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10/25 タービン建屋地下の放射能汚染水はなかなか減らない

 
久しぶりに放射能汚染水の話です。「9/12 放射能汚染水の処理、ゆっくりながらも進捗しています」以来です。
10/23の産経ニュースには、原発事故における現在の放射能汚染水の抱える問題点が整理されて載っていました。

なかなかよくまとまっているので、読む価値がある記事だと思います。私がフォローできていない部分は引用し、私なりの情報も追加して解説します。

放射能汚染水が10万トンほどあり、それが海に流れ出すのを防ぐために東京電力は突貫工事で6月末までに放射能汚染水循環システムを完成させました。(詳細は「6/19 福島原発の放射能汚染水の全容を紹介します!その1」と「6/19 福島原発の放射能汚染水の全容を紹介します!その2詳細編」を参照してください。)その後、あまり成績のよくないキュリオンとアレバの組み合わせに加えて、単独でも能力を発揮できる東芝の「サリー」を導入しました。これにより、システムに冗長性ができて、一つが故障してももう一系統で処理できるようになりました。

しかしながら、当初もくろんでいたようには汚染水は減っていません。先週の水曜日に東京電力が発表した汚染水処理の状況(これは毎週1回発表される)では、下に示すように、78550トン+14430=92980トンがまだ残っています。

10/25東京電力汚染水1
(クリックで別画面に拡大)

2週間前には97810トンあったので、2週間で4800トンが減ったことになります。1日に300トン前後です。しかし、当初のもくろみでは、毎日汚染水を800~1000トン処理して、毎日炉心に400~500トン前後注水するために再循環させるので、差し引きしてそれ以外の500トン前後が毎日減っていく予定でした(それでも10万トンもあれば200日ということで7月からスタートしても年明けまでかかる計画でした)。

ところが、処理しても処理しても汚染水が減りません。これは地下水がタービン建屋などの地下に流れ込んでいるからに違いない、ということになりました。計算すると、毎日250-500トンの地下水が流れ込んでいるようです。『当初20万トンと見積もっていた処理量が増えるため、作業が遅れるほか、処理に伴って出る高濃度の放射性廃棄物の量が増える』ことになるのです。

このあたりから産経ニュースの中身を適宜引用しながらまとめていきます。
最も懸念されるのは地下水側への汚染水流出だ。原発周辺の地下水は海に向かって流れており、漏れ出せば海洋汚染につながる可能性がある。』ということで、これは絶対に防がないといけません。一方で、『しかし、汚染水の水位を下げすぎると、今度は地下水の流入量が増えてしまう。そのため、東電は汚染水の水位を海抜3メートル程度で維持し、バランスを取ることにした。せっかく安定してきた汚染水処理システムも、処理能力の約55%程度に抑えて運用している。』だそうです。

また、放射能汚染水とは直接関係ありませんが、
『配管の水素は9月下旬に、1号機の原子炉格納容器につながる配管を切断する作業の事前調査で見つかった。後の調査で、濃度が60%を超えていたことも判明。今月12日には2号機の配管からも6・5%の濃度で水素が確認された。
 東電は水素を追い出すため、原子炉には常に窒素を封入しており、「水素爆発の心配はない」と繰り返してきた。しかし、実際には高濃度の水素が配管にたまっていた。事前調査をせずに配管を切断していれば、水素爆発が再び発生した可能性もあった。』

ということで、『新たな2つの課題は、いずれも放射性物質を再び大量放出する可能性を秘めている。政府・東電の統合対策室は工程表ステップ2で最大の目標として「冷温停止」の達成を掲げているが、放射性物質の放出抑制は冷温停止の絶対条件でもある。』と、まだ安心できないよ、ということを言っています。

水素の話はここではこれ以上取り上げませんが、汚染水処理システムも55%の能力しか発揮させられないということでは、汚染水がなくなるのにはまだまだ時間がかかるということです。先ほどの試算で、2週間で4800トン減ったとすると、先週で92980トンですから、あと19週間、つまり5ヶ月近くかかるということです。もう10月も終わりですので、順調に行っても3月までかかるということです。

汚染水の処理、やはり一筋縄ではいかないですね。それでも少しずつ減っているだけマシだと思います。放射能汚染水は私がずっと注目しているテーマですので、これも定期的にチェックしていこうと思います。

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原発とTPPの問題は根っこが同じ!

原発がこれだけ危険なものにも拘らず、推進されてきた最大の理由は、一部の人間の「目先のカネ(利益)」のためでした。
いま問題になっているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)もまた、一部の人間の「目先のカネ(利益)」のために参加・批准へと突き進んでいます。
TPP参加によって農水業の生産者の失業が約300万人(農水省試算)が見込まれているというのも問題ですが、「非関税障壁の撤廃」によって、日本が独自に様々な事柄の安全規制(食品、薬品、工業製品、労働など)が出来なくなるのも、大問題です。
政府は今月中に参加交渉について結論を出すと言っています。
どうなるんでしょうか?これからの日本は・・・

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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
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