ
・ハウス栽培:トマト、イチゴ、キュウリ、ニラ、ミズナ、チンゲンサイ、ピーマン、エシャレット、大葉、切りミツバ、セルリー、小玉スイカ

「つみん」さんにコメントをいただいて、何か理由があるはずなので調べてみるべき、と感じました。そこで、これまでのいろんな研究論文や、インターネットの情報を調べてみました。その結果、いくつかのことがわかりました。主にヨウ素131(I131)についてです。最近の論文もありますが、チェルノブイリの爆発事故(1986年4月)の後で、日本で観測された放射性物質を用いて実験したものもあり、現在とかなり似たような状況のデータもあります

ほうれん草は他の葉物の野菜と比べてヨウ素を吸収しやすいという報告がある(1)。

チェルノブイリ原発事故のあと(1986年)に秋田大学で行われた実験で下記のことがわかっています(2、3)。
一度ついたヨウ素は、ほとんど(約83%)が内部に吸収されてしまい、洗っても落ちない(2)。
・ほうれん草は煮て食べることが多いので、2分間煮た場合にどうなるかというと、それでも42%のヨウ素131が残っている(2)。
・セシウム134,137については洗浄後に約65%になるというデータがある(3)。
・ヨウ素は、(I-:iodide)か(IO3-:iodate)のイオンの形で存在している。

他のいくつかの論文データを見ても、洗ってもヨウ素131は10-30%しか落ちない、つまり70-90%は内部に取り込まれているというデータが出ています。

この知識を元に、今日発表されたつくば市のほうれん草のデータを見てみましょう。
http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/dbps_data/_material_/localhost/sou/jyou/tsukuba_yasai.pdf

桜と谷田部のほうれん草は、同じ場所のものを、22日は洗浄せず、23日は洗浄して測定しています。同じ日の同じサンプルを用いて洗浄と未洗浄で比較していませんが、そこは無視してもいいと思います。

ヨウ素131
桜:3322→3284  洗浄後も98%
谷田部:2101→1540 洗浄後も73%
セシウム(134,137)
桜:1005→659 洗浄後も66%
谷田部:748→489 洗浄後も65%

文献値と気味が悪いくらいぴったりですね。従って、このデータは信頼できると思います。
過去のデータを元に、まずはほうれん草を測定してみたのですね。



なお、英語の文献は読めないという方のために、日本語の資料のリンクを張っておきます。23日の食品安全委員会の資料です。資料13です。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110323sfc
http://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kai20110323sfc&fileId=230

参考文献:英語の読める方はこちらをどうぞ。
(1)Biol Trace Elem Res. 2004 Dec;101(3):265-76.
Selecting iodine-enriched vegetables and the residual effect of iodate application to soil.

(2)Journal of Radiation Research Vol.28,No.1(1987)pp.135-140
Reduction of 131I Content in Leafy Vegetables and Seaweed by Cooking
SHUN'ICHI HISAMATSU, YUKIO TAKIZAWA and TOURU ABE
http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=jrr1960&cdvol=28&noissue=1&startpage=135&lang=en&from=jnlabstract

(3)Journal of Radiation Research Vol.29,No.1(1988)pp.110-118
Radionuclide Contents of Leafy Vegetables; Their Reduction by Cooking
SHUNICHI HISAMATSU, YUKIO TAKIZAWA and TOURU ABE
http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=jrr1960&cdvol=29&noissue=1&startpage=110&lang=en&from=jnltoc

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一昨日から、水道水の放射線物質検出のニュースがあわただしくて、ほうれん草のデータをフォローする暇がありませんでした。今日は水道水の方が落ち着いてきたのと、新たなニュースがあったので、ほうれん草に戻ります。

つくば市のHPは、毎日微妙に更新されています。ですが、変更点がさりげなく書かれているので、いつもと同じ、と思うと読み飛ばしてしまいます。今日も危うく読み飛ばすところでした。

