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7/22 放射性セシウム入りの稲わらを食べた牛は46都道府県に!

16日にセシウム牛肉の話を書いて(「7/16 福島県の牛肉問題その5 セシウム汚染は調査すればするほど広がっていきます」)以来、この話は取り上げてきませんでした。なぜかというと、あの時点でかなり広がることが十分に予想できたからです。何県に広がった、ということを逐一追いかけるよりも、ある程度落ち着いたところでまとめてお伝えした方がいいと考えたからです。

実際、マスコミもこの手の情報収集は大好きで、「稲わらから50万Bq/kgの放射性セシウム検出!」「汚染稲わらを食べた牛が出荷されたのは45県に!」などと毎日報じてくれています。こういう話はマスコミに任せておけばいいこと、と割り切ることにしました。もちろん、この話に集中して、全ての情報を追いかけてもいいのですが、1000頭以上もの牛が対象となると、もう対応しきれません。

とはいえ、現時点での基本的な情報をまとめておくことは必須と思います。そして、この問題に対する私なりの分析をしていきたいと思います。


まず、今日現在までの情報です。NHKオンラインなどによれば、下記のような状況です。

・放射性セシウムを含んだ疑いのある稲わらを与えていた畜産農家はこれまでに13の県にのぼるそうです。
内訳は、福島県で25戸、新潟県で15戸、宮城県で13戸、岐阜県で6戸、岩手県と山形県でそれぞれ5戸、秋田県で3戸、埼玉県と群馬県でそれぞれ2戸、それに茨城県と静岡県、三重県、それに栃木県でそれぞれ1戸の合わせて80戸だそうです。

・これらの農家から出荷された肉牛は、少なくとも1473頭はいるそうです。

・出荷された牛がどこに流通したかについては、本日鳥取でも流通していたが判明したので、沖縄県以外の46都道府県で出回っていたようです。ほぼ全国に流通していますので、はっきり言って、もうみなさんが食べた国産牛の中にも基準値越えの牛肉があったかもしれません。ただ、今のところは、福島県産と、今日わかったニュースでは岩手県産と栃木県産の牛肉からしか暫定基準値をこえる牛肉は見つかっていませんので、それ以外の県産の肉は大丈夫な(暫定基準値をこえていない)可能性もあります。

・国は、暫定基準値を超えた牛肉については、国が買い取ることを決めました。また、福島県の牛肉は、原子力災害対策本部として出荷停止を命じました。

以上が本日の現況です。イオンで販売していたとか、イトーヨーカドーで販売していたというような事は私は追求するつもりはありません。そういう情報が欲しい方は、他の情報源を当たってください。


今、一番問題になっているのは、(1)放射性セシウムで汚染された稲わらがなぜこんなに出回ったのかということと、(2)どこでどれだけの汚染が起こっていたのか?ということです。

(1)のなぜ出回ったかということについては、農水省の認識の甘さが指摘されています。毎日.jpにあるように、

『農水省は3月19日、牧草について「事故発生前に刈り取り、事故後屋内保管されたもの」を与えるよう、県を通じて畜産農家に対し通知した。そこに「稲わら」という文言はなかった。さらに、稲わらを供給する稲作農家に対しては、全く注意喚起していなかった。

 「屋外のわらはあくまで(田畑に混ぜる)すき込み用で、牛に与えるとは思わなかった」。農水省のある職員は認識の甘さを認める。

東北地方沿岸部では秋に乾燥が不十分だった稲わらを田に放置し、春先にロールにすることがある。だが、同省の認識では、餌用の稲わらは「前年秋に刈り取って乾燥させ、ロール化し屋根付きの倉庫で保管するもの」で、今回の事態は「想定外」(大野高志・同省畜産振興課長)だった。』

ということで、宮城県北部の稲わらが問題になるとは誰も予想していなかったようです。牛肉のように固体番号をつけて流通を管理把握しているものとは違い、稲わらの流通などは追い切れないでしょう。起こってしまったことはどうしようもないので、できる範囲で把握、フォローして欲しいです。

私が一番気になっているのは、(2)のどこでどれだけの汚染が起こっていたのか?です。これまでに発表されている数値を見ると、50000Bq/kgを超える数値が散見しており、異常に高いと思います。これは、放射能がどれだけ、どの範囲に広がったかを調べるためにも重要だと思っています。現在、多くの稲わら生産地で測定を行っているはずですので、その結果をフォローしたいと思います。なぜこんなに高い数値になったのか、そのメカニズムについても考察が出てくると思うので、それはわかったらお伝えしたいと思います。

今日の時点では、私が知りたかった稲わらの作成・保管方法について写真で解説しているサイトを見つけたので、それをご紹介するにとどめておきたいと思います。
稲わらはラップでくるんで空気を遮断し、中で醗酵させるんですね。また、何年か前に口蹄疫やBSEが問題になった際、中国産の稲わらが原因では?といわれたことからほとんどの畜産農家が国産の稲わらに切り替えているそうです。また一つ勉強になりました。

最後におまけですが、稲わらの生産量について農水省の資料1資料2がありました。毎年900万トン生産されますが、多くはスキ込み用で、飼料用は約100万トンです。輸入が10%前後あるので、90%は国内でまかなっています。宮城県は68500トンで、東北ではトップの生産量です。では全国一位は?と思ったのですがなかなかその資料が見あたらなかったのでそれはわかりません。


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コメント

No title

紹介されているサイトでは、稲わらをラップサイレージ
(ラップでくるんで乳酸発酵させる)していますが、
稲わらの場合は乾燥してロールするだけ(サイレージはしない)
場合が多いようです。
ラップでくるんであれば、屋外でも放射能汚染は防げたでしょう。

肥育農家の場合、サシを入れるためにかなりの期間、ビタミンAを
欠乏気味に育てます。この期間は、牧草を多く給餌すると、
牧草に含まれるβカロテンが、体内でビタミンAとなってしまうので、
カロテンの少ない稲わらやイタリアン(ライグラス)ストローが
多く用いられます。肥育農家で稲わらが多く用いられたのには、
そんな背景もあります。
(オーストラリア産の牛肉は、牧草で育てられているために、
 脂肪にカロテンで黄色っぽく染まっています。)

一方、酪農家の場合、乳脂肪分・無脂乳固形分を基準値以上にするため、
栄養価の高い飼料を与えます。このため栄養価の低い稲わらは
あまり給餌されません。(但し敷料としてはどこでも使われます。)

繁殖農家の場合は、稲わらも給餌しますが、肉となったり、乳を出す
のはずっと先ですから、その後クリーンな給餌を行えば、影響は
あまり残らないでしょう。

プロフィール

TSOKDBA

Author:TSOKDBA
twitterは@tsokdbaです。
3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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