9/4 龍ヶ崎市の取り組みその2:小中学校の校内放射線マップの公開
「8/23 龍ヶ崎市は給食の食材を前日に簡易測定することを始めました!」で龍ヶ崎市の取り組みを紹介しましたが、今回は小中学校の放射線マップを作成し公開したというお話です。
ちなみに、前回のフォローですが、龍ヶ崎市では現在、「保育所および幼稚園で使用する給食食材」と「学校給食で使用する食材」を前日に測定してHPに公開しています。なお、食材の中から「毎日2~3種類を選定し放射性物質の測定を行い、公表します。」ということなので、毎日全ての食材を測定しているわけではありません。
龍ヶ崎市では、8月に市内の小学校の除染に取り組みはじめています。8/9の長戸小学校の除染作業の様子は写真付きでHPにアップされています。

その結果、作業前の空間放射線量は
・地表面で0.231μSv/hから最大0.666μSv/h
だったのが、作業後の空間放射線量は
・作業前に地表面で最大0.666μSv/hあった箇所は0.263μSv/hに減少(減少幅は0.403μSv/h)。
に減少したそうです。
この長戸小学校の結果をモデルケースとして、全小中学校の放射線マップの作成と、必要なところの除染を行っています(市の除染基準0.33μSv/hを目安に段階的に除染を進めているそうです)。
では、HPに公開された放射線マップの例を、この長戸小学校で見てみましょう。

こうやって、屋外だけでなく屋内で測定したデータを(全てではないですが)記載してくれています。そして、除染を行った場合は、除染後にどれだけ減ったのかを赤いまるで囲んで示してくれています。
非常にわかりやすいですね。手書きで屋外平均と屋内平均まで記入してくれているので、屋外と屋内でどれくらい違うのかも簡単に算出できます。小中学校の数が少ないので、全部を集計してみました。

屋外と屋内では、屋内は屋外の0.38倍であることが龍ヶ崎市のデータでわかりました。
また、9つの小中学校のデータ(9/3現在)では、除染前が0.385μSv/hだったものが除染後は0.233μSv/hと約0.15μSv/h低下し、率でいうと約40%低下しています。
これに関連して、龍ヶ崎市では、市独自の保育所(園)、幼稚園、小中学校における放射線に関する龍ケ崎市の取組方針を8/17に示しました。この中に、『本市における具体的な放射線対策の指標値を、空間放射線測定値が毎時 0.33 マイクロシーベルト以上とします』という記載があり、0.33μSv/hを除染などの基準としていることがわかります。

(クリックで拡大)
ここに記載があるように、屋外を1としたときの屋内の比率を0.4としているのは、龍ヶ崎市独自の測定結果に基づくものと考えられます(屋内は屋外の0.38倍だった)。一方、文科省は、5月の時点では屋内はコンクリートなので0.1でよいとし、この龍ヶ崎市の基準を決めた後に8/26に出された基準では、測定値がない場合は0.2(出典:原子力施設等の防災対策について(原子力安全委員会))とするとなっています。龍ヶ崎市の実測値は0.38ともっと高いので、実際には0.1とか0.2ということはないのだと思います(ひょっとしたら放射線量の高い福島県では比率は低いのかもしれませんが)。文科省は文献上の数値を引用することによって値を低くして外部被爆量を低く見せたいのでしょうか。
あとは一つだけ気になるのは、龍ヶ崎市の方針が、8/26の文科省の方針を受けて悪い方にかわってしまわないかどうか、ということです。文科省の方針についてはいずれ取り上げたいと思います。
今回も龍ヶ崎市の例をいい例として取り上げました。前回の学校給食の話もそうだったのですが、同じようなことを行っている自治体は茨城県の中にもあります。例えば守谷市は「市内における放射線に関する情報」の中で除染作業について同様に写真付きで紹介していますし、どれだけの除染を行ったか、そして除染前後でどれだけの放射線量の低下があったかということを紹介してくれています。3ヶ月前に「6/10 守谷市の学校は年間1mSvに変わりましたが、まだこんなひどい子供だましをやるのか!」で紹介したときはかなり対応が悪いという印象でしたが、今このHPを見ると、一生懸命取り組んでいるように見えます。ただ、龍ヶ崎市の全小中学校の放射線マップの公開に比べるとインパクトに欠けるように思えます。
龍ヶ崎市は、HPに「各課のブログ」もあり、HPの作り方がうまいような気がします。あとは、それぞれの情報をいつ掲載したのか、それぞれのページに日付を入れて欲しいです。この放射線マップにしても、いつから掲載している情報なのかがわからずに困りました。
いろいろな県や市町村のHPを見ているとその特色や善し悪しがわかるようになってきました。いずれ自治体のHPのランキングでも作ろうかと思います。

