スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

6/11 今は非常時?平常時?まずこれをしっかりと理解しましょう!

今週は、守谷市の人の質問に答えるために、これまで避けてきた小学校の年間20mSvか1mSvか、という話に首を突っ込まざるを得なくなりました。そのついでに、食品の暫定基準値についてもまとめようと思っています。

でも、食品の暫定基準値の話をするにしても、必ず避けては通れないのが「今はいったい平常時?それとも非常時?」ということに対する理解です。このことを理解しておかないと、大きな誤解を産みます。政府がしっかりとこのことを広報しないおかげで、誤解にもとづく混乱が広がっています。

今週は、下記の3本のシリーズ記事で、守谷市の学校の基準値をめぐる解釈が正しいのかどうかということについて、考えてきました。さらに昨日、新たな動きを受けて関連記事を一つ追加しました。今日は、「6/6 学校の20mSv/年の基準をめぐる騒ぎについて 後編」の5.今はいったい平時?非常時?を補足したまとめです。「えっ、そうなの?知らなかった!」というような内容も入っていますので、よく読んでください。できるだけわかりやすく説明しますが、まだ難しいかもしれません。余裕があれば、後ほどもっとわかりやすく要点だけを記したスライドを作成します。まずはこの文章を読んで理解できるところまで理解してください。
追記:「6/11 仮想記者会見を作ってみました。気楽に読んでください。」をご覧ください。
-----------------
(学校の年間20mSvをめぐるシリーズ記事)
6/6 学校の20mSv/年の基準をめぐる騒ぎについて 前編
1.日本の法律のしくみ
日本の法律の構成について簡単な解説です。

2. 3.11以前の法律
実際に「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」にどんなことが書いてあるのかの解説です。武田先生のブログも引用しながら解説しています。「公衆の被曝線量は年間1mSv」を確認しました。

6/6 学校の20mSv/年の基準をめぐる騒ぎについて 後編
3. 3.11後の文科省の指示
文科省の指示が世論の激しい反発を受けて5/27に変換したことを示しています。また、年間20mSvとは明言されていないことも示しました。

4.守谷市の考え方は正しいか?
守谷市の考え方は間違っているのではないか?と疑問を提示しました。

5.今はいったい平時?非常時?
この時はまだよくわかっていませんでした。今日はここを解説します

6/7 学校の20mSv/年の基準をめぐる騒ぎについて おまけ
おまけ1.厚労省のHPより
厚労省HPから補足しました。

おまけ2. 年間1mSvのエリアはこんなに広い!
ここで示した地図と「1mSvを守ろうとしたらどれだけのエリアでその対策をしないといけないか、ということについて、衝撃的な地図を見ながら考えます」のフレーズがtwitterで話題になりました!

6/10 守谷市の学校は年間1mSvに変わりましたが、まだこんなひどい子供だましをやるのか!
守谷市は文科省の説明を受けて年間1mSvに方針を変更しましたが、その理屈が信じられない子供だましです。
-----------------
(ここまで過去記事の解説とまとめ)

さて、私は今週、食品の暫定基準値を解説しようと思っていろいろなブログを読みました。そしてわかったことがあります。それは、原子力災害対策特別措置法を理解していないと大きく誤解してしまう、ということです。政府も、まずこの枠組みをしっかりとわかりやすく説明する必要がありました。それをしないからこの混乱が起こっているのです。そこで先にこの話を説明することにしました。

1.平常時と非常事態の定義

まずはこの図を見てください。

原子力安全委員会資料
http://www.nsc.go.jp/info/20110411_2.pdf
6/9原子力安全委員会基準の図

この図は、原子力安全委員会で使われた説明の資料です。非常にわかりやすい図です。横軸に時間、縦軸に被曝線量を取ってグラフにしていいます。ここに出てくる数字の根拠は、ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告にも出てくるもので、日本が独自に定めたものではありません。国際的に見ても事故時にどうするか、ということでは標準からは大きく逸脱していない数字です。

