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汚染水のもぐらたたき、今度はB南エリアから漏れ出す!一部は海へ流出か?

 
福島第一原発の汚染水問題、状況は全くコントロールできていません。8月19日に発覚したH4エリアのタンクの時に、これからはもぐらたたきのようにあっちから漏れては押さえ、こっちから漏れては押さえの繰り返しになるだろうと感じたのですが、その通りの状況になってきています。

昨日夜、B南エリアのタンク上部から汚染水が漏れ出している可能性があるという報告がありました。本日、続報が入り、東京電力は10時から臨時の記者会見を開催したそうです。東京電力HPの資料などを元に何が起こったのかをお伝えします。


昨日(10月2日)は福島県は台風22号の影響で雨が降りました。そこで、9月15日の時にはB南エリアからも堰から漏れ出した事を踏まえて、B南エリアの堰から雨水があふれないよう万全を期すため、10月2日にB南エリアの堰内の雨水を同エリアのタンク及び別のエリアへ移送しました。

いきなりB南エリアといってもわからないでしょうから、いつものように図で示します。これまで問題になっていたH4エリアよりも南東側(図では左が北です)にあり、排水路の下流側です。

10/3-2

より詳細な図が今日の記者会見資料には掲載されています。

10/3-3
(10/3 東電HPの資料 より)

B南エリアには東西に5つの450トン入り(通称500トンタンク)のタンクが並んでいます。今回漏えいが起こったのは、その中で一番東側、つまり海に近い側のタンクです。

そしてこのB南エリアの堰の水をタンクに移送した際、B南エリアの地盤が傾斜していることを計算に入れず、限界を超える水を移送してしまったようなのです。このエリアは下図のように東側が低くなっているため、一番東にあるB-A5タンクの上部に近い側面から水があふれてしまったというお粗末な話なのです。

10/3-4

単に側面を伝って汚染水が漏れただけならば堰の中に落ちるはずなのですが、この種のタンクは下の図のように点検用の足場があったため、そこから堰外に漏れてしまいました。堰の中に漏れたのならば再びタンクに入れることができたのですが、堰外に出てしまったため、これについては回収ができていません。堰外にもれた量は東電の発表では暫定で430Lとなっています。

10/3-5

このタンクB-A5の近くにある側溝は、C排水路につながっています。そのため、堰外に漏れた水は海へ流出した可能性も否定できません。そこで東京電力はこの側溝のX-2という地点に土嚢を設置しました。

10/3-6

昨日の夜11時台のサンプリングによる簡易測定の結果が出ていますが、それを見る前にこのタンクの中に入っていた水の種類と放射性物質の濃度を確認しておきましょう。少し上の方の図でB-A5に入っていた水の分析結果が出ています。
10/2 21:05採取
全β:580,000Bq/L
Cs-134:24Bq/L
Cs-137:45Bq/L

ちなみに、8/19に漏れ出したH4エリアのタンクの中の水は全β核種で200,000,000Bq/L=2億Bq/Lでしたから、それと比較すると1/300程度の濃度であることがわかります。これは、B南エリアタンクが淡水化装置(RO)で淡水化した後の淡水であるため、全βの濃度が高い濃縮塩水ではなく、濃度が低くても不思議はありません。

全β核種が580,000Bq/Lとして、B南エリアの堰内の水は10/2 午後3時の簡易測定で200,000Bq/Lですので、約1/3の濃度です。1/3ということなので、雨水であまり希釈されておらず、かなりの部分がこのタンクからの漏えい水であることを示しています。資料を見ると、この日の午前中に2回堰内の水をタンクに移送していますので、午後3時の時点ではほとんど雨水がたまっていなかったことがわかります。

さて、この数字を踏まえた上でX-2とX-1の全βの数値を見てみます。X-2は5200Bq/Lとタンクの水の約1/100、X-1はX-2よりも高くて15,000Bq/Lと約1/40です。土嚢を設けたX-2よりも下流側のX-1の方が全βの濃度が高いのです。

となると、確かに海にまで流れ出た可能性があります。ただ、東電の計算では、鉛筆1本分の流れで、それが12時間程度続いたから約430Lということです。記者会見の模様を見た感じでは、水道の流れをイメージして、その水の太さが鉛筆1本分ということでその流量を計算したということのようです。日量で約860Lという計算でしょうか。

ちなみに、東電の資料からちょっとマニアックな表現をお知らせしましょう。

鉛筆芯1本:170L/日 2012年7/3の資料より
指3本:31トン/日 2012年5/30の資料より
1滴/2秒:20L/日 2012年6/7の資料より

まとめです。

1.今回の漏洩事故は、8月のH4エリアの漏洩事故とは異なり、入っていた汚染水が淡水化後の淡水で全βの濃度も580,000Bq/Lと低かったこと。
2.漏えいの原因がお粗末とは言え、原因がはっきりしており、全く同じ原因の漏洩事故が再び起こる可能性は低いこと。更田委員のいう共通原因はなく、特殊なケースである可能性が高いこと。
3.漏れ出した量は全βで最大580,000Bq/L×430L=249,400,000Bq/L=2億Bq/Lであること。これらは海に流出した可能性が高いこと。

またもタンクから海に流れてしまったというのは残念ですが、元のタンクの中の汚染水濃度が低かったため、思ったよりも深刻な漏洩事故ではなかったと思います。

この漏洩事故については続報を書く価値があるかどうかわかりませんが、必要があればフォローする予定です。
 
 
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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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