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防災科学技術研究所の「緊急報告会-東日本大震災への対応-」

4/17、つくば市にある防災科学技術研究所(NIED)で行われた講演会「緊急報告会 ―東日本大震災への対応―」に参加しましたので、そのときの報告をします。当日配布された資料がNIEDのWebサイトに掲載されていることを知ったので、私が聞いた話の中で興味深いと思ったところを中心にご紹介します。

http://www.bosai.go.jp/report311.html

この日の講演会は、文科省からも挨拶に来ており、メディアの人も参加していたようでした。次の日の新聞にも一部情報が出ていたような気がします。



一つ目の講演は、NIEDの岡田理事長の講演でした。

http://www.bosai.go.jp/koho/event/report311/img/20110417_01.pdf

いくつか「へーっ」と思ったことがあったので上のリンクの中からスライドを抜粋してご紹介します。

4/17地震ー1


地震は、断層のずれが起こることで引き起こされることはご存じだと思いますが、「震源」というのは、ずれ(破壊)が起こった始まりの場所だということです。今回の東日本大震災はこの断層面が500kmもあったそうですが、実はこの破壊は非常に速いスピードで伝わり、秒速3kmだそうです。音速が秒速340mですから、その約9倍です。そして、500kmということは、秒速3kmで伝わっても170秒かかる。つまり約3分かかるということです。

阪神大震災の時はM7クラスでしたので、断層面の長さは約50kmでした。これがM8クラスだと100-150km、今回のM9だと500kmになるということです。

そして、今回の揺れは非常に長かったですよね。これは、M9になると、500kmの長さを破壊が伝わるのに約3分かかるので、少なくとも3分は揺れるからだということでした。つまり、M9の地震では、必ず3-4分は揺れ続けるということです。実際に、インドネシアで2004年末に起こったM9.1の地震では、断層面が600kmくらいありました。きっと揺れも長時間あったのでしょう。


4/17地震ー2

次は、今回の地震でどれだけ東日本がずれたか、ということです。今はGPSがあるのでこういうことも簡単にわかるようですが、南三陸町では東南東へ4.4mもずれたそうです。震源近くの海底では24mもずれたそうです。まあこれは新聞やWebでも出ることですが、つくば市民の私としては「つくば市は?」です。さすが、つくば市にあるNIED。ちゃんと、「つくば市は51cm東へ移動し、10cm沈下した」と教えてくれました。ちなみに、今回の東日本大震災でのつくば市の震度は、震災当日は一時震度6強という情報もありましたが、最終的にはつくば市は震度6弱だったそうです

3つめの講演は、東京大学地震研究所の佐竹健治さんでした。津波についての解説です。

http://www.bosai.go.jp/koho/event/report311/img/20110417_03.pdf

1896年の明治三陸沖地震・津波や1933年の昭和三陸地震・津波と今回の比較、さらには869年の貞観地震・津波についての解説をしてくれました。仙台市には「浪分神社」(なみわけじんじゃ)という神社が海岸から約5kmのところにありますが、おそらくこの神社の由来は、貞観地震の時に津波がここまで来た、という記録だろうということでした。

4/17津波ー1

実際に宮城県名取市などの地質調査をして、915年に十和田であった噴火による地層のすぐ下に津波によって運ばれた砂層があることから、869年の貞観地震・津波によるものと判断できたということも紹介してくれました。

休憩を挟んで5つめの話は、放射線医学総合研究所放射線防護研究センターの神田玲子さんの話でした。実は、この話を聞いてみようと思って参加しました。

http://www.bosai.go.jp/koho/event/report311/img/20110417_05.pdf

神田さんの話は非常にわかりやすく、外部被曝と内部被曝の違い、シーベルトという単位の特殊性、確定的影響と確率的影響の違い、そして放射能、特に確率的影響のリスクなどについて説明してくれました。ご紹介した二つの講演と合わせて、参加した甲斐がありました。
 
4/17放射能-1

確定的影響と確率的影響について。放射能というと、ケロイド、やけど、白内障などを思いつくかもしれないが、これらはみな確定的影響です。しきい値(400~500mSv)があって、それを超えない限りこのような確定的影響は現れません。一方、それ以下の低い被曝においては、ガンになるかどうかというようなことは確率的影響です。つまり、確率論の問題なので、同じ量の被曝をしても人によってガンになる人とならない人がいます。また、ガンになるかどうかは、自然発生的な確率もあり、それにプラスされてくるものです。それをもっとわかりやすく説明したのが下の図です。

4/17放射能-2

現在、日本人の3人に一人がガンで死亡しているので、ガンで死亡する確率を30%としています。放射線を浴びたときに合計が100mSvだと、ガンで死亡する確率が0.5%増えて30.5%になり、200mSvだと1%増えて31%になるということでした。この話についてはあとで質疑があり、別の人が「損失寿命」という概念でいうと、3mSvでは1日、それに対して受動喫煙では1年の寿命損失があるという話も紹介されました。ここでの議論は、微量(100mSv以下)の放射能を浴びたことによる健康への影響をもっとわかりやすく説明して欲しいと言うことでした。

ちなみに、ここで出てきた「損失寿命」については、数値は聞き間違いもあるかもしれませんし、確かかどうかわかりません。参考になりそうなURLを載せておきますので、興味のある方は見てください。3mSvで1日というのは合っている(-19時間)ようです。

http://gcoe.eis.ynu.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2009/10/ooo2.pdf

http://home.hiroshima-u.ac.jp/er/EV_KRR_R1.html

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これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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