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6/28 Srのデータがいくつかでてきたのでご紹介します。

東京電力からは、海底土のストロンチウム(Sr)のデータが、また、水産庁からはコウナゴなどの魚のストロンチウムのデータが発表されています。

Srがなぜ問題かというと、骨に蓄積しやすい性質を持っているため、一度体内に取り込んでしまうと、なかなか抜けずに、ガンになったりする可能性があるからです。


まず東京電力の発表した海底土のSrからです。最近は、文科省のHPに一日遅れくらいでデータが出てきます。こちらは日本語と英語で、解説も少しだけどついていたりします。

6/28海底土Sr

小高区沖合というのは、原発から20km北の海で、岩沢海岸というのは、原発から20kmくらい南の海です。
Sr-90/Cs-137の比は、小高区沖合で1/14、岩沢海岸沖合で1/100です。

なんでこんな比率を出すかというと、Srの測定というのは手間がかかって難しいのです。β線しか出さないので、γ線をだすI-131やCs-137のようにすぐに測定できるものではありません。そのため、核分裂においてSrとCsは同時に生じるため、Sr/Csの比率がわかっているとCsのデータからSrの量を予測することができます。

これまでSrのデータは非常に少なく、汚染水や海水のデータがわずかにあるだけでした。このブログでも、「6/14 遅くなりましたが、海水のSrのデータについてです。」でご紹介しています。(さっき読み返してみたら、それまでのデータを網羅して紹介してありました。Srはあまり分析した覚えがなかったのですが意外に復習するのに役立ちました。)

今一番求められているのは実際の魚のデータです。
その魚のデータが出てきたのが水産庁の発表なのですが、サンプルの採取日を見たら「やる気あるの?」と思ってしまいます。

6/28魚Sr

どうして4月上旬の魚をサンプルに選ぶのでしょうか?この頃の魚を測定して、Srが出なかったとしても、まだ時期的に早いから、という理由で単なる参考データにしかなりません。

実際、やる気がなかったことは勝川先生のブログに紹介されています。

「なんで、こういう魚を計測したのか、水産庁に問い合わせたところ、「すぐにストロンチウムを計れという指令が上から来た。検査に十分な量が手元にあったのは、これらのサンプルだけなので、仕方がなかった」という趣旨の説明をされました。」

ということらしいです。

仕方がなかった、といって、アリバイ作りのためにムダな金と労力を使う。まるで、文科省が不検出になるのがわかっているような検出限界を設定して大量の海水のデータを測定し、「不検出」の山を築くのと同じようなことをしているようです。

勝川先生のブログに私が言いたいことは全て書いてあるので、これ以上書くのはやめておきます。
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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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