この図を左から順番に見ていきましょう。

平常時の公衆被ばくが年間1mSvであることは「6/6 学校の20mSv/年の基準をめぐる騒ぎについて 前編」でも説明しましたが、ここでも明確に示されています。ここはもうみなさんおわかりだと思います。わからない方は「6/6 学校の20mSv/年の基準をめぐる騒ぎについて 前編」を読んでください。

そして、3.11東日本大震災がありました。地震に続く原発事故。3/11に「事故発生」です。このあとは緊急事態という扱いになります。

では、現在はこの図で言うとどこでしょうか?(a)の「事故発生初期」はもう終わっていると言えますよね。では、(b)でしょうか?(c)でしょうか?それとも一番右の、「長期的な目標:1mSv」でしょうか?

普通に考えて、まだ「事故が収束した」とは言えないと思います。菅首相が退陣するのも事故を収束させる道筋をつけてから、などと言っているくらいですから。だとすると「事故収束」の前と考えて(b)でしょうか?でも(b)に書いてある数字(20-100mSv)を見ると(c)かな?とも思います。

答はどうなのでしょうか?下記の放医研のページを見ると、4/22現在では(b)の緊急事態期にあたるということです。原発事故が起こって一ヶ月後ではまだ緊急事態期で、その後2ヶ月近く経っていますが、事態は別に安定化したわけではありませんから、現在もまだ(b)の緊急事態期にあたると考えるべきだと思います。

放医研のページ
http://www.nirs.go.jp/information/info.php?i14
『国際放射線防護委員会(ICRP)は専門家の立場から放射線防護に関する勧告を行う国際学術組織ですが、今回の基準は、このICRPの勧告を基に原子力安全委員会の助言を得て定められたと報道されています。
ICRPの2007年勧告では、非常時の放射線の管理基準は、平常時とは異なる基準を用いることとしています。また非常時も、緊急事態期と事故収束後の復旧期を分けて、以下のような目安で防護対策を取ることとしています。
1. 平常時:年間1ミリシーベルト以下に抑える
2. 緊急事態期:事故による被ばく量が20~100ミリシーベルトを超えないようにする
3. 事故収束後の復旧期:年間1~20ミリシーベルトを超えないようにする

現在の福島第一原子力発電所の状況は、2)の緊急事態期に当たります。
今回の国の方針は、緊急事態期の被ばくとして定められている20~100ミリシーベルトの下限値にあたるもので、福島原発周辺の方々の被ばくが、事故による被ばくの総量が100ミリシーベルトを超えることがないような対応をしつつ、将来的には年間1ミリシーベルト以下まで戻すための防護策を講ずることを意味していると思われます。』

ちょっと意外でしたよね。でも、事故が収束したかどうかということで線を引かれてしまうと、まだ収束したとはとても言い難いので、(b)か(c)かと言われると(b)の緊急事態期である、ということに同意せざるを得ないと思います。

2.現状の法的な位置づけと非常事態時の措置

では、次にそれが法的にどういう根拠をもっているのか?ということを確認しましょう。「6/6 学校の20mSv/年の基準をめぐる騒ぎについて 後編」でも少し触れたのですが、JCOの事故(1999年)を受けて、原子力災害対策特別措置法(略称:原災法)が平成11年12月に制定されました。そしてその第15条には「原子力緊急事態宣言」というものがあり、今回はこれが適用されて、原子力緊急事態宣言が3/11に発令されています。そういえば、東京電力や官房長官の記者会見で「15条通報」という単語を聞いたことがある方がいるかと思います。あれはこの原災法の第15条に基づいて通報し、「原子力緊急事態宣言」を出すためのものだったのです。

首相官邸HP
http://www.kantei.go.jp/saigai/pdf/kinkyujitaisengen.pdf

これにより、原子力災害対策本部が設置され、本部長には菅内閣総理大臣がなりました。以後、野菜の出荷停止措置などは、総理大臣ではなく、原子力災害対策本部長として指示が出されています。

この「原子力緊急事態宣言」は、正式に解除されるまで(原災法に基づいて「原子力緊急事態解除宣言」が出されるまで)続くのです。ですから、まだ日本は「原子力緊急事態」の真っ最中なのです。この「原子力緊急事態宣言」は、言葉が不正確なのを承知で書きますが、一種の「戒厳令」に近い状態なので、原子力災害対策本部が通常ではできないような措置を取ることも可能にしています。

