汚染水タンクから最大300トンの漏えい!(4) 測定地点T-2とT-2-1のその後
8/22に書いた「汚染水タンクからこれまで最大の300トンの漏えい!(2) 汚染水WGでの情報(一部訂正)」の続報です。
最近、東電の記者会見でも時々T-2とかT-2-1とかいう用語が出てきてなんのこっちゃ、という人もいると思いますが、その後の展開について補足する情報を今回は記載します。
1.T-2とT-2-1の場所
最近よくこのブログにコメントを下さるinjaさんという方から以前、「南放水口付近」はもともと1-4号放水口の南330mにあったのだが、2012年11/26以降はさらに1km南に移動しているという情報を教えていただいていました。
T-2「南放水口付近」という地点は、2011年3月から毎日測定されてきた地点で、T-1の「5-6号放水口北」と並んで重要な測定地点です。8/27の「第4回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」の資料にT-2とT-2-1を並べて書いてある資料がありましたのでそれに加筆して示します。図の右下です。

「第4回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」資料3 60ページ に一部加筆
上の図で、C排水路というのが、今回も含めて過去何回も(セシウム処理済の)Srを含む汚染水が流出した経路の海への出口です。T-2はそこから数十m南に位置します。T-2-1は、図では近くにありますがニョロニョロが入っているのでわかるように、実はT-2よりもさらに1km南です。つまりこの図には入りきらないくらい南で、1-4号の放水口から1.3kmの地点にあります。
(また、オマケですが、上の図では新たに追加した観測地点の説明が入れ替わっているのでそれも赤字で修正してあります。)
そして、今回のH4タンクエリアとC排水路の関係を示した図が下の図になります。T-2の地点を(やや不正確ですが)付け加えてあります。B排水路とC排水路の交わる地点をC-1地点(B-C排水路合流地点)と呼ぶことを覚えておいてください。この地点も今回から観測に追加されました。

「第4回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」資料3 59ページ に一部加筆
つまり、今回の事故の直前に追加されたT-0-1(北防波堤北)、T-0-2(港湾口東側)、T-0-3(南防波堤南)(これら3地点は週に1回サンプリング)に加えて、今回のH4タンクエリアからの漏洩事故を受けてC-1地点とT-2地点を新たに下表のように毎日全βとガンマ核種の測定を行うようにするということなのです。

「第4回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」資料3 58ページ より
ですが、私は今回のこの表現にはちょっと頭にきました。T-2は「追加」ではないのです。「復活」なのです。残念ながら、27日のワーキンググループではそのことを理解していた人は誰もいませんでした。
今年8/12の「当社における海域モニタリング計画(H25年度, 改訂01)(訂正版)」を見ればわかりますが、


「当社における海域モニタリング計画(H25年度, 改訂01)(訂正版)」より
南放水口付近には二つのポイント(T-2とT-2-1)があり、表の下の部分の注釈にこう書いてあります。
※3 T-2では侵食により海底土(砂)が採取できず等のため、代替としてT-2-1を新設。
上のようにはっきり理由が書いてあります。つまり、もともとはT-2を南放水口付近として測定地点として利用してきたわけですが、T-2では海底土も採取していたため、海底土がとれなくなったので2012年11月26日からT-2-1に変更してしまったのです。

そのため、現在の採取地点として生きているのは8/12時点ではT-2-1だけでした。上の表に(2)というのがなく、(2-1)があるのがわかると思います。これは、T-2-1で何を測定しているのかを示しています。
しかしながら、T-2地点にはもう一つこの地点でなくてはならない理由がありました。その理由は、東電HPの「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の核種分析結果」というページの下の方にある「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」という欄の下に書いてあります。

