1/11 福島原発のトレンチたまり水-報告書から読み解く汚染水の原因は?
年末年始のどさくさに紛れて気がつかなかったのですが、東京電力が1/6に発表した「福島第一原子力発電所のトレンチ内で発見された放射性物質を含む溜まり水の対応について(中間報告)」の中には、新たな水たまりをトレンチ内に発見した、ということが記載されていました。
幸いなことに、今回の水たまりについては放射能汚染はほとんどなく、単に雨水などがたまっただけのようですが、昨年の12/18に発見された220トンの放射能汚染水と合わせて、まだこのような水が原発内にたまっていることを伺わせるものです。
今日はこのトレンチの水たまりに関する報告書についての解説です。
本当はこれを昨日書き上げるつもりだったのですが、新たな汚染水漏れがあったので、急遽「1/10 福島第一原発で汚染水処理装置などから水漏れ連発!」を書きました。
12/18に発見された220トンの汚染水については、「12/18 【速報】新たな放射能汚染水を地下のトレンチに230トン発見!」で速報をお伝えしました。この時は230トンということを記者会見で言っていたのですが、その後の報告で220トンに修正されたようです。
この事態を受けて、保安院は翌12/19に東京電力に対して指示を出しました。
『【指示内容】
今回、放射性物質を含む水がトレンチ内に大量に溜まっていることに鑑み、下記の措置を講じるとともに、その結果について対応を実施したものから速やかに当院に対し報告すること。
1.トレンチ内に溜まっている水を適切な管理が可能な設備に早急に移送すること。
2.トレンチ内に溜まっている水の流入経路を究明するとともに、止水対策を検討すること。
3.トレンチ内に溜まっている水に放射性物質が含まれていることについて原因究明を行うとともに、トレンチ内に放射性物質を含む水が流入しないよう再発防止対策を実施すること。
4.他のトレンチ等に放射性物質を含む溜まり水が存在しないか、巡視・点検計画を策定し、実施すること。』
そのうち、1/6に公表された中間報告は、1、2、4についての報告で、一番重要な3についての報告は入っていないことに注目しておきましょう。
「1.トレンチ内に溜まっている水を適切な管理が可能な設備に早急に移送すること」に対する対応
トレンチも汚染水発見の報道が12/18、保安院の指示が19日でした。東京電力は、その日から準備にかかり、23日は220トンの汚染水のうち、下図のように約半分の120トンを近くにある雑固体廃棄物減容処理建屋に移送しました。ポンプの能力から完全には除けませんでした。

この汚染水は、Cs-134を4,200,000Bq/L、Cs-137を5,400,000Bq/Lも含んでいることがわかっています。

一方、ケーブル管路から滴下してくる水は、それと比較するとうすい濃度の放射性セシウムを含んでいます。ですから、放射能汚染の主たる原因はこの滴下水ではないことは明らかです。

「2.トレンチ内に溜まっている水の流入経路を究明するとともに、止水対策を検討すること」に対する対応
報告書によれば、ケーブル管路から滴下する水は1日3トン程度流入しているそうです。このケーブル管路がどこから来たのかを確認した所、10年ほど前のPHS中継設備への電源工事であったことがわかりました。そこで、調べてみると、下の図で右下にある青い3つの●につながっていました。

ここは、照明灯があったのですが、津波で倒れてしまったので撤去したということです。撤去した後にたまった水たまりから水がケーブル管路を伝わり、先ほどのトレンチまで流れていったのだろうということです。

水たまりの水を分析した所、下図のようにトレンチの中で滴下してきた水(Cs-134:130Bq/L、Cs-137:120Bq/L)とほぼ同じ放射能濃度(Cs-134:150Bq/L、Cs-137:210Bq/L)でしたので、まずここから来たと判断できました。そこで、このケーブル管路を1/5に途中で切断したところ、トレンチ内の水の滴下がとまったので、これで止水は完了したと判断しました。

「4.他のトレンチ等に放射性物質を含む溜まり水が存在しないか、巡視・点検計画を策定し、実施すること」に対する対応
他にもないのか確認するように、という保安院の指示を受けて、下の図の3種類のダクトのうち、地上から入れる場所を点検することにしました。これまでのいろいろな対策ですでにつぶされていたりして入れない6ヶ所を除き、今回は3ヶ所を点検しました。下の図でいうと、(1)-1(すでにチェック済みで12/18の汚染水を発見)、(1)-3、(2)-6にあたります。(1)-3は確認しましたが水たまりはありませんでしたが、(2)-6からは約142トンもの水たまりを発見しました。これは12/20の事だそうです。昨年末のことだったのですね。昨年のうちに記者会見でそんな発表あったのでしょうか?