『県内農作物の放射能濃度の調査分析については,茨城県が行っておりますが,3月23日~24日に,つくば市独自で,市内7箇所のほ場から採取した3品目(ホウレンソウ,ネギ,カキナ)の農作物について調査分析を行いました。 
 農作物の洗浄を行わずに検査をした結果では,2箇所のホウレンソウから国の暫定規制値を超えた放射性ヨウ素,放射性セシウムが検出されましたが,翌日,同じほ場のホウレンソウを県の分析方法と同じく農作物を洗浄して検査をしたところ,1箇所は暫定規制値以下となりました。
 なお,つくば市独自の調査分析結果の詳細及びこれまでの茨城県の調査分析結果につきましては,以下をご参照願います。』
http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/dbps_data/_material_/localhost/sou/jyou/tsukuba_yasai.pdf

これを見ると、露地植えのほうれん草で桜と谷田部で基準値2000Bq/kgを上回るヨウ素131が検出されました。
3/22 未洗浄→3/23 洗浄
桜:3322→3284
谷田部:2101
→1540
豊里:1141
筑波:1522

セシウム(134,137)でも基準値500Bq/kgを上回る値が桜と谷田部で検出されました。
桜:1005→659
谷田部:748
→489
豊里:297
筑波:315

茨城県のほうれん草は出荷停止になっていますからニュースにはならないと思いますが、つくばでも放射線物質がかなり降っているのですね。水道水で安心したのですが、こちらではちょっとビクッとするニュースでした。


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本日茨城県のHPに公開された情報では、8.3Bq/kgだったそうです。Csは不検出でした。一安心です。速報まで。あとで追加します。(16時40分:モバイルから)

情報の追加です。

ホットな情報から。茨城県古河市でも水道水から142Bq/kgの放射線物質が検出されたそうです。
http://www.city.ibaraki-koga.lg.jp/06renewal/new/2011/2011_03/suido_housynou.htm

今日、茨城県のHPでは、県内の多くの地域のデータが公表されました。23日あるいは24日にサンプリングしたサンプルのデータです。

http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/index12.html

(ヨウ素131:Bq/kg)セシウムはどこも問題ありませんでした。
北茨城市:23日 116.1→24日 78.0
東海村:24日 123.6、118.6
日立市森山:23日 150.0→24日 125.1
日立市十王:23日 298.0→24日 229.6

さて、つくば市近郊のデータです。(24日のヨウ素131:Bq/kg)
つくば市:8.3
土浦市:16.7
美浦村:21.8
石岡市:7.6
常総市:50.1
桜川市:8.8
こうやってみると、常総市だけがなぜか高めですね。私は、これまでの茨城県や付近の都県のデータからつくば市が100Bq/kgを超えるとは思いませんでしたが、40-60Bq/kgは出てもおかしくないかな、と思っていました。21日からの雨が降ってもほとんど増えなかったということで、何はともあれ一安心です。

つくば市のHPにも、下記のような記載がありました。
http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/1330/008380.html
「つくば市の水道水については,3月24日(木)市役所で採取し,茨城県環境放射線監視センターで検査した結果,放射性ヨウ素・放射性セシウムとも暫定規制値を大きく下回っており,安全性に問題はありませんので,安心して御利用ください。検査は、今後も継続的に実施します。」

参考までに、24日に採取した全国の都道府県のデータです。(文科省HP)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/25/1303954_0324.pdf
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25日未明、栃木県からも検出されたそうです。24日にサンプルを取った、松田新田浄水場(鬼怒川から取水)から供給されている保健環境センターの蛇口のデータです。108Bq/kgと、乳幼児の摂取制限をわずかに超えただけです。

※保健環境センターの水は、松田新田浄水場(鬼怒川から取水)から供給
http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/documents/kishahappyou0325.pdf

なお、この値は栃木県が毎日測定しているデータですので、下記の文科省の集計にも反映される予定です。ここには今朝の時点では24日のデータは出ていません。
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1303956.htm
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つくば市の水道の放射線物質のデータがどうしてないのか?みんな探していますよね。