そして、この原災法に基づいて、原子力緊急事態における「原子力施設等の防災対策について」(通称「防災指針」)が定められています。最初に定められたのは原災法ができる前ですが、その後何回も改訂されて、現在では原災法の趣旨を盛り込んでいます。そこには、原子力事故が起こったときに、原災法に基づいて、どのような措置をとるべきか、といった指針が書かれています。これはあくまで指針であり、これに書いてあるとおりにやらないといけないということではありません。実際、今回の原発事故ではこの防災指針の通りに行かなかったため、見直そうなどという動きが出ているようです。

しかし、重要なことは、ここに書かれていること(半径3km以内の避難指示とか、野菜の出荷制限措置とか、暫定基準値の設定とか)を実行しても、これは超法規的措置ではなく、原子力災害対策特別措置法に基づいた災害時の合法的な措置であるということなのです。

たとえば、暫定基準値の設定ですが、厚労省のこの文書だけではわかりにくいのですが、食品安全委員会がまとめているこの文書にしっかりと法的根拠をつけて説明があります。

食品安全委員会 東北地方太平洋沖地震の原子力発電所への影響と食品の安全性について(第52報)
http://www.fsc.go.jp/sonota/emerg/emerg_genshiro_20110316.pdf

2ページに次のような説明があります。
『2 食品の安全性については、3月 17 日(木)、厚生労働省が原子力安全委員会が定めた防災指針(「原子力施設等の防災対策について」)の指標値を食品衛生法に基づく暫定的な規制値とし、これを上回る食品については、食品衛生法第 6 条第 2 号に当たるものとして食用に供されることのないよう対応することとし、各自治体に通知しました。 さらに、3月 21 日には、原子力災害対策特別措置法第 20 条第3項の規定に基づき、一部地域、品目に関しての出荷制限を行うことについて、原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)が関係の県知事に指示しました。』

つまり、これまで説明してきたように、原災法に基づく原子力緊急事態時においては、「防災指針」にもとづいて各種の措置を取ることができます。3/17の厚労省が定めた暫定基準値は、防災指針に基づいて指標値を決めたものです。これまで食品衛生法にそのような規定がなかったためにあわてて「暫定」的に作ったものですが、この災害に合わせて平常時とは異なる基準値を定めること自体は、原子力緊急事態時における合法的な措置として認められています。

また、その基準というのも、原子力緊急事態時なわけですから、平常時の基準とは異なります。ICRPの勧告を参考にして原子力安全委員会が定めた基準では、さきほども確認しましたように、事故収束前の(b)では20-100mSv/年でもよいということになっています。

3.基準値設定に際して現状認識をすりあわせるべき!

だから、法律に基づいて政策を決めていく政府としては、すでにある法律に従って動かないといけません。その法律とは、平常時では公衆の被ばくを1mSv/年とするという基準がありますが、ひとたび原子力事故が起こって原子力緊急事態宣言が発令されてしまうと、原災法に基づいて準備された防災指針に従って緊急時のルールを定めていく必要があるのです。

現在は緊急時であるから平常時とは違うルールで運用しないといけないんだ、ということをくどいくらいに説明しないと、「どうして1mSv/年と決まっているのにそれよりも高い数値を設定するんだ?」という議論が出てきます。中部大学の武田先生は「原発 緊急情報(61) 数値は一つ! 医療、職業、一般」とか「規制値の再整理」でどうして1mSvではないんだ?と書いていますが、武田先生のブログでは現在が非常時であるかどうか、ということは書いてありません。『軍隊とか非常時は全く別の考え方なので一緒に議論することは出来ません。』、ということであくまで平常時での議論をしています。しかし今一番必要なのは、まさに今はどういう状態なのか?という現状認識です。非常時とはいつまでを考えるのか?いつになったら平常時に戻すつもりなのか?という論点での議論がされているのを武田先生のブログも含めて私は見たことがありません。