この発見された142トンの水は、下の図でいうとプロセス主建屋の左側の地下のトレンチにあります。


この142トンの水は、分析したところ、下図のようにCs-134:150Bq/L、Cs-137:170Bq/Lの放射性物質が検出されました。これは先ほどのケーブル管路から滴下していた水とほぼ同じ濃度です。福島第一原発事故によって、発電所の敷地内はかなり汚染されているでしょうから、雨水がたまってトレンチに流れていってもこれくらいの濃度にはなるでしょう。
この濃度ならば、炉規制と呼ばれる法令値(Cs-134:60Bq/L、Cs-137:90Bq/L)を超えていますので、そのまま海に流すことはできませんが、水で3倍に薄めると法令以下の濃度になります。法的には薄めて海に流しても問題はないのですが、今回この142トン(142m3)の低濃度の放射性物質を含む水をどう処分するつもりなのでしょうね。

それ以外にもトレンチは実はたくさんあって、1-4号機近くのトレンチの図のみ下に載せますが、その検査計画も発表されていますが、ここでは省略します。スケジュールを見ると、2月中旬くらいまでに終わらせたいようです。1/6の東電の記者会見のまとめによれば、緑色と紫色のトレンチは今回全部点検するようです。(ここでも気になるポイントがあるのですが、それはまた別途。)

「3.トレンチ内に溜まっている水に放射性物質が含まれていることについて原因究明を行うとともに、トレンチ内に放射性物質を含む水が流入しないよう再発防止対策を実施すること」に対する対応
今回の報告書ではまだ原因究明ができていないために報告されていませんが、実はこれが一番重要だと私は思います。
先ほどご紹介した1/6の東電の記者会見のまとめでも言及があったようですが、220トンとして、ケーブル管路から滴下してくる水はわずか150Bq/Lとか210Bq/Lしか汚染されていないので、これによって放射能汚染が起こったはずはありません。となると、どこから汚染したか?誰が考えても一番可能性があるのは壁を隔てたプロセス主建屋の地下に貯めている高濃度汚染水です。もう一度その図を掲載します。下の図でいうと、右側です。ここにひびが入っていて、割れ目から隣のトレンチに漏れてきたという可能性があります。

最新のデータでは、12/20にたまっている高濃度汚染水の放射性セシウムの濃度はCs-134:3.1×10^8Bq/L、Cs-137:3.8×10^8Bq/Lです。今回の汚染水はCs-137で5.4×10^6Bq/Lですから、約70倍の濃さです。ということは、今回の汚染水が220トンですから、この高濃度の汚染水が3-4トン漏れてきて、それにケーブル管路から滴下した水が加われば、それで今回の濃度の汚染水ができあがります。
4トンというのは、4m3=4000Lの水です。お風呂の水が約200Lですから、お風呂の水20杯分。結構漏れていることになりますよね。壁の割れ目からしみ出して、ということなんでしょうけど、まだこの漏れは続いているのでしょうか?実は、プロセス主建屋の水位は、12/18には+1739mmでしたが、その後他から移送しているため、どんどん増えて、12月23日18時でO.P.+ 2,010 mm、12月30日18時でO.P.+ 2,486 mm、1月4日18時でO.P.+ 2,833 mm、1月11日18時でO.P.+ 4,248 mmなのです。
壁に割れ目ができているとすれば、当然のことながらまだ何も対策を打っていませんので、水位が高くなっていますから、まだその割れ目から汚染水は徐々に増えているはずです。現在の放射性セシウム濃度を再度測定したら、きっと前回の濃度よりも上がっていると思います。なぜならば、ケーブル管路から滴下した水で希釈された上部の薄い汚染水はポンプで抜き出して、それに新たに高濃度汚染水が少し足されているからです。
高濃度汚染水の漏れ方が非常にゆっくりならば、上の図の構造ならばあまり汚染水が混ざらないので、測定誤差も大きいでしょうし、そこまでの変化は出ないと思いますが、逆に濃度を測定することで漏れの速度を推定することもできるはずです。
ここで何を言いたいのかというと、高濃度汚染水がプロセス主建屋の地下の壁から隣のトレンチに少しずつ漏れている可能性があるにもかかわらず、東京電力は気にせずそこに汚染水をどんどん足して増やしているということです。もちろん、漏れ続けているかどうかはわからないのですが、では逆にこの高濃度汚染水はどこから来たのか説明してよ、という話です。10^8Bq/Lレベルの汚染水のある所はそんなにありません。
また、ケーブル管路から滴下した水は1日に3トン流入しているという記載がありました。220トンのうち、4トン(~せいぜい10トン)が高濃度汚染水で、残りは全てケーブル管路から滴下した水ですから、210トンとして、70日程度。12/18から70日前というと10月はじめです。おそらくこの頃で雨が大量に降ったのは10/5頃、またその前には9/21頃の台風15号があります。最初から1日3トンものスピードで増えていなかったでしょうから、そう考えると台風の大雨で水たまりができて、そこからケーブル管路を伝って水が流れていったと考えるのが妥当だと思います。
私の予想ですが、この220トンの汚染水への放射性物質の混入原因については、とにかく全部ポンプで排水して、プロセス主建屋の壁から漏れがあるかどうかを確認しないことにはどこから来たのかわからないと思います。早くその作業をやって欲しいですよね。
この事態を受けて、保安院は翌12/19に東京電力に対して指示を出しました。
『【指示内容】
今回、放射性物質を含む水がトレンチ内に大量に溜まっていることに鑑み、下記の措置を講じるとともに、その結果について対応を実施したものから速やかに当院に対し報告すること。
1.トレンチ内に溜まっている水を適切な管理が可能な設備に早急に移送すること。
2.トレンチ内に溜まっている水の流入経路を究明するとともに、止水対策を検討すること。
3.トレンチ内に溜まっている水に放射性物質が含まれていることについて原因究明を行うとともに、トレンチ内に放射性物質を含む水が流入しないよう再発防止対策を実施すること。
4.他のトレンチ等に放射性物質を含む溜まり水が存在しないか、巡視・点検計画を策定し、実施すること。』
そのうち、1/6に公表された中間報告は、1、2、4についての報告で、一番重要な3についての報告は入っていないことに注目しておきましょう。
「1.トレンチ内に溜まっている水を適切な管理が可能な設備に早急に移送すること」に対する対応
トレンチも汚染水発見の報道が12/18、保安院の指示が19日でした。東京電力は、その日から準備にかかり、23日は220トンの汚染水のうち、下図のように約半分の120トンを近くにある雑固体廃棄物減容処理建屋に移送しました。ポンプの能力から完全には除けませんでした。

