8/22 だれが検出限界値を4・6・9(I-131:4Bq/L、Cs-134:6Bq/L、Cs-137:9Bq/L)に統一しようとしている?
検出限界値といっても、今日はお米の放射能の話ではありません。海水の検出限界値のお話です。
海水の検出限界値をもっと低くして欲しいというのは、このブログでは5月から言ってきています。ですが、今回の海洋モニタリングではそれは反映されませんでした。今後引き続いて行うモニタリングではもっと検出感度を上げるということなので、それに期待したいと思います。
それよりも気になるのが、東京電力が毎日HPに発表している海水のモニタリングの数値です。ほとんどのデータは今は不検出になってきているのですが、その検出限界値が、いつのまにか文科省の4・6・9(I-131:4Bq/L、Cs-134:6Bq/L、Cs-137:9Bq/L)にそろってきているのです。
誰かが悪い方向へ統一しようとしているようです。
「8/14 文科省の海洋モニタリングのデータ(6回目)と今後の計画」やその前には「7/28 水産庁の協力による遠洋の海水データの発表と文科省の検出限界値改ざん?」でも文科省のHPに掲載される検出限界値はほとんど常に常に4・6・9(I-131:4Bq/L、Cs-134:6Bq/L、Cs-137:9Bq/L)だという話をしたと思います。ウソだと思う人は、このHPの海水のデータをチェックしてみてください。(海底土はなぜか検出限界値が低い)
東京電力のHPに掲載される沿岸のデータも、8/10掲載分から福島第一原発と福島第二原発で検出限界値が違うことを明記するようになりました。
8/8発表の沿岸データ

8/10の沿岸データ

福島第二の沿岸データは、福島第一と検出限界値が違う(感度が高い)ことはすでに指摘してきたことなので、分けて記載してくれるようになったのはいいのですが、福島第二の検出限界値の方があの4・6・9(I-131:4Bq/L、Cs-134:6Bq/L、Cs-137:9Bq/L)に統一されてしまったのです。
その証拠に、それぞれの検出限界値がどうなっているのかを記載してみます。福島第一の方は毎日測定した結果を反映して、微妙に変化しています。でも、福島第二の方は一切変化がありません。これは本当に検出限界値をその日のデータから計算して出したのではなく、決まった値として出している可能性が非常に高いと思います。今までの沖合のデータの検出限界値は微妙に毎日変わっていましたから、急に動かなくなったのはおかしいです。
福島第一の検出限界値
8/10 9・22・24
8/11 9・22・24
8/12 11・26・28
8/13 9・22・24
8/14 9・22・24
8/15 7・18・20
福島第二の検出限界値
8/10 4・6・9
8/11 4・6・9
8/12 4・6・9
8/13 4・6・9
8/14 4・6・9
8/15 4・6・9
東京電力は、宮城県の沖合と茨城県の沖合も測定してきました。ところがなんと、こちらも4・6・9(I-131:4Bq/L、Cs-134:6Bq/L、Cs-137:9Bq/L)に統一されてしまったのです。
茨城県の海水データ(8/12:21回目)7・13・11
茨城県の海水データ(8/16:22回目)4・6・9
宮城県の海水データ(7/30:2回目)3・4・4
宮城県の海水データ(8/12:3回目)4・6・9
「6/25 大洗町の海水データ発表方式変更の謎 圧力がかかったのか?」でご紹介したように、6月には大洗町のデータの発表も大きく変えられてしまい、貴重なデータがとれなくなってしまいました。そして今度は東京電力のデータまで。
こうなってくると、誰(どこ)が4・6・9に統一させたのか、わかってくると思います。東京電力のHPには、ちゃんと二つの検出限界値が記載してあるのに、それを文科省のHPに掲載するときには省略しています。文科省のHPしか見ていない人は、海水の検出限界値はCs-137で24Bq/Lとは高いなあ、と思うでしょう。実際はもう少し低い(9Bq/L)なのですが、勝手に必要なデータを一部だけ省略すると、データの持つ意味が変わってしまいます。

文科省がまとめて発表しているデータは、このように一部省略することによって意味が変わってしまっているデータがありますから注意が必要です。元のデータが公表されている場合は、できるだけ元のデータに当たることが必要です。これは厚労省のまとめのデータでも同様のことが言えるかもしれません。
東京電力の福島第一の沿岸データ、これだけは文科省(と予想される)の圧力に屈しないで4・6・9にしないでがんばって欲しいです。ただ、検出限界値はもう少し下げて欲しいですね。そろそろ20Bq/Lを切ることも多くなってきたので。
東京電力のHPに掲載される沿岸のデータも、8/10掲載分から福島第一原発と福島第二原発で検出限界値が違うことを明記するようになりました。
8/8発表の沿岸データ

8/10の沿岸データ

福島第二の沿岸データは、福島第一と検出限界値が違う(感度が高い)ことはすでに指摘してきたことなので、分けて記載してくれるようになったのはいいのですが、福島第二の検出限界値の方があの4・6・9(I-131:4Bq/L、Cs-134:6Bq/L、Cs-137:9Bq/L)に統一されてしまったのです。
その証拠に、それぞれの検出限界値がどうなっているのかを記載してみます。福島第一の方は毎日測定した結果を反映して、微妙に変化しています。でも、福島第二の方は一切変化がありません。これは本当に検出限界値をその日のデータから計算して出したのではなく、決まった値として出している可能性が非常に高いと思います。今までの沖合のデータの検出限界値は微妙に毎日変わっていましたから、急に動かなくなったのはおかしいです。
福島第一の検出限界値
8/10 9・22・24
8/11 9・22・24
8/12 11・26・28
8/13 9・22・24
8/14 9・22・24
8/15 7・18・20
福島第二の検出限界値
8/10 4・6・9
8/11 4・6・9
8/12 4・6・9
8/13 4・6・9
8/14 4・6・9
8/15 4・6・9
東京電力は、宮城県の沖合と茨城県の沖合も測定してきました。ところがなんと、こちらも4・6・9(I-131:4Bq/L、Cs-134:6Bq/L、Cs-137:9Bq/L)に統一されてしまったのです。
茨城県の海水データ(8/12:21回目)7・13・11
茨城県の海水データ(8/16:22回目)4・6・9
宮城県の海水データ(7/30:2回目)3・4・4
宮城県の海水データ(8/12:3回目)4・6・9
「6/25 大洗町の海水データ発表方式変更の謎 圧力がかかったのか?」でご紹介したように、6月には大洗町のデータの発表も大きく変えられてしまい、貴重なデータがとれなくなってしまいました。そして今度は東京電力のデータまで。
こうなってくると、誰(どこ)が4・6・9に統一させたのか、わかってくると思います。東京電力のHPには、ちゃんと二つの検出限界値が記載してあるのに、それを文科省のHPに掲載するときには省略しています。文科省のHPしか見ていない人は、海水の検出限界値はCs-137で24Bq/Lとは高いなあ、と思うでしょう。実際はもう少し低い(9Bq/L)なのですが、勝手に必要なデータを一部だけ省略すると、データの持つ意味が変わってしまいます。

文科省がまとめて発表しているデータは、このように一部省略することによって意味が変わってしまっているデータがありますから注意が必要です。元のデータが公表されている場合は、できるだけ元のデータに当たることが必要です。これは厚労省のまとめのデータでも同様のことが言えるかもしれません。
東京電力の福島第一の沿岸データ、これだけは文科省(と予想される)の圧力に屈しないで4・6・9にしないでがんばって欲しいです。ただ、検出限界値はもう少し下げて欲しいですね。そろそろ20Bq/Lを切ることも多くなってきたので。
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