宮城県北部の栗原市で自家消費用の米が基準値超え(最大208Bq/kg)
お米の放射能の話は一段落したつもりでいたのですが、予想外のニュースが飛び込んできました。
福島県ではなく、宮城県、しかも北部岩手県との県境にある栗原市旧沢辺村の自家消費用米から186及び208Bq/kgの放射性セシウムが検出したというのです。速報をお伝えします。
宮城県の発表によると、この事態を受けて『県としては,宮城米の安全性に万全を期するため,栗原市に対し,旧沢辺村産の米について,出荷自粛を要請し,旧沢辺村の米の全量検査さらには隣接の旧市町村の米を全戸検査により,今回の基準値超過米の地域的な広がりがないことを確認し,基準値超過米の発生がなければ,出荷自粛を解除する。』ということです。
参考までに、Webニュースのリンクを示します。
日経新聞ニュース
自家消費用米から186-208Bq/
SankeiBiz
自家消費用米から186-208Bq/
時事ドットコム
こちらはなぜか最大240Bq/kgになっています。どこから240Bq/kgが出てきたのでしょうね。
追記:
読売新聞のニュースを見ると、16袋を検査して全て基準値超え(110-240Bq/kg)だったと書いてありますので、記者会見ではそう発表したようです。HPの情報を見ても全部で16袋なので、この情報が一番正しそうです。
でも、そうだとすると、なぜ宮城県は出荷自粛要請と同じページに16袋全ての情報を掲載しないのか?他の所に情報を公開しているのかもしれませんが、宮城県の情報の公開の仕方に疑問を覚えます。
NHKの宮城県のニュースにはそのあたりの経緯も記載されていました。地方のニュースはすぐ消えるので引用しておきます。
『宮城県によりますと、国の基準を超える放射性セシウムが検出されたのは栗原市の旧沢辺村の農家が自分で食べるために保管していたコメです。
農家が自主的に検査した結果、去年12月5日に1キロあたり208ベクレル、去年12月13日には1キロあたり186ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
連絡を受けて宮城県が検査したところ、同じ田んぼで収穫されたコメから最大で1キロあたり240ベクレルが検出されました。
宮城県内でコメから国の基準を超える放射性セシウムが検出されたのは初めてです。
県では、10日、栗原市に対して、旧沢辺村で生産されたコメの出荷を自粛するよう要請しました。』
(NHK各地のニュース(宮城県)より)
今回宮城県のHPに発表された測定結果です。

実は宮城県では2011年に、福島県以外では唯一、現在の基準値(放射性セシウム合計で100Bq/kg)超えをしたところがありました。それは南部の白石市でした。(リンクの表中で74番、101.6Bq/kg)なのでニュースを見た瞬間そこか?と思ったのですが、よく確認したら違いました。
そこで地理の得意でない私は栗原市ってどこ?と確認するところからはじめました。

栗原市のHPより
栗原市は、宮城県と岩手県の県境にあります。2005年に10町村が合併してできた人口約75000人の市です。
では、昨年(2012年)のモニタリング調査結果では栗原市の米の放射能はどうだったの?と思って「24年度版 お米の放射線検査情報一覧」を確認しました。こういう時にはまとめてあると便利なんですね。昨年9/28に栗原市旧沢辺村を含むモニタリング調査結果が発表されています。

18検体のサンプルから、2検体で放射性セシウムが検出されました。しかしそれも4.0Bq/kgとか15Bq/kgというレベルです。
ただ、「24年度版 お米の放射線検査情報一覧」で宮城県の結果一覧を見ていただくとわかると思うのですが、多くのサンプルがゲルマニウム検出器を用いた検査でND(不検出)の時に、数値が検出された地域としては宮城県の中では圧倒的に栗原市が多い(青字で記載部分の数値がそれぞれ数値検出のサンプルを示す)です。ただし、数値としてはかなり低いです。とても基準値超えが出るとは思えません。

『この基準値を超過したほ場は,長く休耕しており,原発事故当時雑草が繁茂していたこと,大型機械が入れず,耕深が非常に浅いため,表層近くにセシウムが多くなったことや堆肥などの投入もなされていないことから,カリウム含量が低いなど,セシウムが吸収されやすい条件にあったと考えられる。』
宮城県HPより
ということなので、今回は特殊なケースの可能性が高いです。ただし、今後も同様のケースが起こることがないとは言えないと思います。昨年の福島県でもカリウム施肥を指導されていましたが、施肥をしっかり行うのは年寄りには大変だ、と言ってしなかった田んぼから基準値超えをしたケースがありました。
今回は速報として、関連する情報を簡単にまとめました。

実は宮城県では2011年に、福島県以外では唯一、現在の基準値(放射性セシウム合計で100Bq/kg)超えをしたところがありました。それは南部の白石市でした。(リンクの表中で74番、101.6Bq/kg)なのでニュースを見た瞬間そこか?と思ったのですが、よく確認したら違いました。
そこで地理の得意でない私は栗原市ってどこ?と確認するところからはじめました。

栗原市のHPより
栗原市は、宮城県と岩手県の県境にあります。2005年に10町村が合併してできた人口約75000人の市です。
では、昨年(2012年)のモニタリング調査結果では栗原市の米の放射能はどうだったの?と思って「24年度版 お米の放射線検査情報一覧」を確認しました。こういう時にはまとめてあると便利なんですね。昨年9/28に栗原市旧沢辺村を含むモニタリング調査結果が発表されています。

18検体のサンプルから、2検体で放射性セシウムが検出されました。しかしそれも4.0Bq/kgとか15Bq/kgというレベルです。
ただ、「24年度版 お米の放射線検査情報一覧」で宮城県の結果一覧を見ていただくとわかると思うのですが、多くのサンプルがゲルマニウム検出器を用いた検査でND(不検出)の時に、数値が検出された地域としては宮城県の中では圧倒的に栗原市が多い(青字で記載部分の数値がそれぞれ数値検出のサンプルを示す)です。ただし、数値としてはかなり低いです。とても基準値超えが出るとは思えません。

『この基準値を超過したほ場は,長く休耕しており,原発事故当時雑草が繁茂していたこと,大型機械が入れず,耕深が非常に浅いため,表層近くにセシウムが多くなったことや堆肥などの投入もなされていないことから,カリウム含量が低いなど,セシウムが吸収されやすい条件にあったと考えられる。』
宮城県HPより
ということなので、今回は特殊なケースの可能性が高いです。ただし、今後も同様のケースが起こることがないとは言えないと思います。昨年の福島県でもカリウム施肥を指導されていましたが、施肥をしっかり行うのは年寄りには大変だ、と言ってしなかった田んぼから基準値超えをしたケースがありました。
今回は速報として、関連する情報を簡単にまとめました。
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