港湾内の海水でトリチウムが上昇!(3) 新観測態勢でのデータ出始める
今日は、6/26の「港湾内の海水でトリチウムが上昇!(2) 東電の観測態勢の強化について」の続きを少しだけ書きたいと思います。
6/24の「港湾内の海水でトリチウムが上昇!汚染水が地下水を通じて海に出ている決定的証拠になるか?」を読んでいない方は是非そちらもお読み下さい。
6/28、東電は新しい観測態勢での初めてのデータを発表しました。
その結果を見て、私は「やっぱり!」と思いました。
前回の「港湾内の海水でトリチウムが上昇!(2) 東電の観測態勢の強化について」でご紹介したように、東電は1-4号取水口北のサンプリングの場所を海側(東波除堤側)に移動する予定だということがアナウンスしています。当面は並行して測定するということなのですが、これまでずっと測定してきて、しかも今回非常にH-3の濃度が上昇して重要なポイントとなっている「1-4号取水口北」のサンプリングポイントを東側(海側)に移動するというのです。

陸側遮水壁の工事が進んでいるため、いずれ観測点を移動するのは仕方ないのですが、今回のこの状況では移動するべきではないと私は考えていました。まだ第1回目のデータしか出ていないので、あれこれ言うのはまだ早いのですが、今後データをチェックするにあたり、何がポイントなのかを示しておく必要はあると思います。

上の図には、6/28に発表された海水のH-3(トリチウム)のデータをBq/Lで示してあります。「分析中」のポイントは省略しています。
これを見たらわかるように、緑色で囲んだ「1-4号取水口北」はH-3が760Bq/Lであるのに対し、「1-4号取水口北」(東波除堤北側)のH-3は180Bq/Lと1/4以下です。この事は、今回問題となっているH-3のデータをチェックする目的では、取水口の北側入口付近ならばどこでサンプリングすれば良いというものではなく、陸側の地下水からの海水への影響を見るためには、陸に近い側でサンプリングしないと意味がないことを示唆しています。
サンプリングポイントを増やして両方で測定するのならば意味がありますが、現在の「1-4号取水口北」をやめて、「1-4号取水口北」(東波除堤北側)に切り替えてしまうと、H-3のデータなどは全く継続性がないものになってしまう可能性が高いです。
「1-4号取水口北」のデータは、しばらくずっと上昇してきましたが、今回下がりました。これも今後どう変動していくのか、注意深く見守っていく必要があります。その意味でも、このポイントでのサンプリングは当面続けるべきと思います。
6/14 500Bq/L
6/21 1100Bq/L
6/24 1500Bq/L
6/26 760Bq/L(6/28発表)
もう一つ、今回のデータから読み取れることがあります。新たに設けられた、「1,2号取水口間」は、表層と下層の両方をサンプリングしてくれています。その結果、下層が360Bq/Lと表層の200Bq/Lの約2倍でした。この地点ではH-3濃度は下層の方が高いという結果です。一方、陸側の地下水観測孔No.1(地下15m)で今回も450,000Bq/LのH-3が観測されています。今回のデータだけからはっきりしたことを言うことはできませんが、現在ある護岸の下部から地下水が海に出てきている可能性を示していると言っても良いと思います。
今回1回だけのデータであまり議論しても仕方ないのですが、今回発表されたデータと同様のデータが最低週に1回は出てくるので、今後もこのデータには要注目であることを示していると思います。
今後も気になるデータが出てきたら、このブログでご紹介していく予定ですので、時々チェックしに来て下さい。
その結果を見て、私は「やっぱり!」と思いました。
前回の「港湾内の海水でトリチウムが上昇!(2) 東電の観測態勢の強化について」でご紹介したように、東電は1-4号取水口北のサンプリングの場所を海側(東波除堤側)に移動する予定だということがアナウンスしています。当面は並行して測定するということなのですが、これまでずっと測定してきて、しかも今回非常にH-3の濃度が上昇して重要なポイントとなっている「1-4号取水口北」のサンプリングポイントを東側(海側)に移動するというのです。

陸側遮水壁の工事が進んでいるため、いずれ観測点を移動するのは仕方ないのですが、今回のこの状況では移動するべきではないと私は考えていました。まだ第1回目のデータしか出ていないので、あれこれ言うのはまだ早いのですが、今後データをチェックするにあたり、何がポイントなのかを示しておく必要はあると思います。

上の図には、6/28に発表された海水のH-3(トリチウム)のデータをBq/Lで示してあります。「分析中」のポイントは省略しています。
これを見たらわかるように、緑色で囲んだ「1-4号取水口北」はH-3が760Bq/Lであるのに対し、「1-4号取水口北」(東波除堤北側)のH-3は180Bq/Lと1/4以下です。この事は、今回問題となっているH-3のデータをチェックする目的では、取水口の北側入口付近ならばどこでサンプリングすれば良いというものではなく、陸側の地下水からの海水への影響を見るためには、陸に近い側でサンプリングしないと意味がないことを示唆しています。
サンプリングポイントを増やして両方で測定するのならば意味がありますが、現在の「1-4号取水口北」をやめて、「1-4号取水口北」(東波除堤北側)に切り替えてしまうと、H-3のデータなどは全く継続性がないものになってしまう可能性が高いです。
「1-4号取水口北」のデータは、しばらくずっと上昇してきましたが、今回下がりました。これも今後どう変動していくのか、注意深く見守っていく必要があります。その意味でも、このポイントでのサンプリングは当面続けるべきと思います。
6/14 500Bq/L
6/21 1100Bq/L
6/24 1500Bq/L
6/26 760Bq/L(6/28発表)
もう一つ、今回のデータから読み取れることがあります。新たに設けられた、「1,2号取水口間」は、表層と下層の両方をサンプリングしてくれています。その結果、下層が360Bq/Lと表層の200Bq/Lの約2倍でした。この地点ではH-3濃度は下層の方が高いという結果です。一方、陸側の地下水観測孔No.1(地下15m)で今回も450,000Bq/LのH-3が観測されています。今回のデータだけからはっきりしたことを言うことはできませんが、現在ある護岸の下部から地下水が海に出てきている可能性を示していると言っても良いと思います。
今回1回だけのデータであまり議論しても仕方ないのですが、今回発表されたデータと同様のデータが最低週に1回は出てくるので、今後もこのデータには要注目であることを示していると思います。
今後も気になるデータが出てきたら、このブログでご紹介していく予定ですので、時々チェックしに来て下さい。
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