現在のつくば市の放射線は?その6 ほうれん草が高い理由:追記
昨日のTV朝日の番組「朝生」を録画で見ていて、東京都副知事の猪瀬直樹さんが教えてくれた報告書をインターネットで見つけましたので、お知らせします。
財団法人 原子力環境整備促進・資金管理センターが1994年にまとめた、「食品の調理・加工による放射性核種の除去率」という報告書です。
http://www.rwmc.or.jp/library/other/kankyo/
当然のことながら日本語のpdfファイルですが、長いので3つに分かれています。
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_1.pdf その1
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_2.pdf その2
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_3.pdf その3
前回ご紹介した文献(チェルノブイリの後で、日本のほうれん草についてヨウ素とセシウムの除去を実験したもの)も、「その3」の15-19ページ(pdfのページ数でいうと90-94ページ)のところに紹介されていますので、興味のある方はご覧ください。
この報告書の全体的なまとめは、「その1」のところに書いてあります。ですが、この報告書で注意していただきたいのは、野菜にしても、果菜か葉菜か、また放射性元素の種類はなにか?ということで除去率が異なります。
NHKでもこの報告書の内容が紹介されたらしいですが、非常にざっくり言ってしまうと、煮沸で50%から90%除去できるということで間違いはありません。私が昨日紹介した文献でも2分間の煮沸で約50%の除去ができると記載されていました。ですから、ほうれん草のおひたしにすることで混入したヨウ素やセシウムを半分以上除去できることは間違いないと思います。
ただ、水洗で80%落ちると「朝生」では猪瀬直樹さんが紹介していましたが、それはこの報告書を正しく読んでいません。この報告書では、「果菜のキュウリ、ナスは水洗すると、放射性降下物のストロンチウム-90の50-60%が除去できる」と書いてあります。しかし、現在一番問題になっているのは、ほうれん草のヨウ素(とセシウム)です。キュウリやナスとほうれん草では異なるようですし、ストロンチウムとヨウ素、セシウムでは異なるようです。
また、水洗といっても、いわゆる水洗いとは違い、水道水に30分漬ける、とか、1%食塩水に30分漬ける、とか、0.25%の酢に15分漬ける、とか、条件がかなりあります。このあたりも注意が必要です。
今後、このあたりも広報されてくると思いますが、マスメディアの言うことはいい加減なことが多いので、できるだけ元になる文献や報告書を自分であたってみて判断されることを望みます。
この報告書には、畜産物やコメ、麦、水産物に至るまで、データが紹介されていますので、ぜひ参考にしてください。
財団法人 原子力環境整備促進・資金管理センターが1994年にまとめた、「食品の調理・加工による放射性核種の除去率」という報告書です。
http://www.rwmc.or.jp/library/other/kankyo/
当然のことながら日本語のpdfファイルですが、長いので3つに分かれています。
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_1.pdf その1
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_2.pdf その2
http://www.rwmc.or.jp/library/other/file/kankyo4_3.pdf その3
前回ご紹介した文献(チェルノブイリの後で、日本のほうれん草についてヨウ素とセシウムの除去を実験したもの)も、「その3」の15-19ページ(pdfのページ数でいうと90-94ページ)のところに紹介されていますので、興味のある方はご覧ください。
この報告書の全体的なまとめは、「その1」のところに書いてあります。ですが、この報告書で注意していただきたいのは、野菜にしても、果菜か葉菜か、また放射性元素の種類はなにか?ということで除去率が異なります。
NHKでもこの報告書の内容が紹介されたらしいですが、非常にざっくり言ってしまうと、煮沸で50%から90%除去できるということで間違いはありません。私が昨日紹介した文献でも2分間の煮沸で約50%の除去ができると記載されていました。ですから、ほうれん草のおひたしにすることで混入したヨウ素やセシウムを半分以上除去できることは間違いないと思います。
ただ、水洗で80%落ちると「朝生」では猪瀬直樹さんが紹介していましたが、それはこの報告書を正しく読んでいません。この報告書では、「果菜のキュウリ、ナスは水洗すると、放射性降下物のストロンチウム-90の50-60%が除去できる」と書いてあります。しかし、現在一番問題になっているのは、ほうれん草のヨウ素(とセシウム)です。キュウリやナスとほうれん草では異なるようですし、ストロンチウムとヨウ素、セシウムでは異なるようです。
また、水洗といっても、いわゆる水洗いとは違い、水道水に30分漬ける、とか、1%食塩水に30分漬ける、とか、0.25%の酢に15分漬ける、とか、条件がかなりあります。このあたりも注意が必要です。
今後、このあたりも広報されてくると思いますが、マスメディアの言うことはいい加減なことが多いので、できるだけ元になる文献や報告書を自分であたってみて判断されることを望みます。
この報告書には、畜産物やコメ、麦、水産物に至るまで、データが紹介されていますので、ぜひ参考にしてください。
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