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5/6 海洋放射能汚染で魚を食べても大丈夫か?その40

FC2ブログでは、このブログにきてくれている人たちがどういう検索をしてここまでたどりついかた、ということを調べる機能があります。アクセス解析が強力だということはありがたいことで、どういう人が興味を持ってくれるのかがわかります。

コメントをいただいたある方にメールを出したら、「毎日見ている」とお返事をいただいてうれしくなりました。ただ、内容はあまり理解できないことが多いといわれて、ちょっと反省しました。自分の興味で調べたことを書いているのですが、せっかく読みに来てくれている人がいるので、わかりやすく、ということも考えて書かないといけないな、と改めて感じました。

さて、アクセス解析をキーワードでみると、やはり魚の放射能汚染について興味のある人がここへたどり着くことが多いようです。やはりこの話題は続けていく必要がありますので、昨日までの最新の発表データをチェックしてみます。



今日は、「5/1 海洋放射能汚染で魚を食べても大丈夫か?その37」からのアップデート情報です(その38,その39は特別編的な内容です)。

5/4、5/5に文科省と東京電力のHPに最新のデータが発表されています。下記の地図にデータは入力済みです。

Google Mapコウナゴのとれた場所と放射性セシウム濃度

文科省が発表していたデータに、モニタリングポイントの一覧と、その時点での最新データが記入されていますので、それを引用します。
5/4文科省地図

数字の羅列で訳がわからないと思いますが、簡単にポイントを解説します。半減期の短いI-131はもうあまり考えなくてよいので除いて、半減期が約30年と長いCs-137(およびCs-134と合わせた放射性セシウム)の濃度について以下に記載します。

1.大量の放射能漏れは収まったため、5/4現在では沿岸のモニタリングポイントにおいても(上図でピンクの地点の1番から4番)もう100Bq/kg以下にまで濃度が下がってきた。

2.一方、福島第一原発から半径30kmの円内では、一様に10-30Bq/kgの汚染が確認されている。

3.それを超えた場所においても、文科省のモニタリングポイント(約30km沖合)においては10Bq/kg前後の汚染が確認できる。文科省の測定では検出限界が10Bq/kgなので、検出されたりされなかったりする。

4.沿岸についてみると、南については、いわき市の沖合3kmでは、複数のポイントで10Bq/kg前後の汚染が確認されており、50km南にも広がっていることが確認できた。一方、北への広がりは、文科省がもうけたAのモニタリングポイントで一度も検出されていないことから、あまり北へは広がっていない可能性がある。


では次に、この汚染が魚に対してどれだけの影響を与えるか、ということについてです。

沖合3kmのデータなどがごく最近しか測定されていないので推測するしかないのですが、福島第一原発から半径30kmの海域では、現在のこの10-30Bq/kg以上の海水への汚染があったと考えて間違いありません。実際のデータとして、この10倍の濃度が測定されていたこともあります。下がってきてやっとこの数字になったということです。

この一月の間にこの海域を泳いでいた魚や、この海域を通過して南下してきた魚は、間違いなく影響を受けるはずです。特に小さい魚、コウナゴのような魚からその影響が出てくるはずです。

実際に、コウナゴで12000~14000Bq/kgの放射性セシウムがいわき市沖合で検出されました。これは、どうみてもこの海域を南下してきたコウナゴでしょう。私がこのブログで以前から主張しているように、海水の50-100倍の濃縮がかかるため、海水で観測されているCs-137の濃度の約100倍の放射性セシウムが魚から検出されることは水産庁の下記のHPの資料にもはっきりと書いてあります

http://www.jfa.maff.go.jp/j/kakou/Q_A/pdf/110331_2suisan.pdf
水産庁講演資料_濃縮

「食物連鎖を通じた生物濃縮はほとんどない」→確かにそうですが、動物プランクトンの段階で、すでに海水の濃度の50倍程度の濃縮がかかっていることを見逃さないようにしてください

「生物濃縮はかなり低い」→農薬の10000倍と比べると低いですが、5-100倍とはっきり書いてあります。100倍の濃縮はありうると認めています

TVなどでの発表は、こういう重要な部分を言わずに「安心です、大丈夫です。」といいますが、それにだまされてはいけません。海洋汚染については、ちゃんと水産庁は正しく情報公開をしています。


ということは、どういうことか?再度まとめます。


1.海水中のCs-137の濃度が現在でも10-30Bq/kgであるということを確認しました。4月中旬にはこの10倍の濃度だった地点もあります。福島第一原発から半径30km以内の海域では、4月中は最低でも現在の濃度であったと考えられます。

2.放射性セシウム濃度という場合は、Cs-134の濃度も合計しますので、Cs-134の濃度とCs-137の濃度はほぼ同じなため、2倍すればいいことになります。つまり、海水の放射性セシウム濃度は最低でも20-60Bq/kgです。

3.海水から魚への濃縮は、水産庁のHPをみても、30倍はあります。従って、かけ算をすると20×30=600で、600-1800Bq/kgの放射性セシウムが魚から検出されてもおかしくない、というデータになります。

4.実際はどうかというと、いわき市沖合では、4/29に1374Bq/kgの放射性セシウムがコウナゴから検出されました。まさに計算通りです。

5.今後は、コウナゴを食べるさらに大きな魚に放射性セシウムが検出されていく可能性が高いです。ただし、時期としては1-3ヶ月は遅れる可能性があります。これはチェルノブイリの時にも実際に観察されたデータにもとづくことです。数値としては、コウナゴと同じくらい(さらに5倍とか10倍にはならない)だと予想します。


ということで、今日までのデータでは、残念ながらあまり安心できる結論は得られませんでした。とにかくあとしばらく(というのは数ヶ月のスパンという意味)は海水のモニタリングと魚のサンプリングを続けていく必要があります


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コメント

Re:わかりやすいです!

ayumuさん

これを機会によろしくお願いします。
海洋放射能汚染関係では、この記事と多少重複しますが

まとめ4:海洋放射能汚染と魚介類への影響1:基本的な内容
http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-137.html

5/22 まとめ5:海洋放射能汚染2:これを理解すれば魚介類への汚染を予想できる!
http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-175.html

にありますし、

http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-244.html

に過去のオススメ記事がありますので、ぜひそちらもお読み下さい。

わかりやすいです!

私も「魚 放射能」で検索してたどり着きました

「太平洋の魚は絶対食べちゃダメ!これだから原発は…」みたいな感情的な記事が多い中データに基づいて冷静に考察してありとても分かりやすかったです

過去の記事も読んで勉強させていただきます

プロフィール

TSOKDBA

Author:TSOKDBA
twitterは@tsokdbaです。
3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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