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港湾内の海水でトリチウムが上昇!汚染水が地下水を通じて海に出ている決定的証拠になるか?

 
6/24、東京電力は報道機関向け一斉メールで「福島第一原子力発電所1~4号機タービン建屋東側観測孔においてトリチウム及びストロンチウムが高い値で検出されたことを受けて、6月21日に採取した港湾内海水のトリチウム測定結果が本日とりまとまり、これまでと比較して上昇傾向が見られることから、お知らせいたします。」と連絡しました。

このニュースに関する速報です。

すでに各種報道でご存じの方も多いと思うのですが、今回のニュースは前回「港湾近くの地下水で高濃度のトリチウムを観測!港湾付近の地下水調査は加速へ」でご紹介した、港湾近くの地下水とは異なり、海水であるということがポイントです。

今回問題になっているデータは、港湾内の海水のトリチウムのデータです。つまり、もし今回の上昇が地下水から海水にトリチウムが出てきたとすると、これまで東京電力が(確証的なデータがないために)否定してきた、2012年以降は新たな汚染水の海洋流出はない、という話がひっくり返ってしまう可能性があるのです。

「原発汚染水 専用港に流出し続けていた可能性」のNHK報道に関連した話」でもちょっと中途半端でしたがご紹介したように、汚染水が少しずつ海に出続けているのではないか、という説は根強くあるのです。しかしながら、誰もが認めるような決定的な証拠が提示されないために東京電力のノラリクラリとした説明を論破できていないだけというのが現状なのです。

では、あまりなじみのない方向けに、いつものように場所の解説から入ります。

6/24-3

上の図は、福島第一原発の全体図と、2011年4月の2号機スクリーン付近の漏えい場所、及び2011年5月の3号機スクリーン付近の漏えい場所を示したものです。

次に、スクリーン付近の詳細な拡大図を下に示します。毎日海水をサンプリングして放射能を測定している地点が下に示されています。今回問題になっているのは、1-4号取水口北と呼ばれる地点のデータです。

6/24-4

また、本日の報道関係各位一斉メールにおいても紹介されたもう一つの「1,2号機取水口間」という地点は先週地下水から高濃度のトリチウムが検出された観測孔No.1のすぐ前の護岸のあたりです。先週の観測孔との関連がわかるような図を下に示します。

6/24-5

つまり、「1-4号取水口北」と「1,2号機取水口間」というのは、距離にして150-200mは離れた地点なのです。「1,2号機取水口間」というのは、今回の観測孔No.1のトリチウムが上昇したことから新たに設けられた観測孔で、まだ6/14と6/21のデータしかありませんが、6/14に600Bq/LだったH-3が6/21には910Bq/Lに上昇しています。1週間で1.5倍になりました。

一方、「1-4号取水口北」は、2011年から設けられているサンプリングポイントで、H-3のデータも2011年の終わり頃から毎月1回、定期的に観測されてきました。東電が発表してきたデータをコンタンさんがデータをこまめにチェックしてExcelデータを公開(リンク先はファイルがダウンロードされます)してくれていますので、そこからまとめたデータをお借りしてグラフにしました。

6/24-6

緑色のH-3のグラフをご覧いただくとわかるのですが、2012年以降やや低下傾向に見えたのですが、この5月に290Bq/Lと少し上昇し、6/10に500Bq/L、6/21に1100Bq/Lとさらに上昇しています。5月の段階では上昇しているとは思えなかったのですが、今になってみると、5月の上昇も上がりはじめだった可能性もあります。

このように、近くに設けられた地下水の観測孔No.1のH-3が5/24に500000Bq/Lと急上昇したことと、少し遅れて100m以上離れた二つの海水サンプリング地点で同時にH-3の濃度が上昇しているということは、まだ結論を出すには早いですが、汚染水が地下水経由で海に流出したという可能性が高いことを示しています

東電が設置した「港湾内海水中放射性物質濃度低減に関する専門家による検討会」の資料が5/30の東電HPに掲載されていますが、そこ(資料93ページ目から)でも専門家の意見として、

「・放射性物質濃度の上昇について、10倍程度増加するとなんらかの要因があると思われるが、その他の細かい上昇についてはあまり囚われない方が良いと思われる。」

という記述があります。つまり、2-3倍の変化は様々な要因で起こりうるが、今回のように10倍程度H-3の増加があったということは、意味のある現象だと考えてその原因を追及すべき、ということが専門家の意見として指摘されているのです。この検討会は5/27に行われましたが、おそらくその時にはこの観測孔No.1のH-3のデータは開示されていなかったと思います。これを受けて専門家がどう言うか知りたいところですが、残念ながらこの検討会は5月末をメドに検証結果をまとめる、となっており、今後開催されるのかどうかが微妙です。

今後、さらなるデータの収集によって何が起こっているのかを明確にするとともに、東電がすでに実施すると言っているように、護岸への薬液注入などによってこれ以上の海への汚染水流出を防ぐことが必要です。

このブログでは、今後も各種データをウオッチし続けます。今後も是非のぞきに来て下さい。

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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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