(8/22時点の東電HPより)
※現在は修正済
ここには、「淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽への移送配管における漏水(平成24年3月26日、4月5日発生)を受けて、南放水口付近(1~4号機放水口から南側に約330m地点)で採取した水中に含まれる放射性物質の核種分析を行っております。」と、なぜこの地点で測定しているのかの理由が記載されています。
つまり、2012年3月、4月に起こった汚染水の海への漏洩事故を受けて、全βを毎日T-2で測定しておくことが、大量の汚染水漏えい、特にセシウム除去後でSrを多く含むRO濃縮水などの漏えいのモニタリングに非常に有用であることがわかっていたのです。
ということは、この地点を勝手に1kmも南に移動させてしまったら、タンクからの漏洩事故のモニタリングはできなくなってしまうのです。
詳細について知りたい方は下記のブログをお読みください。記事の中のリンクにさらに関連情報があります。
2011年12月
「12/7 蒸発濃縮装置からの海へのSrの流出量は150Lで260億Bq!」
など
2012年3月
「3/28 Sr入り汚染水による海洋汚染その3 本日の最新情報」
など
2012年4月
「4/5【速報】 3/26に続いてまたも同じ種類の配管からSr汚染水が海へ流出?」
など
一方、同じページの上部にある「発電所付近の海水」という欄にあるデータはカレンダーの日付をクリックすると、

例えば8/28に公表されたデータはこのようになっています。

2013年8/28 発電所付近の海水 より
ここでは、2011年3月から続けられているようにγ核種、特にI-131とCs-134、Cs-137の測定がずっと続けられています。しかしながら、現在ではほとんどND(検出限界値未満)であることが多いです。また、全βなどは入っていません。
この表には放水口から1.3km南であることが明記されており、T-2-1であることがわかります。
それに対し、同じページの下の方にある「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」では、8/22時点の情報では下記のようになっており、いかにも放水口の南330m地点で全βを含めて測定しているかのような表現がされていました(8/28現在は修正されています)。

(8/22時点の東電HPより)
※現在は修正済
ここにあるデータを見ると、下のようになっており、

8/28「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」より
これだけ見ると、クリックする前の注釈と合わせて、いかにも放水口の南330mのT-2で全βを含めて測定しているように見えてしまいます。これが私が今回間違えて、injaさんの指摘を受けて「汚染水タンクからこれまで最大の300トンの漏えい!(2) 汚染水WGでの情報(一部訂正)」を書き直した理由なのです。
2.T-2とT-2-1のその後
8/21の「第3回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」のまとめとして「汚染水タンクからこれまで最大の300トンの漏えい!(2) 汚染水WGでの情報(一部訂正)」を書いたのが8/22の朝でした。
私はその時にはinjaさんから教えていただいたT-2がT-2-1に移動したことは知っていたのですが、8/22の朝の時点でHPを確認したところ、

(8/22時点の東電HPより)※現在は修正済
となっており、今年の2月分にまでついていた「※平成24年11月26日採取分より、サンプリングポイントを変更。(これまでの地点から南へ約1kmの地点にてサンプリングを実施)」という注釈がなくなっていました。
そこで、私はこの地点でのサンプリングを復活させたのだと思い、そのように記載しました。ところが、その日の夜になるとinjaさんからさっそくコメントが付き、一見復活させたように見えるが、HPの2箇所のデータを詳細にチェックすると実は同じ地点のデータであること、そして東電HPの表記が非常にミスリーディングであることを知りました。
そこで慌ててブログを修正したのですが、本当のところはどうなのか、そして東電としてはこの点をどう認識しているのかについて確認したいと思い、最近やり取りをするようになったおしどりマコさんに記者会見で質問してくれるようにお願いをしました。
彼女の素晴らしい点は、いろいろなデータを細かくチェックしており、私が2年半前の2号機からの漏洩事故において気にしている「スクリーン操作室電線管路」(詳細は「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証 目次」参照)についても東電に対して追求していることです。従って、細かい説明をしなくても簡単にその問題点を理解してもらえて、質問をしていただきました。
おそらく、東電記者会見に出ている普通の記者に同様の質問を頼むことができたとしても、質問の内容を記者さんに理解してもらうのにかなり時間がかかったことと思います。おしどりマコさんを通じて東電に質問をできるようになって、私としては非常にありがたく思っています。
その結果、injaさんの指摘を受けて私が理解したように、「発電所付近の海水」はT-2-1であり、「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」もT-2-1であり、今年の2月分まで記載されていた「※平成24年11月26日採取分より、サンプリングポイントを変更。(これまでの地点から南へ約1kmの地点にてサンプリングを実施)」という記載が3月以降のHPには省略されていたという回答を引き出してくれました。
その結果、現在では、今年の3月以降のHP上の表記にも省略されていた表現が復活しています。(※以下の表現)

