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11/6 東京電力の汚染水処理現状説明の動画(会見抜粋)の紹介

 
東京電力の放射能汚染水については、私がずっと取り組んでご紹介してきたテーマの一つです。その中身については「放射能汚染水シリーズ(右側のカテゴリから選べます)」で主に紹介してきています。ですが、基本的なところは「6/19 福島原発の放射能汚染水の全容を紹介します!その1」と「6/19 福島原発の放射能汚染水の全容を紹介します!その2詳細編」に書いてありますので、読んでいない方は是非一度見てください。

私が6月にこんなまとめを書かなければいけなかったのも、そもそも東京電力のHPにわかりやすいまとめがないことが原因でした。今回、やっと汚染水処理の現状についての紹介動画がHPにアップされましたので、それを簡単に紹介します。東京電力は6月の時点で、最低限このくらいのまとめを出すべきでした。

東京電力のHPに最近毎週1回連続して動画とその説明がアップされています。これは東京電力の原子力・立地本部長代理に4月から就任していて記者会見を担当している松本さんが記者会見において説明したものをそのままHPにアップしているものと思います。ちなみにこの方、ネットの世界ではブースカというあだ名があるそうです。

11/6東京電力1

東京電力のHPには、「第一弾 「冷温停止の実現と維持に向けた取り組み」」と「第二弾 「水処理システムの現状と将来」」がありますが、ここでは第一弾について紹介します。

第1回 概要編(動画:約20分) 説明資料(pdf)はこちら

第2回 水処理(放射能除去)の仕組み(動画:約20分) 説明資料(pdf)はこちら

第3回 水処理(淡水化)の仕組み(動画:約20分) 説明資料(pdf)はこちら


さて、肝心の中身です。時間がある方は動画を見ていただければいいですが、私は説明資料を読むだけでも充分と思いました。もちろん、こうやって初めての方にもわかるように情報公開をするようになったことはいい事だと思いますので、今後も続けていただきたいと思います。ただ、中身として目新しいことはほとんどなかったので、私のブログを読んだことのある方ならば、pdf資料を読めばだいたい内容が理解できると思います。

見るならば、まずは第1回の概要を見て、さらに見たい方は第2回、第3回と見たらいいと思います。毎週1回追加されているので、ひょっとすると第4回があるかもしれません。もし第4回があるならば、最近内閣府の園田政務官が処理水を飲んだことで話題になった、5号機、6号機の汚染水の話をまとめて欲しいです。こちらは私も確実にフォローし切れていないので(一部「10/9 6号機のタービン建屋のたまり水、福島第一原発構内で散水へ」でご紹介しました)。

私は第1回から第3回まで全てみましたが、その上でいくつか中身をピックアップしてご紹介します。

まず汚染水処理システム全体の概要です。おさらいの意味で紹介しておきます。

11/6東京電力2

3月下旬からタービン建屋地下に汚染水がたくさんたまっていることがわかっていましたが、一方で原子炉に冷却水を注水し続けないといけないという現状があったため、東京電力は原子炉を冷却することを最優先して来ました。おそらくこの注水した水が全て放射能汚染水になることはわかった上での判断だったと思います。その結果、放射能汚染水がどんどんたまってきました。

4月(3月下旬からという説もあります)に2号機から高濃度汚染水が海洋に流出しました。現在の海洋汚染のほとんどはこの2号機からの汚染によるものです。さらには5月には3号機からも高濃度汚染水が流出しました。これはタービン建屋の水位管理によって対応できるということがわかっていました。水位が海抜4mを超えると第三の海洋への流出を招くおそれがあるため、東京電力は突貫工事で、4mを超えるおそれのあるリミットとされた6月末までに汚染水循環システムを完成させました。

ここで、これらの工事をいつ発注したのかという資料が第2回の資料の中にありました。

これによると、4月にはフランスのアレバ社、およびアメリカのキュリオン社から提案があり、これらのシステムを導入することを決定したそうです。また、東芝から提案があったのは5月だということです。

11/6東京電力3
11/6東京電力4

4月上旬というのは、たしかフランスのサルコジ大統領が3月末に来日したり、今はもう解任されてしまいましたが、ロベルジョンさんというCEOが来日したばかりの頃だと思います。現場が知らないうちに政府と東京電力本店が決めてしまったという噂もありました。

また、工事を着工した4月末はまだ建屋の中に人が入れなかったため、現在のようなシステムにするという話ではありませんでした。東京電力もメルトダウンを認めていませんでしたので、格納容器が健全であるという主張をしていました。ですから、現在のように、タービン建屋を一つの容器としてそれを用いた大規模な循環システムにするという設計になったのは、1号機に人が入って水位計が壊れていたことが判明し、格納容器を用いた炉心注入水の再循環という構想ができなくなった5月以降のはずです。4月頃はまだ「水棺」という話があったのを覚えている人もいると思います。

4月30日に着工したというのであれば、そのあたりを時系列を追って整理して説明する必要があります。4月末の段階で東京電力内部ではすでに現在のような状況を把握していて、4月末の段階で現在のシステムを着工したのであれば、情報を公開していなかったということになります。また、途中でシステムの設計変更をして、汚染水処理システムを炉心再注入とつなげる形に変更したのならば、その説明をしないといけません。東京電力の説明では、ここの説明が不足しており、不十分と私は思います。

このスライドをみて、記者会見でどんなことが質問に上がったのか気になりましたので調べました。全てを網羅しているわけではないのですが、このまとめのtogetterには特にこのあたりの経緯は誰も触れていませんでした。記者の人たちはそのあたりにはもう興味がないのでしょうか?


それから、今後の方針についてです。

11/6東京電力5

OP3mを維持とあります。OP3mというのは海抜3mとほぼ等しいので、それを維持するということです。さきほど海抜4mを超えると再度流出する可能性があったという話を書きましたが、海抜3mにまでは水位を下げられるようになったということです。しかし、「10/25 タービン建屋地下の放射能汚染水はなかなか減らない」でも書きましたが、このままでは汚染水の処理はいつになったら終わるのかわからないのです。これについては、木野龍逸さんがツイートしていましたが、これでは説明になっていないことはおわかりいただけると思います。

「今後の方針」でOP3mを維持するということは、この汚染水処理システムを延々と続けるということなのです。私が当初抱いていたイメージは、汚染水循環処理システムによって、汚染水を処理しながら炉心へも再注水し、徐々に汚染水を減らして今年の終わり頃には汚染水をほぼなくすことだと思っていました。それにより、いずれはタービン建屋や原子炉建屋の地下にも人が入れるようになり、今はまだ誰もわかっていない原子炉の中の状況把握につなげられると思っていました。

しかし、「今後の方針」としてOP3mを維持ということは、この処理システムをいつまでも続ける可能性があるということです。いつまで続けるつもりなのでしょうか?ひょっとしたら月に一回の方針見直しの際に触れられているかもしれませんが、記者会見で誰も突っ込んでくれなかったのは残念です。

その他、アレバ社のシステムについて詳しい解説(第2回)があったり、淡水化処理の解説(第3回)がありましたので、興味のある方はご覧になって下さい。

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コメント

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@happy20790さんが以前ツイートしていましたが、仮に地下の汚染水を抜くことが出来たとしても、
そうなると水による遮蔽効果がなくなって、逆に全く人が近づけなくなる可能性もあるみたいです。

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TSOKDBA

Author:TSOKDBA
twitterは@tsokdbaです。
3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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