そう思ってつくば市のHPを良く読み直しました。
http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/1330/008380.html

以下、引用します。
『【水道水の放射能検出について】
 つくば市の水道水については,3月20日(日)の検査では,放射性ヨウ素・放射性セシウムとも暫定規制値を大きく下回っており安全性に問題はありませんでした。
 しかしながら,3月23日に,東京都及び茨城県常陸太田市・東海村で,一歳未満の乳児向けの規制値を超える放射性ヨウ素が検出されました。
 つくば市では,現在,水道水の再検査を茨城県にお願いしていますが,結果が出るまでに1日程度かかる予定です。』

昨日はこの最後の赤字にした記載がなかったような気がするので、たぶん今日更新されたのだと思います。そうすると、明日の茨城県のHPに発表されると思っていたらいいのではないでしょうか?楽しみですね。というか、もし高い数値だったらどうしよう・・・・

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今日も水道の放射線物質検出に関する話題は尽きません。

まず、昨日大騒ぎになった金町浄水場のデータから。ヨウ素131のデータで話をします。
もう覚えてしまった人も多いかもしれませんが、通常の大人は300Bq/kg、乳幼児は100Bq/kgが暫定基準値です。

22日  210Bq/kg
23日  190Bq/kg
24日6時 79Bq/kg

これに伴い、東京都は乳幼児の摂取制限を一時解除しました。ただ、二日くらいは注意するように、とのことです。また、ミネラルウオーターのペットボトルを配布するなどの措置も行われています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110324-00000585-san-soci

私が昨日予想したように、すぐに下がってしまいました。やはり雨が降ったことによる一過性のものだったのではないでしょうか。昨日摂取制限を呼びかけて、今日解除するというのもどうかな?とは思いつつ、でも情報を公開して、受け取る側に判断を任せる姿勢は評価すべきと思います。

ちなみに昨日の段階で、今後の指標としたいとした、定点観測をしている東京都健康安全研究センター(東京都新宿区百人町)のデータは、
18日 1.47
19日 2.85
20日 2.93
21日 5.25(雨)
22日 18.7(雨)
23日 25.8(雨)
とまだ増加傾向であったことを付け加えておきます。明日発表の24日のデータが下がることを期待します。


続いて、他の地域での水道からの放射線物質検出の情報です。福島県は多いので省略します。

千葉県松戸市では、23日のサンプルのデータで、ちば野菊の里浄水場が220Bq/kgで、栗山浄水場が180Bq/kgだった。ここは金町と同じ江戸川が水源とのことです。
http://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/souki/0311dannsui-36.html

埼玉県川口市では、22日のサンプルのデータで、新郷浄水場で120Bq/kgになったため再度24日にサンプルを取って測定したところ、46Bq/kgと下がったため、現在は安全だと発表しています。
http://www.city.kawaguchi.lg.jp/kbn/Files/1/94010022/attach/230324_1550.pdf

茨城県では、23日のデータでは
東海村で188.7Bq/kg(第3報)、
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110323_21/
追加:日立市でも、数字は不明ですが100Bq/kgを超えました。
http://www.city.hitachi.ibaraki.jp/viewer/info.html?id=4246
北茨城市で116.1Bq/kgのデータが観測されました。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0179.pdf
追加:笠間市では、170Bq/kgのデータが観測されました。
http://www.city.kasama.lg.jp/cgi-bin/upsys/view_hp.cgi
また、22日に一部で245Bq/kgの放射線物質を検出した常陸太田市は23日のサンプルのデータでも2カ所のデータが100Bq/kgを超えていました。
http://www.city.hitachiota.ibaraki.jp/news.php?code=1291


一方、24日の発表されたデータでは(Bq/kg)、
笠間10.0、龍ヶ崎62.2、常陸大宮58.8、守谷80.1、結城5.6、那珂65.2、大子23.7(以上23日のサンプル)、水戸28.6、かすみがうら4.9、大洗56.2、利根町59.4、高萩73.9(以上24日のサンプル)と、全て100Bq/kg以下でした。
第4報(23日のサンプル)
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110324_13/files/suidou4.pdf
第5報(24日のサンプル)
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110324_16/files/20110324_16.pdf