8/28現在の「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果(2013年8月分)」より
結論として、T-2とT-2-1をめぐってはこのような事が起こったことになります。
2011年3月末から2012年11月25日まで、T-2(330m南)で測定を行っていた。γ核種のみ。
データは、「発電所付近の海水」としてHPに掲載。
2012年4月頃から、C排水路出口付近という位置づけでT-2において全βの測定も毎日開始。
2012年5月頃?からHP上に「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」としてデータをまとめて掲載。
2012年11月26日からT-2-1(1.3km南)に測定地点を変更。HPにもその旨記載。
2013年3月から、「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」に対する注釈が削除される。
2013年8月23日 おしどりマコさんが東電にT-2-1とT-2の違いを確認。
2013年8月27日頃削除された注釈が復活。
2013年8月27日 ワーキンググループで、今後はT-2でも全βとγ核種の測定を復活させる方針を明言。
ただし、東電はT-2についてはC-1と同様に「追加」と表現。
今回は、T-2とT-2-1に関する事実関係を整理し、現状をお伝えしました。東電に質問していただき、間違ったHP上の表現を修正させてくれたおしどりマコさんにはこの場を借りて感謝したいと思います。
また、結果的にT-2の測定地点で全βの測定が復活したことも、今回の漏洩事故には役に立たないかもしれませんが、今後あり得る漏洩事故の事を考えるとよかったと思います。ただ、7月頃から毎日T-2地点で全βを測定していたら何か検出していたかもしれない、と思うといつの間にかT-2-1に移動してしまっていたことは非常に残念です。
最近よくこのブログにコメントを下さるinjaさんという方から以前、「南放水口付近」はもともと1-4号放水口の南330mにあったのだが、2012年11/26以降はさらに1km南に移動しているという情報を教えていただいていました。
T-2「南放水口付近」という地点は、2011年3月から毎日測定されてきた地点で、T-1の「5-6号放水口北」と並んで重要な測定地点です。8/27の「第4回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」の資料にT-2とT-2-1を並べて書いてある資料がありましたのでそれに加筆して示します。図の右下です。

「第4回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」資料3 60ページ に一部加筆
上の図で、C排水路というのが、今回も含めて過去何回も(セシウム処理済の)Srを含む汚染水が流出した経路の海への出口です。T-2はそこから数十m南に位置します。T-2-1は、図では近くにありますがニョロニョロが入っているのでわかるように、実はT-2よりもさらに1km南です。つまりこの図には入りきらないくらい南で、1-4号の放水口から1.3kmの地点にあります。
(また、オマケですが、上の図では新たに追加した観測地点の説明が入れ替わっているのでそれも赤字で修正してあります。)
そして、今回のH4タンクエリアとC排水路の関係を示した図が下の図になります。T-2の地点を(やや不正確ですが)付け加えてあります。B排水路とC排水路の交わる地点をC-1地点(B-C排水路合流地点)と呼ぶことを覚えておいてください。この地点も今回から観測に追加されました。

「第4回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」資料3 59ページ に一部加筆
つまり、今回の事故の直前に追加されたT-0-1(北防波堤北)、T-0-2(港湾口東側)、T-0-3(南防波堤南)(これら3地点は週に1回サンプリング)に加えて、今回のH4タンクエリアからの漏洩事故を受けてC-1地点とT-2地点を新たに下表のように毎日全βとガンマ核種の測定を行うようにするということなのです。

「第4回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」資料3 58ページ より
ですが、私は今回のこの表現にはちょっと頭にきました。T-2は「追加」ではないのです。「復活」なのです。残念ながら、27日のワーキンググループではそのことを理解していた人は誰もいませんでした。
今年8/12の「当社における海域モニタリング計画(H25年度, 改訂01)(訂正版)」を見ればわかりますが、