その結果、作業前の空間放射線量は
・地表面で0.231μSv/hから最大0.666μSv/h
だったのが、作業後の空間放射線量は
・作業前に地表面で最大0.666μSv/hあった箇所は0.263μSv/hに減少(減少幅は0.403μSv/h)。
に減少したそうです。
この長戸小学校の結果をモデルケースとして、全小中学校の放射線マップの作成と、必要なところの除染を行っています(市の除染基準0.33μSv/hを目安に段階的に除染を進めているそうです)。
では、HPに公開された放射線マップの例を、この長戸小学校で見てみましょう。

こうやって、屋外だけでなく屋内で測定したデータを(全てではないですが)記載してくれています。そして、除染を行った場合は、除染後にどれだけ減ったのかを赤いまるで囲んで示してくれています。
非常にわかりやすいですね。手書きで屋外平均と屋内平均まで記入してくれているので、屋外と屋内でどれくらい違うのかも簡単に算出できます。小中学校の数が少ないので、全部を集計してみました。

屋外と屋内では、屋内は屋外の0.38倍であることが龍ヶ崎市のデータでわかりました。
また、9つの小中学校のデータ(9/3現在)では、除染前が0.385μSv/hだったものが除染後は0.233μSv/hと約0.15μSv/h低下し、率でいうと約40%低下しています。
これに関連して、龍ヶ崎市では、市独自の保育所(園)、幼稚園、小中学校における放射線に関する龍ケ崎市の取組方針を8/17に示しました。この中に、『本市における具体的な放射線対策の指標値を、空間放射線測定値が毎時 0.33 マイクロシーベルト以上とします』という記載があり、0.33μSv/hを除染などの基準としていることがわかります。

(クリックで拡大)
ここに記載があるように、屋外を1としたときの屋内の比率を0.4としているのは、龍ヶ崎市独自の測定結果に基づくものと考えられます(屋内は屋外の0.38倍だった)。一方、文科省は、5月の時点では屋内はコンクリートなので0.1でよいとし、この龍ヶ崎市の基準を決めた後に8/26に出された基準では、測定値がない場合は0.2(出典:原子力施設等の防災対策について(原子力安全委員会))とするとなっています。龍ヶ崎市の実測値は0.38ともっと高いので、実際には0.1とか0.2ということはないのだと思います(ひょっとしたら放射線量の高い福島県では比率は低いのかもしれませんが)。文科省は文献上の数値を引用することによって値を低くして外部被爆量を低く見せたいのでしょうか。
あとは一つだけ気になるのは、龍ヶ崎市の方針が、8/26の文科省の方針を受けて悪い方にかわってしまわないかどうか、ということです。文科省の方針についてはいずれ取り上げたいと思います。
今回も龍ヶ崎市の例をいい例として取り上げました。前回の学校給食の話もそうだったのですが、同じようなことを行っている自治体は茨城県の中にもあります。例えば守谷市は「市内における放射線に関する情報」の中で除染作業について同様に写真付きで紹介していますし、どれだけの除染を行ったか、そして除染前後でどれだけの放射線量の低下があったかということを紹介してくれています。3ヶ月前に「6/10 守谷市の学校は年間1mSvに変わりましたが、まだこんなひどい子供だましをやるのか!」で紹介したときはかなり対応が悪いという印象でしたが、今このHPを見ると、一生懸命取り組んでいるように見えます。ただ、龍ヶ崎市の全小中学校の放射線マップの公開に比べるとインパクトに欠けるように思えます。
龍ヶ崎市は、HPに「各課のブログ」もあり、HPの作り方がうまいような気がします。あとは、それぞれの情報をいつ掲載したのか、それぞれのページに日付を入れて欲しいです。この放射線マップにしても、いつから掲載している情報なのかがわからずに困りました。
いろいろな県や市町村のHPを見ているとその特色や善し悪しがわかるようになってきました。いずれ自治体のHPのランキングでも作ろうかと思います。
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