2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証 目次
このシリーズは、2011年に発生した2号機からの海洋漏洩事故について、主に放射能汚染水という角度から検証したものです。
2012年3月で原発事故から1年経過するのに合わせて様々な情報が公開されました。それらも活用しながら、これまでのブログの中で集めてきたデータを元に私なりにいったい何があの時起こったのかを検証しようという試みを昨年(2012年)春に行いました。それが「福島第一原発2号機の謎に迫る」です。
福島原発事故による海洋汚染のほとんどは、2011年4月2日に発覚した2号機スクリーンからの海洋漏洩事故によるものです。しかしながら、多くの情報が公開されてこなかった(あるいは調査されてこなかった)ため、謎が多く残っています。2012年の時点でわかる範囲の情報を集めて調べて書いたのが「福島第一原発2号機の謎に迫る」シリーズでした。
残念ながら、魚介類への影響についてまでは行きつけませんでしたが、福島第一原発においてどうして放射能汚染水が発生して、それがどのようになっているのかについてはかなりわかりやすくまとめたつもりです。
その後1年経ち、今年4月の地下貯水槽の問題をきっかけに汚染水および地下水の管理がメディアでも広く取り上げられるようになりました。そして、汚染水の問題は喫緊の問題であるということは多くの人に理解してもらえるようになってきました。
メディアに注目されたおかげで、汚染水処理対策委員会などができて、より多くの情報が公開されるようになりました。そしてついに、これまで光が当たってこなかった2年前の事故に関連して2号機トレンチの調査までも行われるようになってきています。
このような状況を踏まえて、1年ぶりに過去のデータを見直し、今年2月に公開された大量の事故当時の写真も利用しながら、新しい「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証」シリーズとして始めました。週に1回の更新を目標として続けています。ただし、新情報が出てきたり、事態の急展開があった場合は予定を変更して書いていますので、何回で終了するかは私にもわかりません。
また、昨年の「福島第一原発2号機の謎に迫る」で書いた事は基本的にはわざわざ取り上げずにリンクのみ記載しています。初めて読む方は、一度昨年の「福島第一原発2号機の謎に迫る」を読んでからこちらを読んでいただいた方が理解しやすいかもしれません。
お読みいただいて不明な点やここは違う、というコメントのある方は是非コメント欄かメール、ツイッターなどでご連絡いただければ幸いです。
7/7公開 「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証(1)」
今年の2月に公開された写真を元に、東電が公表した事象を時系列を追ってチェックしてみました。写真が多いのでイメージしやすいと思います。
7/15公開 「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証(2) トレンチの謎」
7月になって、トレンチのデータがいくつか公開されました。しかしながら、これについてはトレンチのことをよく理解していないとわからないと思います。そこで、トレンチについてわかっている情報をまとめました。
7/21公開 「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証(3) 電源ケーブルはどこから?」
1年前にも書いたのですが、旧保安院の公開した情報をよくチェックすると、どう考えても東電が発表している情報には誤りがあります。写真や政府事故調中間報告書を元に本当はどうなっているのかを探ります。
7/28公開 「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証(4) トレンチの謎2 追加データ」
「2年前の漏洩事故を再検証(2)」で書いた事の続きです。さらにまた新しいトレンチのデータが公開されましたので、それについての考察を加えました。
8/4公開 「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証(5) トレンチの謎3」
「2年前の漏洩事故を再検証(2)」「2年前の漏洩事故を再検証(4)」に続いてのトレンチデータの検証です。2号機トレンチからは少しずつ漏れている可能性が見えてきました。
8/18公開 「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証(6)私の仮説」
「2年前の漏洩事故を再検証(3)」の続きです。これまで東電が公表した情報をもとに、2011年4月にどんなことが起こっていたのか、私なりの仮説を立ててみました。
いちおうこのシリーズは(6)で終了予定でしたが、新たな情報を得たので、もう一度書き直していく予定です。
11/10公開 「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証」再開予告
11/23公開 「2011年4月のビーバー作戦を再現します その1(2011年4月2日前半)」
東京電力のTV会議の情報を加えて、再度検証し直していきます。今回は第1回目です。漏えいが発覚した2011年4月2日の話を2回に分けて、前半部分をまとめました。
11/30公開 「2011年4月のビーバー作戦を再現します その2(2011年4月2日後半)」
4月2日の後半です。ピットにコンクリートを投入したのに失敗に終わります。なぜだったのか、次はどういう手を打つのか?そんな話が展開されていきます。
12/8公開 「2011年4月のビーバー作戦を再現します その3(2011年4月3日)」
この日の朝の全体会議で、ビーバー作戦の名前の由来がわかります。そしてこの日も現場の人々は不毛な闘いを強いられるのでした。
12/23公開 「2011年4月のビーバー作戦を再現します その4(2011年4月4日)」
この回では4月4日の話を書いています。特に今回は、低レベルの汚染水をどうして海に放出しないといけなかったのか、その切迫した状況をわかるように書いたつもりです。
1/3公開 「2011年4月のビーバー作戦を再現します その5(2011年4月5日前半)」
この日はいよいよ、ピットの下の砕石層に水ガラスを投入します。この日の動きを2回に分けて再現します。
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