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4/5 海洋放射能汚染で魚を食べても大丈夫か?その5

昨日から今日にかけていくつかの動きがありました。

1.厚労省は、これまで暫定基準値のなかった魚介類のヨウ素131についての暫定基準値を、他の農作物と同じ2000Bq/kgと定めました。従って、4/4に見つかったコウナゴのヨウ素131 4080Bq/kgについては基準値を超えるものと見なされるということです。ただ、これについては出荷されていませんので問題ありません。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017z1u.html

2.東電は、2号機ピットバースクリーン前の海水から、4/2の段階で基準値の750万倍のヨウ素131が検出されたと発表しました。300000Bq/cm3=300,000,000Bq/kg=3億Bq/kg(=Bq/L)のヨウ素131です。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11040504-j.html

3.東電は、「低濃度」の海水10000トン+1500トンを意図的に放出するということを発表し、保安院の許可を得て放出を始めました。ただし、これについては「低レベル」というのがどれくらいなのか、正式な発表がなく、ニュースでの情報によると、6.3Bq/cm3=6300Bq/kgということです。これは基準値の160倍です。私はセシウムの値を知りたかったのですが、それについて報じているニュースをいまだ見つけられていません。
http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110404003/20110404003.html

4.東電が実施した15km沖合のデータがやっと公表されました。これを元に少し分析してみます。
第12報
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11040404-j.html
第13報
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11040503-j.html

「海洋放射能汚染で魚を食べても大丈夫か?その3」で分析したように、半減期が短いために1-2ヶ月の話で終わるであろうヨウ素131のデータは後回しにして、半減期が30年と長く、チェルノブイリでも問題になったヨウ素137に注目して調べてみます。

まず、測定した場所です。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110402c.pdf
4/2東電沖合15km

一番高濃度の放射性物質を垂れ流している放出口に近い①の1F南放水口付近(1Fとは福島第一のこと)では、セシウム137(Cs-137)は、経時的にみてもデコボコはありますが、大ざっぱに見て5-10Bq/cm3=5000-10000Bq/kg検出されています。日が経つにつれて値が大きくなっているというわけでも、小さくなっているというわけでもなく、この増減についてはよくわかりません。グラフは対数目盛なのと、単位がBq/cm3なので1000倍する必要があることに注意してください。
1F放水口グラフ4/5

⑤の1Fから15kmの沖合では、26Bq/kg→39Bq/kg→64Bq/kgと徐々に上がっていますが、オーダーとしては放水口から300mである①の1000分の1程度に希釈されて低くなっています。これが増えているのか、単に一時的な現象なのかは、今後見守る必要があります。
1F沖合15kmグラフ4/5

ここに、文科省が発表している4/3時点での沖合30Kmのデータを加えてみます。一番近い4番では、不検出あるいは1.16Bq/kg(120-140m程度の水深)です。5カ所の平均値で3.3Bq/kgあるいは1.2Bq/kg(120-140m程度の水深)になります。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/04/04/1304149_0404.pdf
文科省沖合30km4/4


データばかりでわからなくなったかと思うのでまとめます。


・東電の今日のデータでは、2号機のピットスクリーンという放出口のすぐ近く?では1億Bq/kgのセシウム137が検出されている(4/2のデータ)。

・放出口から300m程度の沿岸では、Cs-137は約5000-10000Bq/kg程度である。この値は日々増減が激しく、増えているのか減っているのか判断しにくい。

・東電のデータによると、沖合15kmのデータは、30-60Bq/kgと、約100倍薄くなっている。

・文科省のデータによると、沖合30kmのデータは、1-3Bq/kgと、さらに10倍薄くなっている。

・これまでの文献データで、魚への濃縮は約100倍程度であることがわかっている。


すると、非常にざっくりと以下のような計算ができます。

沖合15km程度でプランクトンから魚へと濃縮されると、60×100=6000Bq/kg程度にまで上がる可能性はある。
沖合30km程度でプランクトンから魚へと濃縮されると、3×100=300Bq/kg程度にまで上がる可能性がある。


あとは海流でどれだけ遠くにまで放射性物質が拡散せずに移動するか、です。これはデータがないのでわかりませんが、このあたりは一般的に北から南への海流が流れているようなので、多少南までは行く可能性があります。従って、最大に見積もって、茨城県の北端あたり(原発から約60km程度)では、沖合30kmと同じ程度のセシウム137が検出される可能性があります。そういう意味では、昨日の北茨城市のコウナゴのデータは、セシウム137で197Bq/kgということなので、ほぼ想定通りのデータということになります。

ということで、原発から流れている放射性物質の量がどれくらいなのか、増えているのか、減っているのか?というデータがまだ不足していますが、現在わかっているデータを合わせて考えると、以上のような分析ができます。

30kmよりもさらに遠くのモニタリングデータがもう少しそろってくるともう少し予想が立てられますが、現時点ではこれが精一杯です。もし、50kmとか100km離れたところで500Bq/kgを超える数値が検出されたら、考え方を修正する必要がありますが、今のところは30-60kmを超えたところではセシウム137については基準値を超えるような数値は出ないという予想が立てられます

※これは、公表されたデータを元に分析して得られた私の個人的な意見であり、公式な見解ではないことをお断りしておきます。

追記:これを書き終わった後、本日北茨城市沖で526Bq/kgの放射性セシウムが検出された、という報道があったことを知りました。ニュースによると、北茨城市沖ということなので、特に上記の予想を大きく覆すものではありません。放射性セシウムと言った場合、半減期2年のセシウム134と半減期30年のセシウム137の数値の合計なので、ここで注目しているセシウム137は、260Bq/kgです。明日の記事で、このニュースもふまえて再度考察します。距離、セシウム134のデータも含めてもう少し考える必要があるかもしれません。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001823v-att/2r985200000182nj.pdf

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これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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