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9/23 福島県農業総合センターの発表した小麦と玄米のデータについて

 
昨日は同じ福島県農業総合センターの発表したデータの中でヒマワリのデータを取り上げましたが、うっかり小麦と米のデータを後回しにしてしまいました。

現在、「今年のコメの放射能検査の最新状況のまとめ(随時更新用)」において各地の米の放射性セシウム量の結果をまとめていますが、福島県以外はほぼ私の予想通りです。福島県については、ひょっとしたら4月以降も新たな降下物があった場合は非常に高い値が出るかもしれないという危惧を抱いていたので、「8/7 小麦の放射性セシウムデータのまとめと米データの最新の予想」においては当初の予想(「7/23 今年の米の放射性セシウムによる汚染具合を予想する!後編」)を若干修正しています。

今回の米のデータは、試験場で行われたため、放射性セシウム濃度の高い土壌を用いていますが完全に警戒区域内と同じ条件とは言えません。でも、土壌からの移行係数を見るという意味では一つのデータですので、情報量は少ないのですが考えてみます。

福島県農業総合センターが9/9に発表したデータは、福島民報にも載っていました。

『水稲の試験は県内水田の約50%を占める灰色低地土を使い、放射性物質濃度が1キロ当たり2000ベクレルから6万3000ベクレルの土壌を人工的に作って行った。玄米を調べた結果、最大80ベクレルで、暫定基準値(500ベクレル)を大幅に下回った。土壌から玄米への放射性物質の移行率は0・5%から1・5%だった。
 県農業総合センターの担当者は「水稲は高濃度の土でも放射性物質の移行が低いことが分かった。早場米や一般米の検査でも基準値は超えていないが、この結果で消費者はより安心できるはず」とした。ただ、「灰色低地土に比べ、他の土は移行率が数倍の場合もある。土によって異なる点は注意が必要」と付け加えた。』福島民報より

実際にHPに公開された情報はわずかこれだけです。せっかく実験したのですから、HPにはこの概略の資料とは別に詳細な実験データも別資料として掲載して欲しかったです。

9/23福島センター1

データはほとんどないのですが、米の移行係数を考える上で重要な情報なので「①作付け制限の基準値を超える放射性物質濃度の土壌で栽培した玄米の放射性物質濃度」について考えてみます。

灰色低地土を用いて、ポット(植木鉢の大きなものと考えればいいでしょう)を用いて2000Bq/kg~63000Bq/kgの濃度の土壌でイネを栽培しました。何も記載がないのですが、おそらくは63000Bq/kgの濃度の土壌を持ってきて、それと同じ種類でほとんど汚染されていない土を比率を変えて混ぜることにより、2000Bq/kg~63000Bq/kgの濃度の土を実験的に作ったのだと思います。

その結果、生産された玄米の放射性セシウム濃度は、最高でも80Bq/kgでした。仮に63000Bq/kgの土壌から80Bq/kgの玄米が取れたとすると、移行係数は80÷63000=0.0013です。0.13%になります。でも、福島民報の記事では移行率は0.5%~1.5%と書いてあるので、??です。せめて63000Bq/kgの土壌でどういう値が出たのかはHPに書いて欲しかったと思います。

私が「8/7 小麦の放射性セシウムデータのまとめと米データの最新の予想」において気にしたのは、福島県の中でも原発から30km前後のところで、なおかつ警戒区域にも計画的避難区域にもなっていないところでは米の作付けは可能です。そういうところでは、4月以降も少ないながらも降下物が観測されているようなので、米でも直接降りかかったセシウムの影響が出て高く出ることを危惧しました。

実際、「8/7 小麦の放射性セシウムデータのまとめと米データの最新の予想」において私が指摘したように、小麦の放射性セシウムについては福島県のデータでも下図のように早播と晩播での違いがありました。

9/23福島センター2

「放射性物質の飛散時、生育量が大きかったもの(播種期が早かったもの)に、より放射性物質が付着したため、このような結果となったと思われる。」というコメントがありました。小麦については私の推論(千葉県や茨城県の小麦の方が土壌の汚染度を考慮すると福島県よりも高めに出ているのは、放射性セシウムが降下した3月下旬時点での生育の違いではないか)がほぼ正しかったことが上記のデータから確認できました。

今回の米の実験は農業総合センターのある郡山市?での実験だとすると、直接葉などにふりかかった影響はわからない可能性がありますが、少なくとも根からの吸収においては、63000Bq/kgの濃度の土壌でも80Bq/kg以下であったということなので、やはり玄米への移行係数は低いということが言えそうです。先ほどの計算では63000Bq/kgの土壌では0.0013以下、福島民報の記事が正しければ0.005~0.015です。

いずれ米の放射性セシウム量については結果をまとめようと思っていますが、福島県では100Bq/kg前後の玄米も何検体か出ています。ただし、それはあくまで最高の数値のものです。福島県ではCs-134、Cs-137それぞれが10Bq/kg程度が定量下限値ですので、合計して20Bq/kgを超えるものは検出されています。その検出感度において、福島県の予備調査では、農水省の集計では9/21現在で347検体中279検体が不検出、つまり20Bq/kg以下ということになっています。本調査でも220検体中210検体が不検出ですので、合わせると567検体中489検体が不検出です。86%が20Bq/kg以下なので、おそらく平均すると20Bq/kg前後の数値に収まりそうです。

あと一ヶ月もすれば、全ての収穫が終わり、私の米のセシウム予想が当たっていたのか外れたのか、最終的な評価もできそうです。

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