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4月からの食品の新しい基準値が正式に省令、告示として公布されました

 
すでにみなさんご存じの話だと思いますが、食品の放射性物質の新基準値が正式に決定し、食品衛生法の省令および告示も3/15に官報に公布されました。これにより、この4月から100Bq/kgという新基準値が正式にスタートすることになります。

内容としては、「12/22 放射性物質の新基準値が厚労省の部会で了承されました!」ですでにお伝えしている内容からあまり大きくは変わっていませんが、経緯をしっかりと残しておくためにもまとめておきます。

前回の「12/22 放射性物質の新基準値が厚労省の部会で了承されました!」でご紹介した時は、12/22の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会で新たな基準値案が了承された事をお伝えしました。

実はその後、どういう作業があったかというと、下記に示すように文科省の放射線審議会に諮問されていたのです。その間にパブリックコメントリスクコミュニケーションが行われました。

3/20食品1
(詳細は「食品中の放射性物質の新たな基準値について」を参照)

そして、2/16には文科省の放射線審議会から厚労省に対して諮問通りで問題がないという答申があり、これを受けて、今回の厚労省からの省令改正と基準値の告示になったという段取りです。

実は、ブログでは紹介しなかったのですが、厚労省の放射性物質対策部会ではあまり大した議論もなく原案が了承されたのですが、文科省の放射線審議会では結構侃々諤々の議論があったようです。

放射線審議会の議事録や配付資料はこのページにありますので、121回からの議事録を時間のある人は読んでみてください。

12/22 121回議事録 
1/12 122回議事録
1/17 123回議事録
1/26 124回議事録
2/2 125回議事録
2/16 126回議事録

参考までに、121回議事録の出だしの部分を抜き出しておきます。

『【丹羽会長】  資料説明に入る前に、厚生労働省に質問したい。今回の諮問内容に関して、12月21日のNHKの「時論公論」という番組で、食品の規格基準についての詳細な説明があった。その説明では、自分たちが全然知らない数値まで熟知しており、それの数値について、かくあるべしという議論を解説者がしていた。これは、明らかに情報が相当しっかりしたところから出されていると考えざるを得ない内容であった。
 放射線審議会は、法律で放射線障害の防止に係る技術的基準を審議することを法令で定められている。放射線審議会で議論を行い、その基準が妥当であるかを判断し、答申をするものである。そのような過程を経ずして、マスメディアが非常に詳しい解説がなされ、その内容が国民の中に広く知れ渡り、1つの合意事項になりつつあると思っている。
 これは、言うなれば法律違反である。放射線審議会の審議すべき内容を事前に報道機関に流したことは、放射線審議会の議論を非常にやりにくくするものとして、ご判断いただけるかと思う。
 何故、誰が、どのような形で情報漏えいを行ったかを、監督省庁としての責任として、お聞かせ願いたい。』

この先を読みたくなる内容でしょう?ぜひ121回の議事録は読んでみてください。

最終的には126回の放射線審議会答申が出された(リンク先は厚労大臣あての書面)ため、再び厚労省に戻ってきて、2/24の最終的には2/24の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会で答申がなされたため、今回の省令と告示の改正になったわけです。

2/24の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会の資料には、パブコメの結果や、各地で合計6回行ったリスクコミュニケーションでの意見などもまとめられています。

さて、今回の省令と告示はどんなものか、簡単に触れておきます。元になる法律は、食品衛生法(昭和22年法律第233号)です。

省令について
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令」が3/15に公布されました。

3/20食品2

これにより、
乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(昭和26年厚生省令第52号。以下「乳等省令」という。)

が下記のように改正になりました。
これまで
『二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準
(一) 乳等一般の成分規格及び製造の方法の基準
(1) 乳等は、抗生物質及び化学的合成品(化学的手段により元素又は化合物に分解反応以外の化学的反応を起こさせて得られた物質をいう。以下同じ。)たる抗菌性物質を含有してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合にあつては、この限りでない。』

改正後
『二 乳等の成分規格並びに製造、調理及び保存の方法の基準
(一) 乳等一般の成分規格及び製造の方法の基準
(1) 乳等は、抗生物質、化学的合成品(化学的手段により元素又は化合物に分解反応以外の化学的反応を起こさせて得られた物質をいう。以下同じ。)たる抗菌性物質及び厚生労働大臣が定める放射性物質を含有してはならない。ただし、抗生物質及び化学的合成品たる抗菌性物質について、次の各号のいずれかに該当する場合にあつては、この限りでない。』

告示について
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令別表の二の(一)の(1)の規定に基づき厚生労働大臣が定める放射性物質を定める件」(平成24年厚生労働省告示第129号)と「食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件」(平成24年厚生労働省告示第130号)が3/15に公布されました。

これにより、食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号。以下「規格基準告示」という。)の一部が改正されました。


この「乳等省令」に「放射性物質」が加わったことで、初めて法的に食品中に放射性物質が混入している事への規制ができたことになります。今までは、原発事故で放射性物質がまき散らされるということはないという前提で、法的な根拠が明示されていなかったというのもひどい話ですよね。

なんで「乳等省令」なのか?というと、これはもう法律論の世界なので、私も詳しくはわかりませんが、今回下記のように4種類に分類したことで、水と牛乳についてすでにあった基準(「乳等省令」)を改正することでまず乳や乳製品についての基準を定め、それ以外は「食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件」において水は10Bq/kgでその他は100Bq/kgという形で基準を定めたということだと思います。

法律はわかりにくいですね。

3/20食品3

最後に、同じく3/15に出た「食品中の放射性物質の試験法について」(平成24年3月15日厚生労働省食品安全部長通知」と「食品中の放射性物質の試験法の取扱いについて」(平成24年3月15日厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課長通知)に触れておきます。

今回の新基準値の設定にあたり、干しわかめとか乾燥シイタケのように流通状態と食べる時の状態が違う食品については、食べる時の状態で100Bq/kg(通常の食品の場合)という基準値をあてはめることになりました。

食品中の放射性物質の試験法の取扱いについて」ではその時に何倍して計算するのか、その倍率も決められています。
別添1
3/20食品4

別添1に載っていない場合は下の別添2を参照することになっています。

別添2
3/20食品5

乾燥シイタケであれば、5.7ですから、5.7倍になるように水を加えるか、乾燥した状態で測定して、あとから換算することも可能と「食品中の放射性物質の試験法について」には書いてあります。

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