武田先生の主張するように、食品の基準値は平常時の基準値で決める、とするならば話は簡単です。年間1mSvになるように設定すればいいのですから。誰も異論はありません。また、最終的には1mSv/年を目指す、ということは政府も認めています。ですが、この事故収束前後の(b)や(c)の期間の基準値の決め方は議論が分かれるところでしょう。

私は、3/17の時点の暫定基準値の設定は、「暫定」ということであれば仕方がなかったと考えています。なんといっても事故がまだ起こっている最中で、3/21の関東への放射性セシウムの降下も起こっていない時点ですから。あとは、いつになったらこの「暫定」をはずして、今後の基準値というものを設定するのか、ということです。

現状は「事故収束」前の(b)の基準値ですが、いずれ(c)の「事故収束」後の時期になるときのために1mSvを目指しての基準を議論して設定し、最終的には1mSv/年を目指します、ということをはっきりとわかりやすく説明する必要があります。それをしないでいい加減な説明を繰り返しているから、いつまで経っても平常時の基準と比べて現在の基準が高すぎる!という声が出てくるのです。しっかりと論理的に説明しないで、文科省のように子供だましの数値いじりを繰り返し、デモなどで批判が大きくなると数値を引き下げる、というのは一番取ってはいけないやり方だと思います。

誰かがしっかりとした理論構築をして、官房長官あたりが上に掲げた図を用いて現在は(b)にあって非常時なのでこの暫定基準値を設定している、だけどいずれは1mSv/年を目指している。いつ頃(c)に移行できそうである。(c)に移行する時には基準値をこのように設定し直す。その際は学校の基準値もこうするし、野菜の基準値もこうする、ということをはっきりと打ち出せば、「平常時とは違って高い!」という誤解に基づいた議論はなくなっていくはずです。

その際、現状の環境放射線の値がこれくらいである。だからすぐに1mSv/年を達成するのは面積が広すぎるので難しい、ということを合わせて説明する必要があります。それが情報公開であり、説明責任を果たすと言うことです。そうすれば、議論の方向も変わっていく可能性もあると思います。


この後、食品の暫定基準値の話を解説しようと思っていますが、まずはこの現状認識について各自でよく理解して考えておいてください。それ抜きに暫定基準値の話はできません。
最後に、この話を書くにあたり、非常に参考になったコンタンさんのブログに感謝します。

関連記事
にほんブログ村 科学ブログへ ブログランキング・にほんブログ村へ
↑日本ブログ村ランキングに参加しました。よかったらクリックお願いします。

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

LNT仮説ほか、放射線の“確率的影響”を巡る諸説のまとめメモ

 がん・白血病や遺伝性影響といった確率的影響(数年後に100人中がんになる人が何人増える、といった影響)も100 mSv *1以上では、線量とともにリスクが上昇することが判っている。確率的影響のなかで最も早...

6/11 仮想記者会見を作ってみました。気楽に読んでください。

「6/11 今は非常時?平常時?まずこれをしっかりと理解しましょう!」で、現在がいったい事故後のどういう状況にあるか、という話を書きました。 現在いろいろな人が言っている話と違っているかと思いま...

コメント

こちらこそ、ありがとうございます

いつも参考にさせてもらっています。こちらこそ、ありがとうございます。TSOKDBAさんの記事をきっかけに、こちらの理解も深まりました。現在の混乱は、本間俊充氏の、江川紹子氏によるインタビューが参考になります。
http://www.egawashoko.com/c006/000330.html

私は専門家ではないので、間違っているところもあると思います。ただ調べてみると、行政等の対応は、大きく逸脱しているわけではないが、運用上では大いに問題があると考えています。松本市長の菅谷昭氏のように、積極的な取り組みをして欲しいものです。

一連のコメントは、もし、緊急時の取り扱いについての誤解が国民に広がると、いずれは、国や地方自治体に、原子力緊急事態宣言の拡大解釈を許すことになるのではないかと危惧しました。原子力災害対策特別措置法が「国民の生命、身体及び財産を保護すること」を目的としていることや、その他の法令が考慮されること、ICRPが2つの参考レベルを併用可能だとしていること、などが気になった点です。

