東京電力が導入していた無人調査船による海水モニタリング
11月下旬に、福島県の規制値越えのお米の話で完全に見過ごしていた情報として、東京電力が福島第一原発の近海で海水などのモニタリングを行うために使い始めた無人調査船の話がありました。
今回はそれをまとめます。
この無人調査船は、東京大学・三井造船株式会社と共同開発したもので、下図のようなものだそうです。11/21に東京電力からアナウンスがありました。
予定していたのは、人が船で近づくと被曝する可能性がある水域です。
そして、第一回目の調査は11/22に行ったようです。
11/22のデータは、11/25の発表の中に入っています。
ここまでは良かったのですが、問題はその後です。いったいどれくらいの頻度で無人調査船でのサンプリングを行うのかが全くわかりません。しかたがないので東京電力のHPを調べました。その結果、これまでに4回しか測定を行っていないらしいということがわかりました。
(1)11/22 双葉沖合3km、双葉沖合8km、福島第一敷地沖合3km、福島第一敷地沖合8km、熊川沖合3km
(2)11/28 請戸川沖合3km、請戸川沖合8km、熊川沖合8km、福島第二敷地沖合3km、福島第二敷地沖合8km
12/10は追加調査を行っているが、12/4の流出事故をふまえたもので無人調査ではないようです。
(3)12/20 双葉沖合1km、双葉沖合2km、福島第一敷地沖合1km、福島第一敷地沖合2km、熊川沖合1km
(4)1/16 福島第一北放水口より約550m、福島第一港口より約300m、福島第一南放水口より約600m
(3)までは、ND(検出限界値:約1Bq/L)でした。最初に報告された地点でサンプリングしたのは1回だけで、その後は毎回変わっています。
しかも、(1)と(2)で沖合3kmや8kmの調査を行い、NDだったことから、(3)では福島第一の沖合1kmや2kmの測定を行っています。さらにそれでもNDだったことを受けて、(4)では放水口から550mとか港口から300mといったかなり近い所のサンプリングを行っています。(4)では初めて数値が観測されました。
せっかくなので、1/17の沿岸データを合わせて図にすると、こんな感じだと思います。無人調査船のサンプリング場所は予想ですので不正確です。1/16現在は、原発のすぐ近くの海の表層では、放射性セシウムがCs-134とCs-137を合わせて2~4Bq/L程度あることがこの無人調査船のデータで確認できました。
東京電力にお願いしたいことは、無人調査船での測定を、どういう頻度で行うのかを明らかにして欲しいと思います。思い出したようにたまに測定するのでは、いつ行うのかがわかりません。また、毎回測定ポイントが異なっていますので、どういう意図を持ってポイントを変えているのか、また、今回放射能が検出されたことから、次回はどこを測定するつもりなのか、はっきりして欲しいと思います。
無人調査船による測定については、今後も新たな情報があればアップデートしていきたいと思います。今回紹介した以外にも実は測定しているという情報をご存じの方がいたら教えてください。修正しますので。
予定していたのは、人が船で近づくと被曝する可能性がある水域です。
そして、第一回目の調査は11/22に行ったようです。
11/22のデータは、11/25の発表の中に入っています。
ここまでは良かったのですが、問題はその後です。いったいどれくらいの頻度で無人調査船でのサンプリングを行うのかが全くわかりません。しかたがないので東京電力のHPを調べました。その結果、これまでに4回しか測定を行っていないらしいということがわかりました。
(1)11/22 双葉沖合3km、双葉沖合8km、福島第一敷地沖合3km、福島第一敷地沖合8km、熊川沖合3km
(2)11/28 請戸川沖合3km、請戸川沖合8km、熊川沖合8km、福島第二敷地沖合3km、福島第二敷地沖合8km
12/10は追加調査を行っているが、12/4の流出事故をふまえたもので無人調査ではないようです。
(3)12/20 双葉沖合1km、双葉沖合2km、福島第一敷地沖合1km、福島第一敷地沖合2km、熊川沖合1km
(4)1/16 福島第一北放水口より約550m、福島第一港口より約300m、福島第一南放水口より約600m
(3)までは、ND(検出限界値:約1Bq/L)でした。最初に報告された地点でサンプリングしたのは1回だけで、その後は毎回変わっています。
しかも、(1)と(2)で沖合3kmや8kmの調査を行い、NDだったことから、(3)では福島第一の沖合1kmや2kmの測定を行っています。さらにそれでもNDだったことを受けて、(4)では放水口から550mとか港口から300mといったかなり近い所のサンプリングを行っています。(4)では初めて数値が観測されました。
せっかくなので、1/17の沿岸データを合わせて図にすると、こんな感じだと思います。無人調査船のサンプリング場所は予想ですので不正確です。1/16現在は、原発のすぐ近くの海の表層では、放射性セシウムがCs-134とCs-137を合わせて2~4Bq/L程度あることがこの無人調査船のデータで確認できました。
東京電力にお願いしたいことは、無人調査船での測定を、どういう頻度で行うのかを明らかにして欲しいと思います。思い出したようにたまに測定するのでは、いつ行うのかがわかりません。また、毎回測定ポイントが異なっていますので、どういう意図を持ってポイントを変えているのか、また、今回放射能が検出されたことから、次回はどこを測定するつもりなのか、はっきりして欲しいと思います。
無人調査船による測定については、今後も新たな情報があればアップデートしていきたいと思います。今回紹介した以外にも実は測定しているという情報をご存じの方がいたら教えてください。修正しますので。
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