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5/9 海洋放射能汚染:その43 4回目のシミュレーションの解説

本日、文科省から4回目のシミュレーション結果が発表されました。

文科省HPより
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1780/2011/05/1304939_0509.pdf

昨日は、文科省のHPが更新されてもわからない、と文句を言いましたが、実は文科省のtwitterには更新情報が出ると言うことを遅まきながら学習しました。なので、今日は発表当日に情報をキャッチすることができました。でも、HPはわかりやすくお願いします!

今日はこの中身について解説します。




前回は、「5/1 海洋放射能汚染で魚を食べても大丈夫か?その39」において4/29に発表された3回目のシミュレーション結果について解説しました。

もうこのシミュレーションも4回目なので、今までとの違いを比較するだけで充分と思います。

まず、元になるデータです。データ自体は、4/29に発表されたときとほとんど変わっていません。この点は影響しないはずです。違ってくるのは、海流や風向きです。

前から一つだけ気になっているのが、このシミュレーションで行っている以下の仮定です。

『上記の海水放射能濃度が、8㎞四方に、海岸の1/100の濃度で海表面のみに拡散するものと保守的に仮定。』

上記の海水放射能濃度、というのは東京電力HPに出ているものを下図のようにプロットしたものですので、データには何も問題ありません。問題は、「海岸の1/100の濃度で海表面のみに拡散する」ものという「保守的」な仮定です。

5/9シミュレーション図1

上のグラフでは、目盛りが指数になっているので、Cs-137でいうと90Bq/Lを基準値としているため、90をかけた数値です。5/3の時点でのデータを簡単に言うと、海岸のデータ(東京電力HPの1番から4番)は、4月の頃からはどんどん下がってきています。5/3の時点では、Bq/Lでいうと、4ヶ所のデータが82,54,36,37と、平均で52Bq/Lです。一方で、5/3の沖合15kmのデータは、Bq/Lでいうと、6ヶ所のデータが25,31,23,18,10,ND(NDは検出限界以下のこと)で、平均すると18Bq/Lです。

つまり、沖合15kmで18Bq/Lですから、52Bq/Lの約1/3です。「8㎞四方に、海岸の1/100の濃度」というのはこの時点ですでに破綻しています

4月の中旬にシミュレーションをしたときは、海岸のデータは5000Bq/L程度あり、沖合15kmでは100Bq/kg程度だったので、1/100というのもそれほど外れてはいませんでしたが、今となってはこの前提は修正すべきです。ここを変えない限り、実際よりも大幅に低い数値を予想する意味のないシミュレーションになってしまいます


さて、前提条件にケチをつけてしまいましたが、予想が前回とどう変わったか見ていきましょう。
私は、以上に述べた理由から、絶対量はあまり気にせず、どの海域に流れると予想しているのか、そこに注目しています。茨城県民としては、茨城県の沖合に汚染水が滞留するのかどうかが気がかりです。

まず、今週末の5/15の予想です。

前回4/29に発表したシミュレーション
5/9-3-5/15

本日5/9に発表したシミュレーション
5/9-4-5/15

前よりも北に、そして東に広がっているのがわかると思います。

次に、5/31の予想です。
前回4/29に発表したシミュレーション
5/9-3-5/31

本日5/9に発表したシミュレーション
5/9-4-5/31

海流が変わったせいか、前回の予想よりも汚染水のエリアが北寄りになっていることがわかると思います。前回の4/29の予想では、茨城県沿岸にとどまる予想になっていてそうならないで欲しい、と書いたのですが、今回の予想ではそれは避けられそうです。とは言っても、北に行くだけなので同じですが。

最後に、6/15の予想です。

前回4/29に発表したシミュレーション
5/9-3-6/15

本日5/9に発表したシミュレーション
5/9-4-6/15

元の流出量がほぼ同じ前提でも、海流によってこれだけ予想が変わってくると言うことがわかりました。次回はさらに変わる可能性があります。

この図を読む際の注意。

前提条件のところで話をしたように、このシミュレーションは、どこに行くのかという傾向を予測するのには役に立ちます(たとえば黒潮が流れる千葉より南に汚染水は行かない、ということは一貫して示されている)。

しかし、量的なことについては、私の印象では10倍くらい薄めに予想しています。それは、シミュレーションが悪いのではなく、前提条件でわざと(「保守的に」)薄めに設定しているからです。従って、濃度を見る際には、0.01-0.1(Cs-137でいうと0.9-9Bq/L)という薄い水色は、0.1-1(Cs-137でいうと9-90Bq/L)の灰色だと思ってみていただいた方がいいと思います


魚への影響については、今日は細かいことは省略しますが、私の過去のブログを読んでいただければわかるように、海水の50-100倍の濃縮がかかるので、0.1-1の灰色のエリアで採れる魚は500Bq/kgを超える放射性セシウムが検出される可能性があるので、要注意です。5-10Bq/Lの海水濃度がどれだけの期間維持されるかが、今後の魚への汚染を占う上で(数ヶ月後に判明するはず)非常に重要だと考えています

そうそう、大事なことを一つ書き忘れていました。
『5月6日に文部科学省と水産庁が発表した「海域モニタリングの広域化について」に基づくモニタリングでは、より検出限界値を下げて分析する予定。』と書いてあったので、現在は10Bq/kgまでしか検出限界がないのを、もっと感度良く検出してくれるそうです。ありがたいです。


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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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