公衆被曝限度について、簡単な例を挙げると、沖縄は平常時(緊急時ではない)にあり、適用中だと考えています。現存被曝状況にあたる地域特定を明確にしないのは、それによる経済的・社会的・心理的打撃を考慮しているからでしょう。

緊急被曝状況にあたる地域が、通学可能だとは思えません。小佐古氏の発言は、ICRP勧告や法令を踏まえたものだと思います。4/10時点の原子力安全委員会等の議論は、緊急被曝状況にあたる地域(警戒を継続することとした地域)の特定に関わる話だと捉えています。

3/4 (1/2-2/2のコメント、訂正と補足です)

間違っているところがありました。申し訳ありません。甲状腺実効線量が2mSvは、2007年勧告に準拠しています(1990年勧告で2.5mSv)。公衆被曝は、生活習慣(線源→経路→人)が考慮されており、線源(被曝源)は、体外と体内に分かるということです。

現状を説明できると思ってコメントしましたが、「現存被曝状況」を適用する際、食品の内部被曝を含めない、行政の指針は間違っていますね。※1

現行法令は1990年勧告に準拠したもので、事故前は、2007年勧告を取り入れる議論の最中でした。2007年勧告の議論では、参考レベルで公衆被曝限度の1mSv/年を適用しない方針も提示されています。

1990年勧告では、介入規模の決定には、線量限度を適用しない方針であるものの、代替食品供給(回避される放射線損害)の必要性なども提示されています。フレキシブルに対応するため、また大事故の想定が甘かったことも相まって、現行法令では、公衆被曝限度1mSv/年が有効だと思われます(併用可能)。※2

※1:詳細は「ICRP2007年勧告及びICRP1990年勧告の比較について」。公衆被曝のモデルは「ICRP2007年基本勧告に基づく線量評価用換算係数について」を検索して下さい(アドレスが長いので)。
※2:http://takedanet.com/2011/06/post_d5dd.html

4/4

現在の食品の暫定規制値は合計で17mSvを想定したものであり、これを回避&低減していくことは、個々の防護措置にとって大きな数値です(人Svでも)。従って、低減を考慮した政策の実現が、必要不可欠だと思います。

2007年勧告やICRP111では「防護の最適化」が強調されており、また1990年勧告の正当化&最適化の原則から、武田邦彦氏の意見を基本とした上で、勝川俊雄氏にも賛同します。食品は、国や地方公共団体が責任を持って管理監督し、代替食品を準備できる場合には、そちらを推奨するのが本来の在り方でしょう。

http://katukawa.com/?p=4526
wwwsoc.nii.ac.jp/jhps/j/groups/hyojunka/kaisetu.pdf
kokai-gen.org/html/data/20/2010317002/2010317002-27.pdf

いろいろありがとうございます

竜田揚げさん

いろいろとご教示ありがとうございます。

>平常時と緊急時を2分するから、現実に合わないんですよ。「原子力緊急事態宣言」という法的な言葉と、ICRPの用語、日常的な言葉、を混同しています。

全ての地域を一律に緊急時と考えてはいけないということですね。でも、法的には、ある地域が緊急時(事故収束前、事故収束後)なのか平常時なのか二つに一つしかあり得ないはずです。

>ICRP(国際性)を考慮した20-100mSv(下限20mSv)の取り扱いは、20mSvを超える恐れがある地域限定であり、小学校に通える地域で1-20mSv(20→1mSv)を採用することと矛盾しません。

避難区域など、20mSvを超えるおそれのある地域では原子力緊急事態(事故収束前)を適用している状態であるが、それ以外の福島市とか茨城県では事故収束後の対応をしていると考えたらいいのでしょうか?それとも一切関係なく平常時扱いということでしょうか?