「当社における海域モニタリング計画(H25年度, 改訂01)(訂正版)」より
南放水口付近には二つのポイント(T-2とT-2-1)があり、表の下の部分の注釈にこう書いてあります。
※3 T-2では侵食により海底土(砂)が採取できず等のため、代替としてT-2-1を新設。
上のようにはっきり理由が書いてあります。つまり、もともとはT-2を南放水口付近として測定地点として利用してきたわけですが、T-2では海底土も採取していたため、海底土がとれなくなったので2012年11月26日からT-2-1に変更してしまったのです。

そのため、現在の採取地点として生きているのは8/12時点ではT-2-1だけでした。上の表に(2)というのがなく、(2-1)があるのがわかると思います。これは、T-2-1で何を測定しているのかを示しています。
しかしながら、T-2地点にはもう一つこの地点でなくてはならない理由がありました。その理由は、東電HPの「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の核種分析結果」というページの下の方にある「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」という欄の下に書いてあります。

(8/22時点の東電HPより)
※現在は修正済
ここには、「淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽への移送配管における漏水(平成24年3月26日、4月5日発生)を受けて、南放水口付近(1~4号機放水口から南側に約330m地点)で採取した水中に含まれる放射性物質の核種分析を行っております。」と、なぜこの地点で測定しているのかの理由が記載されています。
つまり、2012年3月、4月に起こった汚染水の海への漏洩事故を受けて、全βを毎日T-2で測定しておくことが、大量の汚染水漏えい、特にセシウム除去後でSrを多く含むRO濃縮水などの漏えいのモニタリングに非常に有用であることがわかっていたのです。
ということは、この地点を勝手に1kmも南に移動させてしまったら、タンクからの漏洩事故のモニタリングはできなくなってしまうのです。
詳細について知りたい方は下記のブログをお読みください。記事の中のリンクにさらに関連情報があります。
2011年12月
「12/7 蒸発濃縮装置からの海へのSrの流出量は150Lで260億Bq!」
など
2012年3月
「3/28 Sr入り汚染水による海洋汚染その3 本日の最新情報」
など
2012年4月
「4/5【速報】 3/26に続いてまたも同じ種類の配管からSr汚染水が海へ流出?」
など
一方、同じページの上部にある「発電所付近の海水」という欄にあるデータはカレンダーの日付をクリックすると、

例えば8/28に公表されたデータはこのようになっています。

2013年8/28 発電所付近の海水 より
ここでは、2011年3月から続けられているようにγ核種、特にI-131とCs-134、Cs-137の測定がずっと続けられています。しかしながら、現在ではほとんどND(検出限界値未満)であることが多いです。また、全βなどは入っていません。
この表には放水口から1.3km南であることが明記されており、T-2-1であることがわかります。
それに対し、同じページの下の方にある「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」では、8/22時点の情報では下記のようになっており、いかにも放水口の南330m地点で全βを含めて測定しているかのような表現がされていました(8/28現在は修正されています)。

(8/22時点の東電HPより)
※現在は修正済
ここにあるデータを見ると、下のようになっており、

8/28「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」より
これだけ見ると、クリックする前の注釈と合わせて、いかにも放水口の南330mのT-2で全βを含めて測定しているように見えてしまいます。これが私が今回間違えて、injaさんの指摘を受けて「汚染水タンクからこれまで最大の300トンの漏えい!(2) 汚染水WGでの情報(一部訂正)」を書き直した理由なのです。
2.T-2とT-2-1のその後
8/21の「第3回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」のまとめとして「汚染水タンクからこれまで最大の300トンの漏えい!(2) 汚染水WGでの情報(一部訂正)」を書いたのが8/22の朝でした。
私はその時にはinjaさんから教えていただいたT-2がT-2-1に移動したことは知っていたのですが、8/22の朝の時点でHPを確認したところ、

