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地下貯水槽から約120トンの濃縮塩水が地中へ漏出!(5)

 
4/6の第一報
地下貯水槽から約120トンの濃縮塩水が地中へ漏出!(1)
4/7午前の記者会見までの情報をまとめた
地下貯水槽から約120トンの濃縮塩水が地中へ漏出!(2)
4/7夕方の記者会見をまとめた
地下貯水槽から約120トンの濃縮塩水が地中へ漏出!(3)
タンク容量の余力についてまとめた
地下貯水槽から約120トンの濃縮塩水が地中へ漏出!(4)

に続いて今日は第5報になります。今日は、移送先であるNo.1からも漏えいしたという記者会見が午後2時半から開かれましたので、その話を書きたいと思います。

9. 4/9の新しい動きについて

4/6に地下貯水槽のNo.2からNo.1およびNo.6へと移送を開始した際から「No.1は大丈夫なのか?」という疑問は投げかけられていましたが、その懸念が現実になってしまいました。

本日の朝8:35にNo.1北東側の漏えい検知孔でサンプリングした汚染水が、910ppmも塩素濃度がありました。元の濃縮塩水の塩素濃度が1500ppmありますので、これだけの濃度があればまず間違いなく漏れているということが考えられます。そこで東京電力はプレスリリースで午後2時30分からの臨時の記者会見を設定しました。

4/9-1

記者会見の最初の段階では、全βのデータは出ていなかったのですが、後に上の表のように10,000Bq/cm3=10,000,000Bq/Lであることが判明しました。これは、No.2の漏えい検知孔で4/6 13:56に検出された濃度(6,900Bq/cm3)よりも濃いものです。午後1:40の測定では、さらに塩素濃度は高くなって1100ppmになっています。

この結果、東電はNo.2からNo.1への移送を中止しました。No.1には9200トン入れる予定でしたが、6253トンで止まっています。

4/9-2
地下貯水槽の移送状況について(4月9日13時現在)」より

No.1の地下貯水槽にはNo.3のように95%もいれたわけではなく、50%程度しか汚染水は入れていません。それでも漏れたということは、No.3で考えたような仕組みは適用できません。これでもう3つめです。ここまで来ると、もう地下貯水槽が全て信頼できないというのは誰の目に見ても明らかです。東電もNo.2とNo.1の汚染水を地下貯水槽以外のタンクに移送できるかどうかの検討を始めました。

でも、そのような空いているタンクが本当にあるのでしょうか?昨日の「地下貯水槽から約120トンの濃縮塩水が地中へ漏出!(4)」でもあまり余裕がないということはお示ししましたが、本日のこのような状況になって、移送先として検討している候補のリストがHPに掲載されました。

4/9-3
福島第一原子力発電所 汚染水移送先の検討状況について(平成25年4月9日現在)より

これを見ると、ALPS処理水用のタンクや復水貯蔵タンクまで使えば、合わせて29200トンあるということになります。ただ、これらの場所まで移送することが物理的に不可能な場合もあり、全てが使えるというわけではありません。

現状ではこの中で、復水貯蔵タンク(CST:1号機、2号機:合計2500トン)とろ過水タンク(4800トン)の合計7300トンを優先的に利用していく方向で検討しているということです。RO処理水タンクなどの21900トンのタンクを使ってしまうと、通常の汚染水処理に支障をきたすためできるだけ行わない方向で考えているということです。

また、このような状況では、現実的には地下貯水槽をすぐさま完全に使わないという手段はとれないので、現段階で水位の変動がほとんどみられないNo.3に関しては、当面そのまま使用するということです。

では、このNo.1からの漏えい量はどれだけあるのでしょうか?東電は、漏えい量については現段階では評価できないということでどれくらい漏れたかということについてはコメントしませんでした。一方で東電は、今回水が入っている地下貯水槽の水位データとそれをグラフにしたものを発表しました。

4/9-4
地下貯水槽水位データ より

4/9-5
地下貯水槽 水位グラフ より

ここでNo.1のグラフを見ていただきたいのですが、4/8の朝から4/9の朝にかけて減っているのがわかると思います。表から数字を読み取ると、4/8の朝7時の57.2%、容量にして6230トンから4/9の朝10時の54.5%、容量にして5855トンと375トンも減っています。この直前の4/8の朝6時過ぎにNo.2からNo.1への移送を停止しました。その後No.1の水位が減っていくのがわかったわけです。この減少について、東電は最初HP(報道向けメール)で2号機から1号機への移送の過程でNo.2の水位の方がNo.1の水位よりも高くなったために、サイフォンの原理でそうなったという説明をしていました。

記者会見での説明では、4/8朝10時と4/9朝10時を比較すると、No.2からNo.1への移送は停止しており、その状態でNo.2からNo.6までの移送のみが行われています。
No.2 4500トン→3691トン 809トンの減少
No.1 6170トン→5855トン 315トンの減少
No.6 1935トン→3064トン 1129トンの増加

本来はNo.6が約1100トン増加しているのでNo.2が1100トン減少するはずなのですが、No.2の減少は800トンのみで、No.1が300トン減少しているため、これはサイフォンの原理でNo.1からNo.2へ逆流したのではないか?という推論だそうです。

しかし、記者からの質問で、No.1、No.2、No.6の水位(容量)を合計すると、データが公表された4/6の朝3:35には合計13093トンあったのが、4/9の13時に12629トンしかなく、約460トンが減少しているがこれはどういうことか、と指摘されました。これに対して東電の説明は、移送ライン中に含まれている量による減少であるということでした。

しかし、コンタンさんは「地下貯水槽からさらに400m3くらい(100兆ベクレル以上)の汚染水が漏洩?」というtogetterのまとめの中でNo.2からNo.1あるいはNo.6への長さを考慮しても配管の断面積が太すぎる(直径80cmになる)ため、この説明はおかしいということを述べています。

配管の断面積は、3/22の「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画」の補正についてII 特定原子力施設の設計,設備(PDF 62.6MB)の236ページあたりにある数字で考えれば大きくははずれないと思うのですが、太いものでも呼び径で100A相当とありますので、直径で10cm程度のようです。それから考えるとライン中に460トンもあるというのは考えにくいと思います。

ただ、No.1から460トンも漏れたのかどうかということについては、情報が不足していますので現時点では判断は保留したいと思います。No.2からの120トン以上に漏れている可能性も否定はできません。移送パイプのラインの長さを見積もることができれば、直径を10cmとしたらどれくらいがラインに留まっているのか、大ざっぱな見積もりができるかもしれません。

東電は、今日の記者会見ではNo.1からも漏れたということは公表していますが、どれだけの量がもれたのか、今後No.1とNo.2の水をどこに移送するか、ということについてはまだ検討中ということで確実なことは発表されませんでした。明日以降にまた動きがあるものと思います。

No.1とNo.2については使用を停止して全て移送する。No.3は80%以内で使用を継続する。No.4はこのまま使用を継続する。No.6も移送を継続して受け入れる。No.5とNo.7は現在空だが、今後必要があれば使っていく。という方針は明確に示されました。これらを全て現時点で使用を停止するということは現実的にできないからです。


できるだけ現状を的確に伝えられるようにまとめているつもりですが、長時間の記者会見のビデオを見ながら書いているため、集中して作業する時間がなく、うまくまとまっていないところもあります。本来ならば書くべき情報が抜けたりしまっている部分もあるかと思いますので、気づいた方がいたら遠慮なくご指摘ください。

おそらく「地下貯水槽から約120トンの濃縮塩水が地中へ漏出!(6)」も書くと思いますので、また明日以降もよろしくお願いします。

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これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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