5/16 3号機からの海への汚染水流出はいまのところ止まっているようだ
昨日は3号機からの汚染水の放出について、4がつに始まった2号機からの高濃度の汚染水の話も含めて、これまでの経緯もまとめながら書いたため、長編になってしまいました。「5/15 3号機からの汚染水 その後の追跡:東京電力発表のデータの読み方」です。(その代わり、後で振り返るときに使えるくらいしっかりとまとめたものになっています)。
そのため、昨日発表されたデータをフォローする余裕がありませんでした。今日は、昨日から今日のデータも含めて、昨日できなかったデータのフォローの続きをします。
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そのため、昨日発表されたデータをフォローする余裕がありませんでした。今日は、昨日から今日のデータも含めて、昨日できなかったデータのフォローの続きをします。
私のブログでは、今後の影響を考えた場合に、半減期の一番長い(30年)Cs-137にいつも注目しています。従って、ここでもCs-137について記載します。
下記は、福島第一原発の1号機から4号機の取水口の近くの図です。

それをさらに拡大した図が下の図です。昨日の「5/15 3号機からの汚染水 その後の追跡:東京電力発表のデータの読み方」に詳細を記載したのであまり詳しくは述べませんが、左が北、上が海、、下に原発があります。

東京電力は、図の中のオレンジ色の●のあたりで毎日海水のサンプリングをしています。そのデータを上の図の中に示しました。Cs-137の濃度で、単位はBq/Lです。日を追って解説していきます。
1. 5/9-5/10
まず、5/9-5/10のデータをみてください。物揚場は、取水口の外なので300-400Bq/Lと低めですが、それ以外の取水口北、取水口南、2号外(外というのはシルトフェンスの外という意味)のデータは1500Bq/L程度で落ち着いています。4月の2号機からの超高濃度の汚染水の流出が一段落して、やっと落ち着いてきたところでした。2号機のシルトフェンス内と外のでーたを比べると、外は内の1/3程度になっており、シルトフェンスによってそれなりに外への流出が抑えられていることがわかります。
2. 5/11
この日、3号機でピットに水が流出していることを発見しました。そのため、通常は午前中のみの計測なのですが、この日に限っては夕方もサンプリングして、2回計測しています。この日の1回目のデータでもすでに取水口南のデータは13000Bq/Lと1500Bq/Lの8倍以上、前日の300Bq/Lからすると40倍に跳ね上がっています。この時点ですでに海水への漏出が起こっていたわけです。2号機外、取水口北ではまだあまり影響がありません。
この日の2回目で、3号機の内と外がサンプリングされました。残念ながら、HPにはデータが数値で公表されていないので、グラフにあったデータを読み取って記入しています。1000000Bq/Lという高濃度の汚染水がシルトフェンスの外にまで流出したことがわかります。それに伴い、他の3ヶ所でも濃度がグッと上がっているのがわかると思います。ただ、物揚場のデータは全く動きがありません。ここまでは汚染水は拡散していないということがわかります。
3. 5/12
3号機のシルトフェンス内はまだ前日の半分程度にしか落ちていませんが、外側はグッと下がっています。その分、他のところに拡散したようです。3号機からの距離に従って、それぞれのシルトフェンスの外側のデータが、13000Bq/L~30000Bq/Lと均等化しつつあります。取水口南のデータが下がってきているので、ひとまず流出は止まった用に見えます。なお、この日から1号機、4号機のシルトフェンスの内と外が追加されていますが、内よりも外の方が高いのは、汚染水は3号機以外には外側にあるので当然のことです。
4. 5/13-5/14
3号機の内側でも少なくなってきており、流出が止まったと思われます。14日には物揚場前を除き、シルトフェンスの外側のデータが全て18000-20000Bq/Lと等しくなっています。取水口の中がほぼ均質に汚染された証拠です。外側が高くなるのにつれて、3号機以外のシルトフェンスの内側も高くなっています。
5. 5/15
ついに、物揚場前の数値が1700Bq/Lと上がってきました。取水口入り口のシルトフェンスを越えて、少しずつ外海に向かって汚染水が広がっていきます。上の方の広い範囲を示した図の方が全体像がわかりやすいと思います。
取水口南のデータが、アップダウンが激しすぎて、よくわかりません。13日の360Bq/Lというのは測定ミスではないでしょうか?これが30000Bq/Lであれば何も問題ないデータです。同様に、15日の1500Bq/Lというのも低い気がします。
東京電力の測定結果には、時々以上に低い値や高い値が出てくるため、どこまで正しいのかわからないときがあります。もし間違えたとか、こぼしてしまって測定できなかったというならば、正直にそう書いてくれた方がいいです。間違いは誰にでもあるのですから、間違いを訂正することは恥ずかしいことではありません。無理に正しさを主張する方がおかしいと思います。
3号機の内側はまだ220000Bq/Lと、外側の23000Bq/Lの10倍近い高い数値ですが、これはシルトフェンスによって閉じこめられているためと思われます。これがさらに明日増えるようであれば、また流出したという可能性もあります。
こうやって一つ一つ細かくデータをみていくことで、海洋への流出が今も起こっているのかいないのか、しっかりとチェックできます。私が見る限り、今のところ再度3号機からの汚染水が流出したという気配はまだありません。
ただし、昨日の「5/15 3号機からの汚染水 その後の追跡:東京電力発表のデータの読み方」に書いたように、1-4号放水口南のデータが、それまでは50-70Bq/Lだったのが11日の午後に1回だけ170Bq/Lに跳ね上がっていいます。その後また下がっているので、何とも言えませんが、ひょっとすると、別のルート(放水口)から汚染水が流れ出た可能性もあります。そのことは一応付け加えておきます。
下記は、福島第一原発の1号機から4号機の取水口の近くの図です。

