昨年の終わりから始めた、東京電力のTV会議の情報を踏まえて2011年4月の2号機スクリーンからの漏えいに対する「ビーバー作戦」を振り返るシリーズ(目次はこちら)、今回で10回目となりました。
これまで最初の7回では、2011年4月2日に海洋への漏えいが発見された時から、4月6日に漏えいが止まったときまでを時系列を追って東京電力が主体となって行ってきた「ビーバー作戦」の進行状況を再現してきました。
そして、第8回では、まず新たにわかった事実についてまとめ、漏洩がいつから始まったのかということを考えてきました。その結果、スクリーン海水、沿岸データなどを合わせて考えると、東電が認めている4月1日以降ではなく、3月26日前後から2号スクリーン付近で海への漏洩が始まったと考えないと説明がつかないデータが多いことが明らかとなりました。
第9回では、流出口の高さについて、これまで疑問に思っていたことを細かく検証してみました。その結果、ピットAの底面よりも高い位置にありそうなことがわかってきました。
第10回となる今回は、どこからどのように漏洩したのか?という疑問に迫っていきたいと思います。つい最近もピットB付近のNo.1-2という地下水観測孔のSr-90のデータが出てきて、その発表の仕方が話題になったばかりですので、今回は2013年以降に明らかになったデータを用いて、どこから漏れていた可能性が高いか?ということを推論してみようと思います。
今回は、過去を振り返るというよりも、現在のデータをどう読み取って過去に起こったことを推論するか、という話です。
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