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6/12 らでぃっしゅぼーやと静岡県の話の続き:数字のトリックにだまされないで!

 
6/10 静岡県は製茶の放射性セシウム検出のHP発表を止めさせていた!」は、asahi.comの記事を元に書いたのですが、その後、事実は違うのではないか?という話になっているようです。
Yahoo Newsより
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110610-00000004-jct-soci

私には事実関係はわかりませんが、コメントをいただきましたので、asahi.comの記事は事実でない可能性があるということで訂正をさせていただきます。つまり、静岡県が発表を止めた、というのは事実ではないらしいということです。元の記事にも追記しておきます。

一方、「らでぃっしゅぼーや」がしっかりと検査をしている会社で、信頼性がありそうだという評価についてはなんら変わることがありません。


しかし、静岡県の対応は、当初から気になっています。自分の県の代表的な産物であるお茶を守ろうというのはわかるのですが、消費者の安全を第一に考えているようには見えないからです。少なくともそういう報道のされ方をしています。伝えたいことが正しく消費者に伝わっていないのです。

そう思って静岡県のHPを再度見直していたら、数字のトリックに気がつきました。

6/12 19時追記:農水省の正式なコメントがあるのを教えてもらって最後に追記しました。

静岡県HPの「静岡茶をお飲みいただいている皆様へ」というページです。

『今般、藁科地区の製茶の一部から、食品衛生法の暫定規制値(500Bq/kg)を若干上回る679q/kgの放射性セシウムが検出されました。

飲用茶では、放射性セシウム量は荒茶の85分の1になりますので、お飲みいただいても健康への影響は心配ありません。(静岡県茶業研究センター調査)

【静岡県茶業研究センター(菊川市)の調査】
生葉荒茶(A)飲用茶(B)B/A
放射性セシウム1113674.3 1/85
暫定規制値(準用値)500500200


この表現を見ると、荒茶、あるいは製茶には入っていても、飲用茶にはほとんど抽出されないんだ、と思ってしまいます

ですが、お茶の入れ方なんて千差万別だから条件によっていくらでも変わるよ、という家族の指摘を受け、条件を確認しました。すると、『(注3)飲用茶とは、製茶した茶葉10gを430mlの90℃の湯で、60秒間浸出したもの。』と書いてありました。

こういう条件が書いてあることは、お茶の話が話題になっていた頃から知っていたのですが、ちゃんと検証しませんでした。数字のトリックに引っかからないように、と思っていたのですが、簡単にだまされてしまいました。今後は気をつけます。

何がトリック?と思う方に説明します。

上の例で説明しましょう。

荒茶の茶葉10gを430mlの90℃のお湯で60秒間抽出します。抽出して得られたものが飲用茶です。

茶葉10g中には、367Bq/kgですから、367×0.01=3.67Bqの放射性セシウムが含まれています。

430mlの飲用茶には、4.3Bq/kgですから、4.3×0.43=1.849Bqの放射性セシウムが含まれています。

ですから、飲用茶には、茶葉にあった放射性セシウムが、1.849÷3.67=0.504で、約50%抽出されるのです

上の表では、B/Aで1/85と書いてあって、いかにも飲用茶にすると抽出されないように錯覚を与えます。もちろん、ほとんど抽出されないとは書いていないので、ウソは書いていないのですが、飲用茶にはほとんど抽出されないと私は受け取ってしまいました。しかしその受け取り方は間違いであるということが小学生でもできる計算で判明しました。

上の計算を元に、こんな風に表を書き直したらどう思うでしょうか?
生葉荒茶(A)荒茶10g中のCs飲用茶(B)飲用茶中430mlのCs抽出率
放射性セシウム1113673.67Bq4.31.85Bq50%
暫定規制値(準用値)500500200