(8/22時点の東電HPより)※現在は修正済
となっており、今年の2月分にまでついていた「※平成24年11月26日採取分より、サンプリングポイントを変更。(これまでの地点から南へ約1kmの地点にてサンプリングを実施)」という注釈がなくなっていました。
そこで、私はこの地点でのサンプリングを復活させたのだと思い、そのように記載しました。ところが、その日の夜になるとinjaさんからさっそくコメントが付き、一見復活させたように見えるが、HPの2箇所のデータを詳細にチェックすると実は同じ地点のデータであること、そして東電HPの表記が非常にミスリーディングであることを知りました。
そこで慌ててブログを修正したのですが、本当のところはどうなのか、そして東電としてはこの点をどう認識しているのかについて確認したいと思い、最近やり取りをするようになったおしどりマコさんに記者会見で質問してくれるようにお願いをしました。
彼女の素晴らしい点は、いろいろなデータを細かくチェックしており、私が2年半前の2号機からの漏洩事故において気にしている「スクリーン操作室電線管路」(詳細は「2号機からの海洋漏洩の真実は?2年前の漏洩事故を再検証 目次」参照)についても東電に対して追求していることです。従って、細かい説明をしなくても簡単にその問題点を理解してもらえて、質問をしていただきました。
おそらく、東電記者会見に出ている普通の記者に同様の質問を頼むことができたとしても、質問の内容を記者さんに理解してもらうのにかなり時間がかかったことと思います。おしどりマコさんを通じて東電に質問をできるようになって、私としては非常にありがたく思っています。
その結果、injaさんの指摘を受けて私が理解したように、「発電所付近の海水」はT-2-1であり、「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」もT-2-1であり、今年の2月分まで記載されていた「※平成24年11月26日採取分より、サンプリングポイントを変更。(これまでの地点から南へ約1kmの地点にてサンプリングを実施)」という記載が3月以降のHPには省略されていたという回答を引き出してくれました。
その結果、現在では、今年の3月以降のHP上の表記にも省略されていた表現が復活しています。(※以下の表現)

8/28現在の「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果(2013年8月分)」より
結論として、T-2とT-2-1をめぐってはこのような事が起こったことになります。
2011年3月末から2012年11月25日まで、T-2(330m南)で測定を行っていた。γ核種のみ。
データは、「発電所付近の海水」としてHPに掲載。
2012年4月頃から、C排水路出口付近という位置づけでT-2において全βの測定も毎日開始。
2012年5月頃?からHP上に「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」としてデータをまとめて掲載。
2012年11月26日からT-2-1(1.3km南)に測定地点を変更。HPにもその旨記載。
2013年3月から、「1~4号機側南放水口付近の核種分析結果」に対する注釈が削除される。
2013年8月23日 おしどりマコさんが東電にT-2-1とT-2の違いを確認。
2013年8月27日頃削除された注釈が復活。
2013年8月27日 ワーキンググループで、今後はT-2でも全βとγ核種の測定を復活させる方針を明言。
ただし、東電はT-2についてはC-1と同様に「追加」と表現。
今回は、T-2とT-2-1に関する事実関係を整理し、現状をお伝えしました。東電に質問していただき、間違ったHP上の表現を修正させてくれたおしどりマコさんにはこの場を借りて感謝したいと思います。
また、結果的にT-2の測定地点で全βの測定が復活したことも、今回の漏洩事故には役に立たないかもしれませんが、今後あり得る漏洩事故の事を考えるとよかったと思います。ただ、7月頃から毎日T-2地点で全βを測定していたら何か検出していたかもしれない、と思うといつの間にかT-2-1に移動してしまっていたことは非常に残念です。
- 関連記事
-
- 汚染水タンクから最大300トンの漏えい!(5) 地下水バイパスもピンチ! (2013/09/01)
- 汚染水タンクから最大300トンの漏えい!(4) 測定地点T-2とT-2-1のその後 (2013/08/29)
- 汚染水タンクから最大300トンの漏えい!(3) 海への漏えい状況は? (2013/08/24)


↑日本ブログ村ランキングに参加しました。よかったらクリックお願いします。