11/12 岩手県、長野県などの航空機モニタリングの結果、まとめての発表です。
11/11、文科省はやっと航空機モニタリングの結果を発表しました。今回発表されたのは、岩手県、静岡県、長野県、山梨県、岐阜県及び富山県です。はっきり言って、待ちくたびれました。
このシリーズでは、「10/13 新潟県と秋田県の航空機モニタリングの結果と今後の予定」以来のことになります。
岩手県の結果は本来ならば1ヶ月ほど前には発表されていてもいいくらいだったのですが、いつになっても発表されず、何があったのだろうと思っていました。8月末にも茨城県の結果がなかなか発表されないことがありました。その時はこれまでの他県のデータと整合性をとっていたために時間がかかり、それまでのデータの修正版が出ました。
今回も、それまでのデータを見直して修正しています。それは、今回測定した県は、これまでの県とは異なり、ほとんどの地域が放射性セシウムの沈着量が少なくなっています。そのため、検出しているピークが有意なピークなのかどうか、判定が難しいケースが多くなってきました。そこで、カリウムやウラン系列の自然放射線のピークとの比をとることで、セシウムが検出されないケースの平均値+3σを超えたかどうかで有意にセシウムが検出されているかどうか、という判定をすることに変更しました。
今回、今までの測定結果と合わせたデータを出していますが、これまで発表されたデータも10/13現在の値に直して発表しています。
空間線量率については、測定時の空間線量率の測定値から、東日本全域における、天然核種による空間線量率の平均値を除いた上で、測定時から特定の時点までのCs-134、Cs-137 の物理的減衰を考慮して、算出しています。
また、Cs-134、Cs-137 の沈着量については、測定時から特定の時点までのCs-134、Cs-137 の物理的減衰を考慮して、算出しています。
Cs-137の半減期は30年ですから、ほとんど変わりありませんが、Cs-134の半減期は2年なので、半年経つと少しずつ減衰しています。10/13時点に補正されたことで、若干下方修正されている所もあると思います。
さて、それでは今までのように結果を見ていきます。いつものように、放射性セシウム(Cs-134+Cs-137)の降下量(沈着量)の図を示します。濃い青が60000-100000Bq/m2、暗い水色が30000-60000Bq/m2です。岩手県は南部のごく一部でスポット的に濃い青の汚染があります。

続いて長野県です。長野県でも東部の佐久市と佐久穂町のあたりでスポット的に濃い青の汚染があります。

それ以外の静岡県、山梨県、富山県、岐阜県では、セシウムの沈着量を示しても、全部が一番低い10000Bq/m2以下なので、省略します。
それでは、これまでのデータとの統合した図を示します。Cs-134とCs-137の合計で、10/13現在のデータに補正したものです。

福島県以外に栃木県と群馬県の汚染がひどく、茨城県南部と千葉県北西部、それから宮城県北部と岩手県南部に強い汚染地域があることがわかります。それ以外の都県では、ほとんど30000Bq/m2を超える汚染はありません。
これまで、このシリーズではあまり示していなかったのですが、空間線量率のデータも示します。この表示方法では、0.1μSv/hの放射線が観測される地域はセシウムの沈着量ではわからないような地域にもあることがわかります。

前回までと同様、群馬大学の早川先生の「汚染ルートとタイミング(9月30日改訂)」を参考のために示しておきます。

さて、今後の予定です。文科省のこのページを見ると、下の方の「参考」のところに具体的な計画が決まった地域が載っています。
今までご紹介していて唯一残っている青森県に加えて、いくつかの予定が発表されています。
青森県:10月7日(金)から10日間程度
10/13追加
愛知県:10月14日(金)から 1 週間程度
10/14追加
石川県:10月17日(月)から 1 週間程度
福井県:10月17日(月)から 1 週間程度
10/21追加
第4次モニタリング(原発から80km圏内)
おそらくこれらの測定はもう終わっています。今後は測定結果のまとめ方がはっきりしたので、相次いで発表されることと思います。
今回も、それまでのデータを見直して修正しています。それは、今回測定した県は、これまでの県とは異なり、ほとんどの地域が放射性セシウムの沈着量が少なくなっています。そのため、検出しているピークが有意なピークなのかどうか、判定が難しいケースが多くなってきました。そこで、カリウムやウラン系列の自然放射線のピークとの比をとることで、セシウムが検出されないケースの平均値+3σを超えたかどうかで有意にセシウムが検出されているかどうか、という判定をすることに変更しました。
今回、今までの測定結果と合わせたデータを出していますが、これまで発表されたデータも10/13現在の値に直して発表しています。
空間線量率については、測定時の空間線量率の測定値から、東日本全域における、天然核種による空間線量率の平均値を除いた上で、測定時から特定の時点までのCs-134、Cs-137 の物理的減衰を考慮して、算出しています。
また、Cs-134、Cs-137 の沈着量については、測定時から特定の時点までのCs-134、Cs-137 の物理的減衰を考慮して、算出しています。
Cs-137の半減期は30年ですから、ほとんど変わりありませんが、Cs-134の半減期は2年なので、半年経つと少しずつ減衰しています。10/13時点に補正されたことで、若干下方修正されている所もあると思います。
さて、それでは今までのように結果を見ていきます。いつものように、放射性セシウム(Cs-134+Cs-137)の降下量(沈着量)の図を示します。濃い青が60000-100000Bq/m2、暗い水色が30000-60000Bq/m2です。岩手県は南部のごく一部でスポット的に濃い青の汚染があります。

続いて長野県です。長野県でも東部の佐久市と佐久穂町のあたりでスポット的に濃い青の汚染があります。

それ以外の静岡県、山梨県、富山県、岐阜県では、セシウムの沈着量を示しても、全部が一番低い10000Bq/m2以下なので、省略します。
それでは、これまでのデータとの統合した図を示します。Cs-134とCs-137の合計で、10/13現在のデータに補正したものです。

福島県以外に栃木県と群馬県の汚染がひどく、茨城県南部と千葉県北西部、それから宮城県北部と岩手県南部に強い汚染地域があることがわかります。それ以外の都県では、ほとんど30000Bq/m2を超える汚染はありません。
これまで、このシリーズではあまり示していなかったのですが、空間線量率のデータも示します。この表示方法では、0.1μSv/hの放射線が観測される地域はセシウムの沈着量ではわからないような地域にもあることがわかります。

前回までと同様、群馬大学の早川先生の「汚染ルートとタイミング(9月30日改訂)」を参考のために示しておきます。

さて、今後の予定です。文科省のこのページを見ると、下の方の「参考」のところに具体的な計画が決まった地域が載っています。
今までご紹介していて唯一残っている青森県に加えて、いくつかの予定が発表されています。
青森県:10月7日(金)から10日間程度
10/13追加
愛知県:10月14日(金)から 1 週間程度
10/14追加
石川県:10月17日(月)から 1 週間程度
福井県:10月17日(月)から 1 週間程度
10/21追加
第4次モニタリング(原発から80km圏内)
おそらくこれらの測定はもう終わっています。今後は測定結果のまとめ方がはっきりしたので、相次いで発表されることと思います。
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