(注3)飲用茶とは、製茶した茶葉10gを430mlの90℃の湯で、60秒間浸出したもの。

こう書いたら、きっとみんな「そんなに抽出されちゃうの?」と思って飲むのを止めるかもしれませんね。だって、この条件では50%ですが、もっと時間をかけたら抽出率はあがるでしょうから、茶葉に含まれているかなりの放射性セシウムが飲用茶の中に抽出されるということです。

念のため、静岡県HPに載っている他の産地のデータも検証しました。発表されているデータに上記の方法で算出した抽出率の列を付け加えてあります。

6/12静岡茶

そうしたらなんと、驚くことに50%というのは低い方だったのです。中には100%を超えているものもあり、それはいろいろな操作上あるいは測定上の誤差が重なってそうなったものと思います。そこは細かく追求しないとして、茶葉中の放射性セシウムはほとんど飲用茶に抽出される、というデータが静岡県HPに出ていることが確認できました。

私は静岡県(他の生産地もこれと同じ表現をしていますが)の発表の仕方が悪いとはいいません。飲用茶430ml中には4.3Bq/kgだったという事実を客観的に述べているだけですから。

大事なことは、受け手側がしっかりとその発表された数字の意味を理解することです。これくらいのことはすぐに気がつくべきでしたが、気がつくのが遅くなってすいませんでした。コメントいただいた方、ありがとうございました。あやうく数字のトリックに引っかかるところを気がつかせていただき、感謝します。

6/12 19時追記:農水省の下記のサイトにコメントがあり、『荒茶から熱水で抽出する段階で、飲用部分に抽出される放射性セシウムは、5~6割程度。』ということは公式に確認されていたそうです。
お茶の放射性セシウムの検出問題への対応等について
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/tya_taiou.html


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コメント

Re: 静岡茶を販売している者です

まさもんたさん

この件についてはその後に別の記事でさらに解説をしていますので計算についてはわかっているつもりです。静岡県のHPも間違いを書いていないことはわかっています。農水省のように茶葉からの抽出率を書いておいてもらえば文句なかったのですけど。

結局、書き方一つで受け手の印象がかわるんですよね。このお茶の問題でよくわかりました。この後に収穫される米のデータの発表、報道でも、できるだけ正確な発表および報道をしてもらいたいと思っています。

静岡茶を販売している者です

ご心配をおかけしております。
私は、静岡茶メインの小売店を、県外でやっている者ですが、何点か申し上げます。

飲用茶にすればなぜ「薄まる」のかということを、よく言われます。
セシウムの数値の単位は「1kgあたりのべクレル」という濃度の単位ですので、「茶葉そのもの1kgあたりのベクレル値」よりも「急須で淹れた湯茶1kg=1リットルあたりのベクレル値」が低くなるということをご理解ください。

静岡県のHPのデータの件ですが、
一番茶の「生葉」「飲用茶」は、同一検体と思われます(一部異なりますが)。
しかし、「製茶」については、例の検査拒否報道の後に実施されていますので、当初の「生葉」&「「飲用茶」とは異なる検体だと考えられます。

ここで、85分の1について、再計算してみます。
製茶500Bq/kgの茶葉10gを使用すると、10gあたりのベクレル値は5です。
お湯に溶けだす量が60%とすると・・3
茶葉10gで430mlの湯茶にしたとすると、3ベクレル/430ml
これを1kg(1リットル)あたりに換算すると、約7Bq/kg と試算できようかと。
この計算では、500ベクレルの製茶が飲用茶では7ベクレルに「薄まった」わけで、7÷500=0.014 となりますので、85分の1が、それほどデタラメだとも言えないのかなと思います。

あとは、上の試算のように、現行規制上限値の製茶で淹れた湯茶(飲用茶)の約7Bq/kgという値が、皆様に受け入れられるのか否かということです。
全く問題ないという人もいれば、ゼロじゃなきゃアカンという人まで、さまざまですが、日本の現状を考えるにゼロということを求めるにも限界があろうかと存じます。

