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文科省の発表している海洋モニタリング 2月までの結果のまとめ

 
この記事は、1月に書いた「文科省の発表している海洋モニタリング 最近の結果のまとめ」の続編になります。内容としてはかなり重複しますが、全てを並べて変化を追えるようにした方がいいと思うので、1月の記事に追記したものと思ってください。

新たな測定のポイントは、8月までCs-134:6Bq/L、Cs-137:9Bq/Lだった検出感度が大幅に上昇して、0.001Bq/L程度のCsの汚染も検出できるようになったことです。


10/5 文科省は感度を上げた海水の放射能汚染結果を発表!」でもご紹介しましたが、この新しい体制では、下記のような分担で、文部科学省、海上保安庁、水産庁(漁業組合等と連携)、環境省、気象庁気象研究所、福島県、関係都道県、東京電力(株)の連携で行う予定になっています。

この図でいう外洋海域、沖合海域、沿岸海域といった用語に注目して見ておいてください。

1/24海洋モニタリング1

1.外洋海域

そして、上の分類でいう外洋海域1回目の結果は10/5(11/1に修正)に発表でした(8/23-27採水)。

1/24海洋モニタリング2

2回目の結果は10/19に発表(8/23-27採水)でした。これはよく見ると1回目の発表の残りのデータだということがわかります。
1/24海洋モニタリング3

1回目と2回目の発表を合わせたものが下記になります。これは私が「10/20 文科省は海洋放射能汚染の調査を感度を上げて実施!その2」で作ったものです。
1/26モニタリング3

3回目の発表は12/2で、Mn-54、Co-60、Ce-144でした。(8/25-26採水)
1/24海洋モニタリング5

4回目の発表は1/24でした。(11/30-12/2採水)
1/24海洋モニタリング9

5回目の発表は1/25で、Sr-90でした(8/25-26採水)。
1/25モニタリングSr

6回目の発表は1/26でした(11/30-12/2採水)。これは、よく見ると4回目の発表にデータを追加しただけです。
1/26モニタリング1

7回目の発表は2/10で、Mn-54、Co-60、Ce-144でした(11/30-12/1採水)
3/6海洋モニタリング2

また、同日2/10に8回目の発表が行われ、Sr-90でした(8/25-26採水)。
3/6海洋モニタリング3

9回目の発表は2/16に行われ、Mn-54、Co-60、Ce-144でした(11/30-12/1採水)これは、2/10の7回目のデータに一部追加したものです。
3/6海洋モニタリング6



2.沖合海域

上の分類でいう沖合海域1回目の発表は11/17に発表(9/7-15採水)でした。
1/24海洋モニタリング4

2回目の発表は12/26で、Mn-54、Co-60、Ce-144でした。(9/8-9採水)
1/24海洋モニタリング6

3回目の発表は12/27でした。(10/13-26採水)
1/24海洋モニタリング7

4回目の発表は1/20で、Sr-90でした。(9/8-9採水)
1/24海洋モニタリング8

5回目の発表は1/25で、Mn-54、Co-60、Ce-144でした(10/13-19採水)。
1/25モニタリング1

6回目の発表は2/7でした(12/5-15採水)。
3/6海洋モニタリング1

7回目の発表は2/15で、Sr-90でした(9/8-9/9採水)。
3/6海洋モニタリング4

また、同日2/15に8回目の発表が行われ、それもSr-90でした(10/13、10/19採水)。
3/6海洋モニタリング5

9回目の発表は2/21で、Sr-90でした(12/10採水)。
3/6海洋モニタリング8

10回目の発表は3/1でした(12/5-16採水)。これは、2/7の6回目の発表のデータの追加です。
3/6海洋モニタリング9

11回目の発表は3/2で、Sr-90でした(10/13,14,19に採水)。
3/6海洋モニタリング10


3.前面海域

それ以外にも、相互検証ということで、前面海域で、東京電力が採水したサンプルを(独)日本原子力研究開発機構(JAEA)が分析するということも数回行われています。
1回目は11/25に発表でした。(11/1-4採水)
実際のデータの比較は3回目のところで代表して行っていますが、東京電力の検出感度は以前よりも良くなったとはいえ、JAEAの検出限界よりも高いので、このレベルの放射性セシウムでは全てNDになっています。

1/24海洋モニタリング10

2回目は12/16に発表でした。(11月15、18、26に採水)
1/24海洋モニタリング11

3回目は12/29に発表でした。(12/10、12/13-15に採水)
このデータに対応する東京電力のデータは下記にあります。東京電力の検出限界は、Cs-134もCs-137もだいたい1Bq/L程度ですから、この数値ではまず検出することが不可能だということがわかりました。つまり、東京電力の測定でNDであっても、この程度の微量の放射性セシウムはまだ残っているということです。
12/10分 6:請戸川沖合15km(ND/ND)
12/13分 29:沼之内沖合5km(ND/ND)
12/14分 5:南相馬沖合15km(ND/ND)、9:岩沢沖合15km(ND/ND)、10:広野沖合15km(ND/ND)
12/15分 23:相馬沖合5km(ND/ND)、

1/24海洋モニタリング12

4回目は1/27に発表でした。(12/27に採水)
1/30海水1

5回目は2/20に発表でした(1/25-27、1/31採水)。
3/6海洋モニタリング7

文科省の発表は、いろんなデータを測定しているように見えますが、こうやって全部並べてみると、いくつかのパターンの測定を順不同で発表していることがわかってきます。まずはこうやって整理してみないと何のデータなのかがわかりません。今回はまず第一ステップです。
ここには、感度を上げてからの海水の測定データは全て網羅してリンクを貼ってあります。

次回は、このデータをもう少し詳しく見ていく予定です。Csのデータについて、Sr/Cs比についてなど、いろいろと注目すべき点はあります。

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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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