今日の発表では数値が下がって100Bg/kgを超えた地区がない(常陸太田を除く)のはいいとして、茨城県ではなぜか定点観測をしてくれていません。文科省の都道府県集計のデータでは、ひたちなか市のデータが発表されていますが、それがどこのHPに出ているのかまだわかりません(ひたちなか市のHPには出ていない)。
→ひたちなか市のHPにあることを確認しました。前見たときはなかったのですが・・・
http://www.city.hitachinaka.ibaraki.jp/SKYU/saigai/mizu.html


また、私の住んでいるつくば市の水道のデータも非常に気になるのですが、茨城県のHPで20日のサンプルのデータが発表された(4.9Bq/kg)だけで、雨が降った後のデータが発表されていません。大気中の放射能のデータは産総研、KEK、筑波大学などと非常に多くの場所で測定して公表されているのですが、飲み水に関してはつくば市の機関で測定してくれないのが残念です。つくば市にお願いしたら、どこかの機関で測定してくれるでしょうか?

ところで、おまけですが、アクセス解析をしたら、カスミ 純水21のキーワードで昨日の内容を読んでくれている人がいることに気がつきました。みんなやはり気になるんですね。

繰り返しになりますが、カスミの純水21は、イオン交換や逆浸透膜(RO)を通しているため、元になる水道水にヨウ素イオンやセシウムイオンが混入していたとしても、おそらくほとんどが除去されるはずです。0.0001ミクロン(=0.1nm)までの微粒子を除去できるということなので、理論的には現在の程度の放射線物質であればほぼ完全に除去できるはずです。もちろん、実験してみないと正確なことは言えませんが。
→3/25修正。今日、カスミで水を汲んできましたが、イオン交換をしているという記載はありませんでした。訂正します。ただし、逆浸透膜は間違いなく使用しています。ヨウ素(I-)よりも小さな塩素(Cl-)、フッ素(F-)やセシウム(Cs+)よりも小さなカリウム(K)ナトリウム(Na)が97-99%除去できていることを考えると、逆浸透膜の性質からして、より大きなイオンはほぼ確実に除去できるはずです。もちろん、実験データはないので推論であることは付け加えておきます。




関連記事
東京都の水道水の話をまとめたと思ったら今度は茨城県の常陸太田市で1歳未満の乳児の摂取制限の指標を上回る量の放射性物質が検出されたということだそうです。NHKのニュースで言っていて、常陸太田市のHPでも確認しました。

4カ所で測定した中で、1カ所だけが幼児用の基準値を超えるが、基準の300Bq/kgに達しない245Bq/kgです。残り3カ所はのうち2カ所は基準値以下、残りは測定中です。念のため。

「市の備蓄用飲料水を乳児用として,3月23日(水)午後8時まで,市役所本部,総合福祉会館,大里ふれあいセンター,水府支所,里美支所で」配ると言うことです。東京都も確か、明日同じようにペットボトルの水を配布するとNHKのサイトのニュースで言っていました(詳細未確認)。

NHKのサイト
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110323/t10014863901000.html

常陸太田市のHP
http://www.city.hitachiota.ibaraki.jp/cms/data/doc/1300875692_doc_132.pdf
関連記事
今朝、速報をお伝えしましたが、予想通り茨城県のパセリと原乳にも、ホウレンソウと同様に出荷停止の指示が出ました。