もし20mSvを超えない地域(福島市など)は平常時と同じ扱いであるならば、公衆被ばくは1mSvですから、文科省が1-20mSvというのは福島市においては違法ということになると思います。

>緊急という用語を拡大解釈して、食品による内部被曝を含めた20-100mSv(20mSvが下限)と適用するのは、国際的にも法的にも間違った指針であり、一般公衆にも無用の混乱を産みます。現在は、公衆被曝限度も含めて、併用されていると考えれば良いと思います。

おっしゃるとおり、混乱が起こっていると思います。だから、まずは現在の政府が取っている対応が法的に違法なのか合法なのか、そこをはっきりさせたいのです。そのためには、原災法の原子力緊急事態下でどこまでが許容されているのかがキーだと思い、自分なりに整理をしようとしました。

20km圏内と20~30kmは緊急時(事故収束前)の運用で、福島市や茨城県などは緊急時(事故収束後)の運用で、二つが併用されている、ということですか?そうであれば、政府の対応は違法ではないが、運用上問題ありというレベルで済みますね。

20km圏内と20~30kmは緊急時(事故収束前)の運用で、福島市や茨城県などは平常時の運用であるとするならば、政府の対応は公衆被ばく1mSvを守ろうとしていないので違法ということになるかと思います。

ぜひまた教えてください。

1/2

平常時と緊急時を2分するから、現実に合わないんですよ。「原子力緊急事態宣言」という法的な言葉と、ICRPの用語、日常的な言葉、を混同しています。

原子力緊急事態宣言は、レベル4~5のように近隣地域にしか影響がなくても発令されます。4月10日の原子力安全委員会の速記録を見ましたが、20km圏内と20~30kmの話で、緊急事態応急対策の議論です。

ICRP(国際性)を考慮した20-100mSv(下限20mSv)の取り扱いは、20mSvを超える恐れがある地域限定であり、小学校に通える地域で1-20mSv(20→1mSv)を採用することと矛盾しません。

ICRP勧告の適用は、小佐古氏の専門です。WSPEEDIの公開は、法を適用するための必須事項だという提言でしょう。NHKも公衆被曝限度は1mSv/年という姿勢を崩していません。

2/2

甲状腺の実行線量が2mSvというのは、ICRP1990勧告に準拠している証拠で、拘束値の話が出てこないのはICRP2007勧告を詰めていない証拠です。一方で、ICRP2007勧告にある、現存被爆状況という考え方を採用し、ICRP111で出された、現存被曝状況にある長期汚染地域の対応を、実際にやろうとしているわけです。

公衆被曝限度(放射線源から受ける線量)は、今回のような事故を想定していなかったからか、放射線源の解釈が(国内で)詰められていません。適用状況から判断し、(広義には)放射性プルームの吸入による内部被曝と、フォールアウトした放射性物質から受ける外部被曝・吸入による内部被曝を指すと思います。食品から摂取する内部被曝を含める人がいるのは、法的な整備が遅れているからでしょう。

それと、速記録を素直に読むと、既に詰めてきたICRPの考え方が、大きく覆えされていますね。閾値がないことや確率的影響を無視しています(好意的に読めば「避難地域に人はいない」ことが前提ですが、SVという単位は人への影響を意味します)。

ざっくばらんに言えば、4/1日に防災服をやめ、復興に向けたメッセージを内外に出すのは、これらの表れと捉えるのが普通です。そもそも、子供が日常的に登校する地域の取り扱いは、利益や保護(金銭・教育・健康診断など)を日常的に受けている原発関係者と一律では語れません。むしろ、もっと慎重になるべきです。

緊急という用語を拡大解釈して、食品による内部被曝を含めた20-100mSv(20mSvが下限)と適用するのは、国際的にも法的にも間違った指針であり、一般公衆にも無用の混乱を産みます。現在は、公衆被曝限度も含めて、併用されていると考えれば良いと思います。

プロフィール

TSOKDBA

Author:TSOKDBA
twitterは@tsokdbaです。
3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

FC2カウンター
ブログランキング
にほんブログ村 科学ブログへ
ブログランキング・にほんブログ村へ
↑日本ブログ村ランキングに参加しました。よかったらクリックお願いします。
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
ふくしまの恵み(全量全袋検査の結果)

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

検索フォーム
カテゴリ
RSSリンクの表示
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
こちらにもぜひご記入を!
読んだ感想を是非お聞かせください。
無料アクセス解析
おすすめのリンク
QRコード
QR
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。