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5/28 文科省発表の海底土壌の汚染状況。やはり原発の北側に汚染は広がっていた!

 
昨日、文科省はHPに広域モニタリングの一環として行っている、宮城県気仙沼市沖から千葉県銚子市沖まで南北約300キロにわたる海底の土の放射能測定の結果を発表しました。

産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110528/trd11052800540000-n1.htm

文科省HP
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/05/27/1305744_0527_2.pdf

これまでの観測データと合わせて解説します。

海底土壌の放射能測定の結果については、これまでの結果を「5/14 海洋放射能汚染-海底土壌の汚染その4」にまとめてあります。今まではデータが非常に少なかったのですが、広域のデータが追加されて、いろいろなことを考察できるようになりました。

まず、今回のデータで特筆すべきことは、過去の調査におけるバックグラウンドのデータを公開してくれたことです。
それによると、2009年のデータでは、半減期が約30年であるCs-137が1Bq/kgであるということがわかります。これは、1960-70年代の核実験による、バックグラウンドのデータと考えていいと思います。また、この図が非常にありがたいと思ったのは、海深が等高線で示されていることです。沖合50km程度までは100-200mの深さの海が広がっていることがわかります。きっといい漁場なのですね。

5/28文科省海底土壌2009

次に、今回のデータを合わせて示します。
5/28文科省海底土壌2011

これだけでも傾向をつかめるのですが、この図だけではそもそも福島第一原発付近でどれくらいの放射能汚染があったのかがわかりません。そこで、「5/14 海洋放射能汚染-海底土壌の汚染その4」で示したデータも加えて下図に示しました。

5/28文科省海底土壌2011追加

矢印が多くてぐちゃぐちゃになってしまいました。かえってわかりにくいと感じる人もいると思います。

そこで、この図から私が読み取った汚染の広がりの傾向をかなり思い切って下の図に示しました。海底土壌が100Bq/kg程度以上の汚染をしていると推定されるところをオレンジ色でエリアとして示しています。
これは、計算したのではなく、プロットされたデータを元に私の感覚で引いている線なので、そこのところは理解した上で見てください


5/26海底土壌追加2

なぜこのようなことをしたかというと、これまでの海水のデータではわからなかった、原発の北側の海への汚染水の広がりというものがこの海底土壌のデータから読み取れるからなのです。ですから、オレンジのエリアは南よりも北の方が汚染状況が高い傾向を示すものとして定性的に見ていただければいいと思います

これは、「5/22 東京電力が発表したシミュレーションはどこが実施したのか?」でもコメントしたことなのですが、原発の北側の海水データは少ないのです。もともと文科省は一つのポイントについて4日に一度しかモニタリングしていませんし、東京電力も荒天を理由にして北側だけサンプリング中止という事態が非常に多かったため、ろくにデータがなく、その間に汚染水が通過していっても検出できていない可能性があります。また、モニタリングポイントの設置のしかたとしても、北側の沿岸は手薄な印象がありました。

汚染物質は、イオンになって海水に溶けるものと、粒子状になって海底に沈んでいくものがあります。海底土壌で検出しているものは、海底に沈んでいったものを検出していると思われます。ただ、それが海流に乗って流れていくうちに徐々に海底に沈んでいく(この場合は表層の海水の動きと一致するはず)ものなのか、それとも海底に沈んだ後に海底の流れに沿って広がっていく(この場合は海底の海水の流れに従う)ものなのかによって、結果が変わってきます。表層のいわゆる海流と、海底近くの流れが全く別の動きをしているとすると、このように海水(特に表層水)の汚染状況と、海底土の汚染状況では異なる結果が出ても不思議ではありません。このあたりは専門家のご意見も聞いてみたいと思います。

ちなみに、海洋汚染のシミュレーション結果)でも、フランスのシミュレーション結果(「4/6 海洋放射能汚染で魚を食べても大丈夫か?その6」参照は北東部へ広がっていると言っていますし、文科省(JAMSTEC)も北の方に広がっている(「5/25 文科省の第5回の海洋汚染シミュレーション結果を解説!」参照)と言っていますが、、東京電力は南の方に広がったと言っていて、異なったシミュレーション結果(「5/22 東京電力が発表したシミュレーションはどこが実施したのか?」参照)を出しています。

私は今まで、表層の海水の分析データからは、東京電力のシミュレーション結果は結構正しいかと思っていましたが、今回の海底土壌のデータを見ると、文科省やフランスIRSNのシミュレーション結果の方が正しいのかもしれないと思うようになりました。原発の北の海、つまり宮城県の海の魚では、特に海底魚のヒラメなどはこれまで以上に注意が必要だと思います。


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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
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