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6/18 食品の暫定基準値に関して 訂正と補足

食品の暫定基準値について、巷でいろいろな話が出ています。私なりの考えを「6/11 今は非常時?平常時?まずこれをしっかりと理解しましょう!」や「6/11 食品の暫定基準値の考え方についてまとめました」でまとめたつもりだったのですが、まだ理解不足のところがいろいろとありました。

それについては、竜田揚げさんがコメントとして書かれていますので、ぜひコメントを合わせてお読みください。
いろいろといただいたコメントに対してお返事もできず、紹介されたリンクも読む時間がないため、ここでは若干の修正と、竜田揚げさんが教えてくれたリンクの紹介をしようと思います。


まずは、現在の状態は法律上どういう扱いになっているのか?ということです。

私は、原子力災害対策特別措置法(略称:原災法)に基づいて出された「原子力緊急事態宣言」が今も生きているため、日本全土が緊急事態下にあるような解釈をしてしまいました。確かに、食品で暫定基準値を超えた都道府県に対して、原子力災害対策本部長名で知事に対して指示は出していますので、そういう部分では日本全土で有効とも言えます。

ただ、公衆の被曝線量というところまでがこの「原子力緊急事態宣言」によって日本全土で一時的に変更できる、と考えてしまったところが混乱の原因だったようです。公衆被曝線量の1mSv/年というのは、一部地域を除いたら現在も生きているのではないか?ということが竜田揚げさんが教えてくれたことです。

次に、ICRP勧告についてです。

ICRP(国際放射線防護機関)という国際機関が出した勧告があり、基本的にはどの国もその勧告を受け入れてその国の基準を作るようになっています。ICRPの勧告は、ICRP40、ICRP63(1992)、ICRP111などたくさんあり、その時の基準によって、基準となる数値も変わってきています。

(話は少し脱線しますが、たとえば、ヨウ素の甲状腺等価線量というのは、「組織荷重係数について、甲状腺は3回くらい変わっているようでございます。」(第374回食品安全委員会議事録34ページ:ダウンロードされます)ということで、「そこで甲状腺の1977年の係数が0.03でございます。WHOが167を出したときは1988年でございますが、1991年に0.05に変わっているということで、この段階では0.03が用いられているというものでございます。」でも、現在は0.04になっています。だから、甲状腺に対して50mSv/年になる線量というのが、50×0.04=2で2mSv/年になっています。)

ICRPからは、勧告と、Publicationというのがあります。それぞれがたくさん出されており、現在はICRP111というのが最新のようです。日本においては、2007年の勧告を受け入れるための議論をしている段階なので、まだ正式にはICRPの2007年勧告は取り入れられていません。従って、2007年勧告の内容も加味しながら、それまでの日本に取り入れた勧告に従って行動するのが本来のあるべき姿のようです。

このICRP勧告やPublicationについてわかりやすくまとめたサイトがあればぜひどなたか教えてください。ICRP勧告の全体像を理解できないと、公衆被ばくの話は正確には理解できないと思います。専門家でも誤解している人がいるということなので。

なお、ICRP勧告などは普通の人は読む気がしないでしょうから、わかりやすいものを二つほど紹介します。この二つはぜひ読んでみてください。

江川昭子ジャーナル
http://www.egawashoko.com/c006/000330.html

NHKかぶんブログ 
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/80519.html

このかぶんブログは「小佐古内閣官房参与、抗議の辞任!」でも取り上げました。この時は、はじめて聞いたWSPEEDIの方に興味がいってしまったのですが、今読み返してみると、いろいろと書いてありましたね。


私はこのICRP勧告に取り組むだけの余裕がないので、これ以上立ち入らないようにしようと現時点では考えています。やはり、あまりにも違う畑のことに取り組むのは難しいですね。食品の暫定基準値の話も理論的な根拠を考えて、というのは結構難しいことがわかったので、どこかで時間ができるまで深入りするのは止めておきます。

私はこれまで、食品の暫定基準値の絶対的基準については、その基準値の是非にはふれずに「暫定基準値を超えるとマスコミが大騒ぎするので」という書き方をしてきました。実際、風評被害ということを考えた場合はその考え方でもよかったのですが、お茶の放射性セシウムをめぐる静岡県の対応を見ていると、暫定基準値を超えなければ安全だ、みたいな考え方が透けて見えるため、もう少し突っ込んで考える必要性もあるな、と改めて感じています。


コメントで竜田揚げさんの教えてくれた資料は下記です。

日本保健物理学会 放射線防護標準化委員会 2008年4月
http://www.soc.nii.ac.jp/jhps/j/groups/hyojunka/kaisetu.pdf
原子力安全委員会 第15回原子力施設等防災専門部会 2007年4月
http://kokai-gen.org/html/data/20/2010317002/2010317002-27.pdf
国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告(Pub.103)の国内制度等への取入れに係る審議状況について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/housha/sonota/__icsFiles/afieldfile/2010/02/16/1290219_001.pdf

第37回放射線審議会基本部会 ICRP 2007年基本勧告に基づく線量評価用換算係数について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/housha/002/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2011/02/07/1300743_4_2.pdf

最後に、竜田揚げさんがコメントで教えてくれた資料です。コメントからそのまま引用します。竜田揚げさん、いろいろとありがとうございました。この記事を持って今までいただいたコメントへの返事とさせていただきます。

『・『飲食物摂取制限に関する指標』の概略です
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-03-03-06

・事故前の指標の原典『原子力施設等の防災対策について』P.23-4
原子力安全委員会が、防護対策の指針全般についてとりまとめたものです
http://www.nsc.go.jp/info/20100823.pdf

・現行法の基礎的な考え方「放射線緊急時における公衆の防護のための介入」
『ICRP1990年勧告(Pub.60)の国内制度等への取入れについて(意見具申)』
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/housha/81009.htm

・「緊急時における公衆被ばくに適用する参考レベルについて」
『ICRP2007年(Pub.103)の国内制度等への取入れについて-第二次中間報告-』
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/housha/index.htm

・現在は、ICRP Pub.111も参考にしているだろうと思います。
http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html


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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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