それをさらに拡大した図が下の図です。昨日の「5/15 3号機からの汚染水 その後の追跡:東京電力発表のデータの読み方」に詳細を記載したのであまり詳しくは述べませんが、左が北、上が海、、下に原発があります。

東京電力は、図の中のオレンジ色の●のあたりで毎日海水のサンプリングをしています。そのデータを上の図の中に示しました。Cs-137の濃度で、単位はBq/Lです。日を追って解説していきます。
1. 5/9-5/10
まず、5/9-5/10のデータをみてください。物揚場は、取水口の外なので300-400Bq/Lと低めですが、それ以外の取水口北、取水口南、2号外(外というのはシルトフェンスの外という意味)のデータは1500Bq/L程度で落ち着いています。4月の2号機からの超高濃度の汚染水の流出が一段落して、やっと落ち着いてきたところでした。2号機のシルトフェンス内と外のでーたを比べると、外は内の1/3程度になっており、シルトフェンスによってそれなりに外への流出が抑えられていることがわかります。
2. 5/11
この日、3号機でピットに水が流出していることを発見しました。そのため、通常は午前中のみの計測なのですが、この日に限っては夕方もサンプリングして、2回計測しています。この日の1回目のデータでもすでに取水口南のデータは13000Bq/Lと1500Bq/Lの8倍以上、前日の300Bq/Lからすると40倍に跳ね上がっています。この時点ですでに海水への漏出が起こっていたわけです。2号機外、取水口北ではまだあまり影響がありません。
この日の2回目で、3号機の内と外がサンプリングされました。残念ながら、HPにはデータが数値で公表されていないので、グラフにあったデータを読み取って記入しています。1000000Bq/Lという高濃度の汚染水がシルトフェンスの外にまで流出したことがわかります。それに伴い、他の3ヶ所でも濃度がグッと上がっているのがわかると思います。ただ、物揚場のデータは全く動きがありません。ここまでは汚染水は拡散していないということがわかります。
3. 5/12
3号機のシルトフェンス内はまだ前日の半分程度にしか落ちていませんが、外側はグッと下がっています。その分、他のところに拡散したようです。3号機からの距離に従って、それぞれのシルトフェンスの外側のデータが、13000Bq/L~30000Bq/Lと均等化しつつあります。取水口南のデータが下がってきているので、ひとまず流出は止まった用に見えます。なお、この日から1号機、4号機のシルトフェンスの内と外が追加されていますが、内よりも外の方が高いのは、汚染水は3号機以外には外側にあるので当然のことです。
4. 5/13-5/14
3号機の内側でも少なくなってきており、流出が止まったと思われます。14日には物揚場前を除き、シルトフェンスの外側のデータが全て18000-20000Bq/Lと等しくなっています。取水口の中がほぼ均質に汚染された証拠です。外側が高くなるのにつれて、3号機以外のシルトフェンスの内側も高くなっています。
5. 5/15
ついに、物揚場前の数値が1700Bq/Lと上がってきました。取水口入り口のシルトフェンスを越えて、少しずつ外海に向かって汚染水が広がっていきます。上の方の広い範囲を示した図の方が全体像がわかりやすいと思います。
取水口南のデータが、アップダウンが激しすぎて、よくわかりません。13日の360Bq/Lというのは測定ミスではないでしょうか?これが30000Bq/Lであれば何も問題ないデータです。同様に、15日の1500Bq/Lというのも低い気がします。
東京電力の測定結果には、時々以上に低い値や高い値が出てくるため、どこまで正しいのかわからないときがあります。もし間違えたとか、こぼしてしまって測定できなかったというならば、正直にそう書いてくれた方がいいです。間違いは誰にでもあるのですから、間違いを訂正することは恥ずかしいことではありません。無理に正しさを主張する方がおかしいと思います。
3号機の内側はまだ220000Bq/Lと、外側の23000Bq/Lの10倍近い高い数値ですが、これはシルトフェンスによって閉じこめられているためと思われます。これがさらに明日増えるようであれば、また流出したという可能性もあります。
こうやって一つ一つ細かくデータをみていくことで、海洋への流出が今も起こっているのかいないのか、しっかりとチェックできます。私が見る限り、今のところ再度3号機からの汚染水が流出したという気配はまだありません。
ただし、昨日の「5/15 3号機からの汚染水 その後の追跡:東京電力発表のデータの読み方」に書いたように、1-4号放水口南のデータが、それまでは50-70Bq/Lだったのが11日の午後に1回だけ170Bq/Lに跳ね上がっていいます。その後また下がっているので、何とも言えませんが、ひょっとすると、別のルート(放水口)から汚染水が流れ出た可能性もあります。そのことは一応付け加えておきます。
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