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10/22 狭山茶は若芽・早摘み以外でも97銘柄で暫定基準値越え!

 
10/19、埼玉県はHPにおいて埼玉県産のお茶の放射能について調査した結果を発表しました。

それによると、10/12にすでに発表した若芽・早摘みの調査では、140茶商、365銘柄のうち国の暫定規制値を超えたものは14銘柄、規制値以下のものは351銘柄でした。10/19に発表した若芽・早摘み以外の調査では、216茶商、1,081銘柄のうち国の暫定規制値を超えたものは97銘柄、規制値以下のものは984銘柄でした。 以上の調査の結果、1,446銘柄のうち国の暫定規制値を超えた銘柄が111銘柄、超過した銘柄の割合は7.7%だったという結果が発表されました。

もう少し詳しく見ていきます。「9/3 厚労省のお茶の抜き打ち検査で埼玉の茶の半分は暫定基準値越え!」の続きになります。

埼玉県のHPにも詳細な経緯の解説があるので、丁寧に読んでいただければわかるのですが、あまり読む人もいないでしょうから解説します。

そもそもこの話は、お茶から放射能が検出された5月中旬に始まります。詳細を知りたい方は「7/2 お茶からの放射能(放射性セシウム)検出について最終的なまとめ」を読んでいただきたいと思います。ここで、「8.おまけ 埼玉県のお茶のデータの不思議」として記載したように、埼玉県の発表した検査結果は、生葉と製茶で計算が合わない結果となっていました。

6月に静岡県のお茶の話でさんざん取り上げたのですが、生葉は畑から摘んだばかりの葉で、水分を含んでいます。これを荒茶や製茶にする段階で、水分が蒸発して乾燥した状態になります。

10/22埼玉お茶1(埼玉県HPより引用)

放射能の暫定基準値はBq/kgで表しますので、水分を含んで重い生茶の方が少なく出ます。水分がなくなって軽くなっても放射性セシウムは蒸発しないので、荒茶や製茶では生葉の3-4倍の放射性セシウムが出るのが普通です。実際、静岡県のお茶でも、生葉では100Bq/kg前後のものが多かったのですが、荒茶や製茶では500Bq/kg近い数値が出ました。

ところが、「9/3 厚労省のお茶の抜き打ち検査で埼玉の茶の半分は暫定基準値越え!」でデータを示したように、埼玉県のお茶の場合は、5/13の生葉が300Bq/kg程度あったのに、6/16の荒茶では200Bq/kg程度しかありませんでした。

この矛盾については、どうも6月の測定は5月の生葉に対応するものではなかったということのようなのですが、結局の所はわかりません。

その後、9月に厚労省が抜き打ち検査を行った結果、市場に出回っている埼玉県の製茶から暫定基準値越えが続出という事態になりました。これを受けて、埼玉県は若芽・早摘みの狭山茶については県が出荷・販売の自粛を要請し、若芽・早摘み以外については業界の出荷・販売自粛という措置を9月中旬にとりました。

10/22埼玉お茶2

埼玉県のHPの説明(9/14)では、『厚生労働省の調査で暫定規制値を超える放射性セシウムが検出された製茶は、いずれも「若芽・早摘み」の茶葉から製造されたという共通点があった。これらは生産量が限られる特別な製品である。』ということです。そして『この結果、県として、「若芽・早摘み」で放射性セシウムが高い濃度になるのではないかとの知見を得た。』ということで「若芽・早摘み」とそれ以外についての対応を変えて別々に検査を行ってきました。その結果が両方ともまとまったので今回の発表になりました。

若芽・早摘みについては、365銘柄(140茶商)のうち国の暫定基準値を超えたものは14銘柄、基準値以下のものは351銘柄でした。暫定基準値を超えたものはわずか約4%でした。

それ以外のものについては、1,081銘柄(216茶商)のうち国の暫定基準値を超えたものは97銘柄、基準値以下のものは984銘柄でした。 こちらは暫定基準値を超えたものは約9%もありました。

産経ニュースをみても、『6月に県が行った県産製茶の検査ではいずれも基準値を下回り「安全」としていたが、その内容と矛盾する結果となった。』『一方、今回発表された結果には“謎”も残った。早摘み茶の方が放射性物質は出やすいとされていたが、結果は全く逆に。』となっています。なんかすっきりしません。

もう少しデータを解析しようかと思いましたが、埼玉県のHPのデータは、全てが厚労省のHPに掲載されているわけではありません。しかも、埼玉県のHPのデータは画像データのため、コピペして平均値を計算することができません。件数が多いため、若葉・早摘みの365件についてのみ手で計算しましたが、暫定基準値越えの14件については平均1214Bq/kg、暫定基準値以下の351件については平均155Bq/kgでした。NDが62検体、残りの289検体の平均は188Bq/kgでした。

この計算から、若葉・早摘みのものは暫定基準値以下のものが96%でしたが、出荷されているものの多くは200Bq/kg程度に放射性セシウムを含んでいるというつもりで考えた方が良さそうです。若葉・早摘み以外のものは残念ながら計算できませんでしたので、比較ができません。

ということで、なんだかすっきりしない結果になってしまいました。埼玉県として独自の追加調査を行って発表してくれた点は評価できます。埼玉県の説明では、若葉・早摘みの方が高く出る、という事でしたが、実際に出回っている製茶のデータで暫定基準値越えの率を見ると、必ずしもそうではありませんでした。これまでの埼玉県の説明だけで納得できるデータではありません。

また、6月の製茶のデータは5月の生葉のデータよりもなぜ低かったのか、という疑問もまだ解けていません。6月には狭山市、所沢市、入間市の一番茶を測定していますが、今回の発表ではこれらの市からでも暫定基準値越えの製茶が見つかっています。6月には単に運がよかったのでしょうか?

いずれにせよ、埼玉県だけではないですが、関東近辺のお茶にはそれなりに放射性セシウムが含まれている可能性があるという事実は認識しておく必要があります。ただし、静岡県のお茶の話でも述べたように、通常の飲用茶にする際には、お湯で抽出して希釈されますので、放射性セシウム濃度は1/30以下に薄まります。実際に飲むお茶の放射性セシウム濃度は10Bq/kg以下であることがほとんどです

なお、10/19の厚労省の発表では、東京都産の製茶からも、流通はしていないそうですが、暫定基準値越えのお茶が検出されたそうです。

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