この汚染水は、Cs-134を4,200,000Bq/L、Cs-137を5,400,000Bq/Lも含んでいることがわかっています。

一方、ケーブル管路から滴下してくる水は、それと比較するとうすい濃度の放射性セシウムを含んでいます。ですから、放射能汚染の主たる原因はこの滴下水ではないことは明らかです。

「2.トレンチ内に溜まっている水の流入経路を究明するとともに、止水対策を検討すること」に対する対応
報告書によれば、ケーブル管路から滴下する水は1日3トン程度流入しているそうです。このケーブル管路がどこから来たのかを確認した所、10年ほど前のPHS中継設備への電源工事であったことがわかりました。そこで、調べてみると、下の図で右下にある青い3つの●につながっていました。

ここは、照明灯があったのですが、津波で倒れてしまったので撤去したということです。撤去した後にたまった水たまりから水がケーブル管路を伝わり、先ほどのトレンチまで流れていったのだろうということです。

水たまりの水を分析した所、下図のようにトレンチの中で滴下してきた水(Cs-134:130Bq/L、Cs-137:120Bq/L)とほぼ同じ放射能濃度(Cs-134:150Bq/L、Cs-137:210Bq/L)でしたので、まずここから来たと判断できました。そこで、このケーブル管路を1/5に途中で切断したところ、トレンチ内の水の滴下がとまったので、これで止水は完了したと判断しました。

「4.他のトレンチ等に放射性物質を含む溜まり水が存在しないか、巡視・点検計画を策定し、実施すること」に対する対応
他にもないのか確認するように、という保安院の指示を受けて、下の図の3種類のダクトのうち、地上から入れる場所を点検することにしました。これまでのいろいろな対策ですでにつぶされていたりして入れない6ヶ所を除き、今回は3ヶ所を点検しました。下の図でいうと、(1)-1(すでにチェック済みで12/18の汚染水を発見)、(1)-3、(2)-6にあたります。(1)-3は確認しましたが水たまりはありませんでしたが、(2)-6からは約142トンもの水たまりを発見しました。これは12/20の事だそうです。昨年末のことだったのですね。昨年のうちに記者会見でそんな発表あったのでしょうか?