茨城県のHPを良く読んで、なぜホウレンソウの放射線が高いのか、考えてみています。でも、なかなかこれという答が出てきません。

http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/nousanbutsu/

・コメントとして、「この時期の茨城県のホウレンソウはハウス栽培が主体であり、露地ものはあまり出回っていない状況にある」とあった(第1報より)
・ハウスと露地栽培であまり大きな差があるかどうかわからない(同じ地域で同じ日のサンプルで比較したデータがない)。ただ、傾向として、北の方の都市では10000Bq/kgを超える高い値が出て、県南では2000~4000Bq/kg程度の値である。これはハウス栽培でも同じ。
・サンプルを測定する前に洗っていないのかと思ったが、(3月17日採取分は未洗浄のサンプル)というコメントがあったため、洗ってから抽出して測定していると思われる。これは食品衛生法に基づく測定方法を読めばわかるはずですが、そこまでの時間はないので推測です。(第2報より)
・同じ守谷市のホウレンソウで、「寒さよけのためにホウレンソウに不織布をかけていた」ものは、検出限界以下あるいはきわめて微量(26Bq/kg)であった。(第3報より)

一方で、あまり広報されていないのですが、茨城県産の野菜でも、下記のものはサンプリングの結果、安全が確認されています。(第5報:3/23)

・露地栽培:ネギ、キャベツ、レタス、レンコン、ハクサイ

・ハウス栽培:トマト、イチゴ、キュウリ、ニラ、ミズナ、チンゲンサイ、ピーマン、エシャレット、大葉、切りミツバ、セルリー、小玉スイカ

・畜産物:牛肉、豚肉、鶏肉、鶏卵

・水産加工物:揚げかまぼこ、シラス干し


詳細はこちらをご確認ください。
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/nousanbutsu/20110323_11/index.html

これらの赤字で書いた野菜が放射線物質をほとんど含んでいなくて、なぜホウレンソウとパセリだけから検出されるのか?これはたぶん、葉物で葉っぱが広いというような話ではないと思います。ハウスのホウレンソウがダメで、露地もののレタス、ハクサイ、キャベツがOKというのですから、きっとこの二つの共通の何かがあると思います。どなたか答を予想できる人がいたら教えてください!


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東京都が出した乳児による水道水の摂取の制限は、いつまで続くのでしょうか?
金町浄水場のデータは毎日報告してくれるのでしょうか?そして、100Bq/kgを切ったときには、摂取の制限を解除するのでしょうか?

このような広報をするのはいいのですが、その制限がずっと続くのか、100Bq/kgを切るまでなのか、どういう見通しを持って制限をしているのか、聞いてみたいものです。


ここでは、毎日データを発表しているサイトをご紹介します。ぜひ、毎日チェックしてみてください。

文科省:上水(蛇口水)、定時降下物のモニタリング
各都道府県のデータが比較できる。
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1303956.htm

それぞれの詳細データはここで見ることができます。
茨城県:ここには経時的なデータはありません。文科省の集計にある、ひたちなか市のデータがどこから出ているのかは今のところ不明です。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/index12.html

東京都:東京都健康安全研究センター(東京都新宿区百人町)
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/w-past_data.html

神奈川県衛生研究所:県衛生研究所の水道水
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/p137743.html

千葉県水道局(経時的にまとめられていないのでわかりにくいです)
http://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/

埼玉県:埼玉県における水道水、降下物の検査結果
http://www.pref.saitama.lg.jp/page/housyasenryou.html#2

栃木県:環境放射能の調査結果
http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/houshasen.html

群馬県:衛生環境研究所蛇口水(前橋市上沖町)
http://www.pref.gunma.jp/05/e0900020.html

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本日のニュースは、金町浄水場からの放射線物質の検出でしょう。

http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3nf00.htm

データとしてはヨウ素131の値は210Bq/kgとそれほど高い値ではないのですが、乳幼児の基準の100Bq/Kgを超えたため、厚労省の指導を受け、23区、武蔵野市、三鷹市、町田市、多摩市、稲城市に対して乳児による水道水の摂取を控えるように東京都は発表しました。

