スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

7/9 環境省と福島県が海底土の放射性セシウムを発表。最新情報の解説

 
昨日(7/8)、環境省は被災地の海洋環境のモニタリング調査結果(速報)を発表しました。主に宮城県と岩手県のデータです。

位置づけが海洋環境のモニタリングなので、CODとかリンとか亜鉛の量なども発表されていますが、そのあたりの情報は今回は飛ばして、海底土のセシウムの情報について解説します。なお、同時に海水のデータも発表されていますが、5Bq/Lの検出感度で全て不検出でしたので、特にこれについては言及しません。

なお、今回の測定は6/10-18の間に行われています。


さて、海底土についてはコンタンさんのGoogle map(データ更新ありがとうございます。利用させていただいています)があるのですが、Google Mapの欠点は、色分けはできるのですが、数字を並べて表示させることが標準ではできないことです。バルーンの横に数字を表示させているような地図も見たことがあるのですが、プログラムを使って作成したもののようで、簡単にはできるものではなさそうです。

なので、今回の環境省の発表は、これまでの文科省が発表している海底土のデータと合わせて考えていきたいと思います。

文科省はこれまで海底土のデータを3回発表しています。これについては「6/25 海底土の汚染3回目の発表。海底土の汚染はどんどん南へ移動!」でご紹介しています。

海底土の放射性セシウムの濃度は、原発の南側に汚染が移動しているように見えること、北側については、B1、C1、D1などが1回目から2回目、3回目と数値が下がっていることをご紹介しました。下に過去3回の放射性セシウムのデータを並べた表を示します。2回目、3回目の変動を矢印で示しています。

7/5海底土のSr

この文科省の各地点と、今回の環境省の地点の比較をしてみます。幸いなことに、環境省のデータも今回から地図が添付されましたので、文科省のデータと並べてみることができます。
なお、文科省のデータが3回目の6/6-10、環境省のデータは6/10-18で1週間くらいのずれがあることは予めお断りしておきます。おそらく1週間ではそれほどかわらないと思うのですが、文科省のデータを見る限り2週間でもそれなりに変動があるので、データの解釈においては要注意です。陸地にデータを記載したのが文科省の測定データ(3回目)、海にデータを記載したのが環境省のデータです。

7/9海底土環境省比較1

今回の環境省のデータとサンプリングの場所です。

7/9海底土2

緯度だけみると、文科省のB1地点と今回の環境省の名取-2はほぼ同じなのですが、名取-2は放射性セシウム(Cs-134とCs-137の合計)で350Bq/kg、B1地点は32Bq/kgと10倍近くの差があります。これはなぜなのでしょうか?

最初は何か測定方法に違いがあるのでは?と思い、環境省のデータの「乾泥」という表現(文科省のデータにはない)も気になったのですが、どうもそうではないようです。環境省の南三陸-2と南三陸-3は、緯度はほぼ同じで、沿岸部から順番に1,2,3と番号を付けているのですが、南三陸-2は540Bq/kgなのに、南三陸-3は76Bq/kgと約1/7になっています。沖合に行くと放射性セシウムの濃度は大きく下がる傾向にあるようです。

実は、正確な場所がわからないためにあまりご紹介してこなかったのですが、福島県が独自に調査してHPに発表している海底土のデータもあります。7/8にも追加で発表されています。それをみると、たとえば相馬市磯部沖1.8kmは549Bq/kgなのに、相馬市磯部沖4.8kmは304Bq/kgと海岸線から離れると海底土の放射性セシウムの濃度は下がる傾向にあります。このあたりは、うまく図で説明できないのですが、先ほどのコンタンさんのGoogle mapで一つ一つ確認していくとわかります。

つまり、海底土の放射性セシウムは、
・沖合2-3kmあたりを海岸線に沿って流れている流れに乗って?移動しているようです。別の言い方をすれば、沖合2-3kmを海岸線に平行に流れる海流に乗って放射性セシウムが流れていき、徐々に沈降して海底土を汚染しているということだと思います。
・沖合にいけばいくほど放射性セシウムの濃度は低くなる傾向にあります。これは同じ緯度で海岸線からの距離を変えて測定している複数地点のデータが同じ傾向なので間違いないと思います。


前回「6/25 海底土の汚染3回目の発表。海底土の汚染はどんどん南へ移動!」でご紹介したように、原発の南側の海では、海底土の汚染が南側に移動している傾向があります。これは、ここでわかったような沖合2-3kmの話ではなく、もっと沖合のデータからわかったことでした。

こういう事も合わせると、沖合2-3kmを海岸線に沿ってで流れていった放射性セシウムが沖合に拡散しながら海底土に堆積していったというイメージがおぼろげながら浮かび上がってきました。
(なお、私は海流などについては素人ですので、上で述べたことは私の個人的解釈であるという事を付け加えておきます。)

7/10 追記:沖合2-3kmの数値が高いのは、河川からの流入があるのでは?というコメントをいただいています。そうかもしれません。もっとデータが多くあればその辺もわかると思うのですが、現状ではいろいろな可能性が考えられると思います。

文科省のプロジェクトだけではとてもこのようなイメージは持てませんでした。福島県と環境省の測定に感謝です。また、福島県は次の海底土の測定を9月と行っているようですが、もっと頻度を上げて月に一度は測定する必要があると思います。

大切なことは、それぞれの機関が発表しているデータを全て合わせた上で総合的に解釈することです。バラバラにデータを発表されてもその持つ意味がわかりません。今回の私の解釈も、間違っているかもしれませんが、文科省のデータ、あるいは環境省のデータだけをみていたら絶対に出てこないものです。そういう意味で、全てのデータをプロットしてくれているコンタンさんのMapには感謝したいと思います(私も途中までは同じようなMapを作っていたのですが、コンタンさんがやっているのを知ってやめました)。

今後またデータが発表されたらフォローします。

関連記事
にほんブログ村 科学ブログへ ブログランキング・にほんブログ村へ
↑日本ブログ村ランキングに参加しました。よかったらクリックお願いします。

コメント

プロフィール

TSOKDBA

Author:TSOKDBA
twitterは@tsokdbaです。
3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

FC2カウンター
ブログランキング
にほんブログ村 科学ブログへ
ブログランキング・にほんブログ村へ
↑日本ブログ村ランキングに参加しました。よかったらクリックお願いします。
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
ふくしまの恵み(全量全袋検査の結果)

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

検索フォーム
カテゴリ
RSSリンクの表示
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
こちらにもぜひご記入を!
読んだ感想を是非お聞かせください。
無料アクセス解析
おすすめのリンク
QRコード
QR
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。