以上、長々とスイマセンでした。

No title

Sさん

コメントありがとうございました。

> ↑ 普通煎茶と深蒸し煎茶って知ってますか?
> また、その産地・製法・茶の特徴を理解していますか?
> どれも同じ条件ではトリックなんて言えませんよ。

すいません。違いを理解していないので、よかったら教えてください。
ただ、50%の抽出というのは、私一人が言っていることではなく、農水省のHPに書いてあることです。

もし、普通煎茶と深蒸し煎茶で何か違いが出るならば、一般の人にわかるように静岡県のHPにそういう情報を書くべきと思います。情報はしっかりと全て出した方が、いわゆる風評被害はなくなるものです。不親切な表現、何か隠しているのではないか?と思えるような表現をすると、仮に何も問題がなくてもかえって怪しまれると思います。

今の静岡県のやり方は、安全をアピールしたいという気持ちが強いばかりに、かえって不信感を生んでいると思います。「荒茶から熱水で抽出する段階で、飲用部分に抽出される放射性セシウムは、5~6割程度。」(農水省HPより)と一言加えた上で、「飲用茶では4.3Bq/Lです」と書いてあれば、誰も余計な詮索をしなかったと思います。

No title

☆飲用茶には、茶葉にあった放射性セシウムが、1.849÷3.67=0.504で、約50%抽出されるのです。

↑ 普通煎茶と深蒸し煎茶って知ってますか?
また、その産地・製法・茶の特徴を理解していますか?
どれも同じ条件ではトリックなんて言えませんよ。

茶そのものの特性を理解してから発言なされては?
他産地ですが茶に対する危機感は同じなので。

選挙民に占める高齢農民の割合の高さよ…

国がいいと言っているんだから騒がず黙って売ってればいいんだ、というのがほとんどの地元農民の意見でしょうね

そういう人が選挙民の大半を占めている国では、子供は幸せに生きられませんね

Bq/kgのはずです

ここのサイトの記述でひとつだけ誤りと思われるのは、県の表の単位はBq/Kgであろうということです。飲用茶の欄だと、下に暫定基準値200とあります。これは1Kg=1Lの水に対するベクレルです。飲用茶は飲料水と同じカテゴリーです。ですから表の値は1Lの水に含まれるセシウム量です。430ml云々はあくまでお茶の抽出方法の基準で、急須を430mlとしたのでしょう。1Lの飲用茶のベクレル量を1キロの荒茶のベクレル量で割って、1/85になるなどというのはまやかしです。10グラムの荒茶で430mlの飲用茶ができるのですから、1キロの荒茶では43Lの飲用茶ができます。この両者の比較でないと無意味。

何故薄まるのか?

こんにちは!

何故、煎茶にすると放射能が薄まると言う
静岡県知事の説明が納得いきません。

お茶は京都から、取り寄せて呑みます。

国と静岡県の間で金銭の授受があったのだと
考えています。

電話しました

茶業農産課に電話して20分ぐらい話しましたが、じつにのらりくらりで分かりにくかったです。85分の1の根拠について何度も問いただしましたが、答えは要領を得ません。少なくとも、飲用茶とは1リットルが単位なのだと書いておいてくれと頼んだのですが、検討しますとのことです。一般人向けの説明としては不親切すぎるといったのですけどね。大きな声では言えませんが、意図的なものを感じました。静岡新聞社にも電話を入れておきましたが、あんまり積極的に調査する気はないようでした。やる気を出してくれるといいのですが。県内のテレビなどで流れる論調も茶葉にほとんど残るといった表現だったように記憶していますが、報道の人も、ソースを出さないと相手にしてくれないようでした。
しかし、あの1/85という表現、絶対におかしいですね。お茶で出すとそれだけの濃度になる、という誤解を故意に誘うような表現です。

プロフィール

TSOKDBA

Author:TSOKDBA
twitterは@tsokdbaです。
3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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