こんな発表をしたら、飲料水パニックが起きると予想できても、下記のように100Bq/kgを超えたら乳幼児に対する摂取を控えるように広報しろ、と通達があったら仕方ないのでしょうね。

http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/DATA/20l3nf00.pdf

もちろん、小さなお子さんを持つお母さん(そしてその乳幼児)のためには必要な措置とは思いますが、大人にとっても危ないと勝手に判断する人たちが非常に多いということは十分に予想できます。普通の大人は今の数値で推移する限り問題ないので、買い占めなどに走らないようにしましょう。

とはいっても、本日のつくば市のスーパーでは、2リットルの水は軒並み売り切れでした。
気になる人は、カスミなどのスーパーで購入できる超純水などを利用するのが良さそうです。

ちなみに、私の家では以前からカスミの「純水21」を利用しています。これは、イオン交換や逆浸透膜を用いて、0.0001ミクロン(0.1nm)までの微粒子を除去でき、トリハロメタンも除去できるということなので、ヨウ素がどのような形で水の中に存在しているかはわかりませんが、おそらくかなりの割合で除去できると考えています。本来ならば有料(約4Lで50円)ですが、カスミカード会員はいつも無料なのでお得です。
→3/25修正。今日、カスミで水を汲んできましたが、イオン交換をしているという記載はありませんでした。訂正します。ただし、逆浸透膜は間違いなく使用しています。ヨウ素(I-)よりも小さな塩素(Cl-)、フッ素(F-)やセシウム(Cs+)よりも小さなカリウム(K)ナトリウム(Na)が97-99%除去できていることを考えると、逆浸透膜の性質からして、より大きなイオンはほぼ確実に除去できるはずです。もちろん、実験データはないので推論であることは付け加えておきます。



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速報です。
厚労省の発表によると、昨日、茨城県の多くの地区の原乳と、鉾田市、行方市のパセリから放射性物質(ヨウ素やセシウム)が検出されたそうです。21日に採取して22日に測定したデータだそうです。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015txf-att/2r98520000015u21.pdf

鉾田市や行方市といえば、緯度としてはほぼつくば市と同じです。海沿いというだけ。
しかも、昨日のつくば市のほうれん草と同じく、ハウス栽培のパセリから検出されています。
昨日の民放のニュースでは、ハウス栽培は放射性物質の影響を受けにくい、と誰もが考えそうなことを説明していましたが、これは間違いです。

どういうことなのか、考察が必要な気がします。今夜までにもう少しデータや情報を集めて考えてみます。
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今回の震災の前から大前研一さんのBBT大学は知っていたのですが、震災のあと、そういえば大前研一さんは昔は原子力プラントの設計をやっていたんだ!と思い出しました。
まだ一度も見ていない方は必見です。1時間以上あるので、ちょっと長いですが、それだけの価値はあります。


3月13日、すなわち大量の放射能漏れがない時点でのコメントです。今日の時点で54万人が見ています。
http://www.youtube.com/watch?v=U8VHmiM8-AQ&feature=related

続いて、3月19日に収録されたものです。こちらも今日の時点で28万人が見ています。

http://www.youtube.com/watch?v=8GqwgVy9iN0

私なんかはこれを見て、思わず何度も「うんうん、そうだよね」と頷いてしまいました。
これを見た方はどう感じるでしょうか?
大前さんが地上波に出てもっと解説してくれればいいのに、と思いました。
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電力需要の件、いろいろなところで要望されたのか、東京電力も今日から電力需要を公開し始めましたね。

http://www.tepco.co.jp/forecast/index-j.html

やっと、という感じですが、なにはともあれ情報公開に向けて動き出してくれたのはうれしいことです。
でも、今日のデータを見ていても、供給電力が3700万KWで、計画停電をしながら最高で朝9時台の3400万KW前後。
計画停電がなければやはり供給能力を上回っていたのだろうか?と思います。

でも、こうやって情報が公開されれば、需要が多すぎる、となればみんな余分な電気を消すと思いますので、遅いながらも東京電力が情報を公開したことは評価したいと思います。できればあのグラフ上に、供給電力の上限を線で示して欲しいですね。


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twitterは@tsokdbaです。
3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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