9/20 国と東京電力は、冷温停止の計画を年内に前倒しにしました
国と東京電力は毎月工程表の見直しを行っていますが、本日発表された工程表では、計画が順調なので一ヶ月前倒しにするということが発表されました。
NHKオンラインより
『工程表のうち来年1月までの「ステップ2」で、原子炉の温度が安定的に100度を下回り、建屋からの放射性物質の放出を大幅に抑える「冷温停止状態」にする計画でしたが、取り組みが着実に進んでいるとして、当初予定していた来年1月を前倒しし、年内の達成を目指すことにしています。』
本当に年内に達成できるのか、半信半疑なのですが、公式な発表はそういうことです。
今日は時間があまりないので、速報レベルの簡単な紹介になります。
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NHKオンラインより
『工程表のうち来年1月までの「ステップ2」で、原子炉の温度が安定的に100度を下回り、建屋からの放射性物質の放出を大幅に抑える「冷温停止状態」にする計画でしたが、取り組みが着実に進んでいるとして、当初予定していた来年1月を前倒しし、年内の達成を目指すことにしています。』
本当に年内に達成できるのか、半信半疑なのですが、公式な発表はそういうことです。
今日は時間があまりないので、速報レベルの簡単な紹介になります。
東京電力のこのHPに、本日発表された新しい工程表に関する資料が載っています。
当面の取り組みのロードマップというのが全体像を比較的理解しやすいと思います。ただ、図が小さいので、詳細に記述してあるこちらの資料から引用します。
今回の「冷温停止状態」が早く達成できそうだ、という話ですが、「冷温停止」の定義が確か原子炉圧力容器の温度が100℃以下で安定していることだったと思います。下の図は、1-3号機の圧力容器底部温度の変化を示したものです。1号機はすでに100℃以下になっています。3号機もコアスプレイ(CS)からの注水を開始したら温度が下がり出しました。今では100℃以下になっています。

CSからの注水は効率的だそうなので、これを2号機にも行うことで、2号機の温度も100度以下で安定させられるのではないか、ということだと思います。
また、次に汚染水(滞留水)の話です。この話題についてはずっとフォローしているので自信を持ってご紹介できます。

ここに記載されているように、汚染水循環システムはなんとか軌道に乗りつつあります。これまでの累積処理実績は95420トンです。また、これまでも「9/12 放射能汚染水の処理、ゆっくりながらも進捗しています」などでご紹介しているように、国産のセシウム除去装置のサリーを入れたことにより、システムに冗長性を持たせることができました。つまり、2系統のどちらかが故障してももう片方が動いてシステム全体は止まらずに済むというものです。この部分は少しずつですが前進しているので、評価してもいいと思います。ただし、ここには出ていないのですが、汚染水全量で12万トンあったものが、今はやっと約101000トンになった(9/13現在)という事実も発表するべきです。これをこの資料に載せないのはおかしいと思います。まだ10万トンも残っているのですから、これがゼロになってくれないと、タービン建屋の中に入って作業はできないはずです。
他の部分の紹介は今回は省略しますが、ご紹介したページにはいくつもの資料が載っていますので、興味のある方はぜひ見てください。
発表された事実だけを見ると順調に行っているように見えるのですが、例えば汚染水の処理においては、まだ10万トンの汚染水が残っていて、その処理が終わるのがいつの予定なのか資料をざっと見た感じでは載っていません。こういう風に発表されていない「不都合な真実」もあると思います。私は残念ながら、汚染水の話以外ではそういうチェックをできないのですが、おそらくいろいろな問題点がまだ残っていると思います。
ただ、公式な発表は1ヶ月前倒しも可能だ、ということになっています。本当にそうなのか、懐疑的にじっくりといろいろなサイトで情報を集めて見ることをお勧めします。
当面の取り組みのロードマップというのが全体像を比較的理解しやすいと思います。ただ、図が小さいので、詳細に記述してあるこちらの資料から引用します。
今回の「冷温停止状態」が早く達成できそうだ、という話ですが、「冷温停止」の定義が確か原子炉圧力容器の温度が100℃以下で安定していることだったと思います。下の図は、1-3号機の圧力容器底部温度の変化を示したものです。1号機はすでに100℃以下になっています。3号機もコアスプレイ(CS)からの注水を開始したら温度が下がり出しました。今では100℃以下になっています。

CSからの注水は効率的だそうなので、これを2号機にも行うことで、2号機の温度も100度以下で安定させられるのではないか、ということだと思います。
また、次に汚染水(滞留水)の話です。この話題についてはずっとフォローしているので自信を持ってご紹介できます。

ここに記載されているように、汚染水循環システムはなんとか軌道に乗りつつあります。これまでの累積処理実績は95420トンです。また、これまでも「9/12 放射能汚染水の処理、ゆっくりながらも進捗しています」などでご紹介しているように、国産のセシウム除去装置のサリーを入れたことにより、システムに冗長性を持たせることができました。つまり、2系統のどちらかが故障してももう片方が動いてシステム全体は止まらずに済むというものです。この部分は少しずつですが前進しているので、評価してもいいと思います。ただし、ここには出ていないのですが、汚染水全量で12万トンあったものが、今はやっと約101000トンになった(9/13現在)という事実も発表するべきです。これをこの資料に載せないのはおかしいと思います。まだ10万トンも残っているのですから、これがゼロになってくれないと、タービン建屋の中に入って作業はできないはずです。
他の部分の紹介は今回は省略しますが、ご紹介したページにはいくつもの資料が載っていますので、興味のある方はぜひ見てください。
発表された事実だけを見ると順調に行っているように見えるのですが、例えば汚染水の処理においては、まだ10万トンの汚染水が残っていて、その処理が終わるのがいつの予定なのか資料をざっと見た感じでは載っていません。こういう風に発表されていない「不都合な真実」もあると思います。私は残念ながら、汚染水の話以外ではそういうチェックをできないのですが、おそらくいろいろな問題点がまだ残っていると思います。
ただ、公式な発表は1ヶ月前倒しも可能だ、ということになっています。本当にそうなのか、懐疑的にじっくりといろいろなサイトで情報を集めて見ることをお勧めします。
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