この発見された142トンの水は、下の図でいうとプロセス主建屋の左側の地下のトレンチにあります。


この142トンの水は、分析したところ、下図のようにCs-134:150Bq/L、Cs-137:170Bq/Lの放射性物質が検出されました。これは先ほどのケーブル管路から滴下していた水とほぼ同じ濃度です。福島第一原発事故によって、発電所の敷地内はかなり汚染されているでしょうから、雨水がたまってトレンチに流れていってもこれくらいの濃度にはなるでしょう。
この濃度ならば、炉規制と呼ばれる法令値(Cs-134:60Bq/L、Cs-137:90Bq/L)を超えていますので、そのまま海に流すことはできませんが、水で3倍に薄めると法令以下の濃度になります。法的には薄めて海に流しても問題はないのですが、今回この142トン(142m3)の低濃度の放射性物質を含む水をどう処分するつもりなのでしょうね。

それ以外にもトレンチは実はたくさんあって、1-4号機近くのトレンチの図のみ下に載せますが、その検査計画も発表されていますが、ここでは省略します。スケジュールを見ると、2月中旬くらいまでに終わらせたいようです。1/6の東電の記者会見のまとめによれば、緑色と紫色のトレンチは今回全部点検するようです。(ここでも気になるポイントがあるのですが、それはまた別途。)

「3.トレンチ内に溜まっている水に放射性物質が含まれていることについて原因究明を行うとともに、トレンチ内に放射性物質を含む水が流入しないよう再発防止対策を実施すること」に対する対応
今回の報告書ではまだ原因究明ができていないために報告されていませんが、実はこれが一番重要だと私は思います。
先ほどご紹介した1/6の東電の記者会見のまとめでも言及があったようですが、220トンとして、ケーブル管路から滴下してくる水はわずか150Bq/Lとか210Bq/Lしか汚染されていないので、これによって放射能汚染が起こったはずはありません。となると、どこから汚染したか?誰が考えても一番可能性があるのは壁を隔てたプロセス主建屋の地下に貯めている高濃度汚染水です。もう一度その図を掲載します。下の図でいうと、右側です。ここにひびが入っていて、割れ目から隣のトレンチに漏れてきたという可能性があります。

最新のデータでは、12/20にたまっている高濃度汚染水の放射性セシウムの濃度はCs-134:3.1×10^8Bq/L、Cs-137:3.8×10^8Bq/Lです。今回の汚染水はCs-137で5.4×10^6Bq/Lですから、約70倍の濃さです。ということは、今回の汚染水が220トンですから、この高濃度の汚染水が3-4トン漏れてきて、それにケーブル管路から滴下した水が加われば、それで今回の濃度の汚染水ができあがります。
4トンというのは、4m3=4000Lの水です。お風呂の水が約200Lですから、お風呂の水20杯分。結構漏れていることになりますよね。壁の割れ目からしみ出して、ということなんでしょうけど、まだこの漏れは続いているのでしょうか?実は、プロセス主建屋の水位は、12/18には+1739mmでしたが、その後他から移送しているため、どんどん増えて、12月23日18時でO.P.+ 2,010 mm、12月30日18時でO.P.+ 2,486 mm、1月4日18時でO.P.+ 2,833 mm、1月11日18時でO.P.+ 4,248 mmなのです。
壁に割れ目ができているとすれば、当然のことながらまだ何も対策を打っていませんので、水位が高くなっていますから、まだその割れ目から汚染水は徐々に増えているはずです。現在の放射性セシウム濃度を再度測定したら、きっと前回の濃度よりも上がっていると思います。なぜならば、ケーブル管路から滴下した水で希釈された上部の薄い汚染水はポンプで抜き出して、それに新たに高濃度汚染水が少し足されているからです。
高濃度汚染水の漏れ方が非常にゆっくりならば、上の図の構造ならばあまり汚染水が混ざらないので、測定誤差も大きいでしょうし、そこまでの変化は出ないと思いますが、逆に濃度を測定することで漏れの速度を推定することもできるはずです。
ここで何を言いたいのかというと、高濃度汚染水がプロセス主建屋の地下の壁から隣のトレンチに少しずつ漏れている可能性があるにもかかわらず、東京電力は気にせずそこに汚染水をどんどん足して増やしているということです。もちろん、漏れ続けているかどうかはわからないのですが、では逆にこの高濃度汚染水はどこから来たのか説明してよ、という話です。10^8Bq/Lレベルの汚染水のある所はそんなにありません。
また、ケーブル管路から滴下した水は1日に3トン流入しているという記載がありました。220トンのうち、4トン(~せいぜい10トン)が高濃度汚染水で、残りは全てケーブル管路から滴下した水ですから、210トンとして、70日程度。12/18から70日前というと10月はじめです。おそらくこの頃で雨が大量に降ったのは10/5頃、またその前には9/21頃の台風15号があります。最初から1日3トンものスピードで増えていなかったでしょうから、そう考えると台風の大雨で水たまりができて、そこからケーブル管路を伝って水が流れていったと考えるのが妥当だと思います。
私の予想ですが、この220トンの汚染水への放射性物質の混入原因については、とにかく全部ポンプで排水して、プロセス主建屋の壁から漏れがあるかどうかを確認しないことにはどこから来たのかわからないと思います。早くその作業をやって欲しいですよね。
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