マルハニチロの冷凍食品から農薬マラチオン検出第5報 容疑者逮捕!
大晦日に書いた「マルハニチロの冷凍食品から農薬マラチオン検出 何が起こっている?」と1/4の「マルハニチロの冷凍食品から農薬マラチオン検出 第2報」、1/7の「マルハニチロの冷凍食品から農薬マラチオン検出 第3報」、1/12の「マルハニチロの冷凍食品から農薬マラチオン検出 第4報(1/12)」の続きです。
しばらく動きがなかったのですが、25日に大きな動きがありました。アクリフーズの契約社員が逮捕されました。
今回はこのニュースをお伝えします。
(これは原発関係のニュースではありません)
朝日新聞(1/25)によると、1/25に群馬県警はアクリフーズ群馬工場の契約社員(阿部利樹容疑者)を偽計業務妨害の疑いで逮捕しました。しかし、阿部容疑者は「覚えていない」などと話、容疑を否認しているとのことです。
アクリフーズの群馬工場の従業員は294人、そのうち正社員が64人、契約社員194人、パート11人、派遣社員25人ということだそうです。阿部容疑者は一番多い契約社員ですね。(NHKニュースによると、阿部容疑者は年収200万円程度ということでした。)阿部容疑者は、同僚に対して給与面で不満を何度も漏らしていたという証言があること、14日に事情聴取に応じた後10日間行方がわからなくなっていて、24日に埼玉県で不審者として通報をうけた(毎日新聞1/26)など、かなりあやしい行動を取っています。
もちろん警察はそんな理由で逮捕したわけではありません。毎日新聞(1/26)によると、作業員から任意提出してもらった作業服の中で、阿部容疑者の作業服からマラチオンが検出されたということです。また、阿部容疑者の勤務時間帯と、マラチオンが混入された時間帯とが矛盾がないことから、阿部容疑者が混入させることができたということから阿部容疑者が浮かび上がったようです。
逮捕容疑は、
『群馬工場内で昨年10月3~7日に4回、冷凍食品計4袋にマラチオンを混入し、冷凍食品を回収させたり、操業を停止させたりして、工場の業務を妨害したというもの。
4袋は、「みなさまのお墨付きミックスピザ2枚入り」(10月3日製造)、「チーズがのび~る!チキンナゲット5個入り」(同4日)、「チーズがのび~る!グラタンコロ!」(同5日)、「とろ~りコーンクリームコロッケ」(同7日)で、1ppm未満~430ppmの濃度でマラチオンが検出された。製造日が阿部容疑者の勤務日と一致したという。』
ということで、マラチオンが検出された9製品+警察が独自に検出した10/3の1製品の中で10/3~10/7製造の4製品(下記青字)についての容疑ということのようです。
10/3 時間不明 みなさまのお墨付きミックスピザ
10/4 10時~12時 チーズがのび~る!チキンナゲット
10/5 10時~12時 チーズがのび~る!グラタンコロ!
10/7 20時~終業 とろ~りコーンクリームコロッケ
10/12 16時~18時 ミックスピザ3枚入り
10/23 16時~18時 スーパースイートコーンフライ
10/25 18時~20時 CO・OP照り焼きソースの鶏マヨ!
10/28 12時~14時 ミックスピザ3枚入り
10/29 14時~16時 照り焼きソースの鶏マヨ!
11/5 14時~16時 ミックスピザ3枚入り
(マラチオンが検出された製品の製造日時)
当初は混入過程は包装過程だと考えられていましたが、阿部容疑者の担当はビザの製造ラインです。製造ライン間の移動はできないということでしたが、実際には移動は可能だったということです。毎日新聞(1/26)によると、『従業員は各部屋を行き来することも班長の許可がなければ原則できないが、マルハHDなどによると、阿部容疑者が包装室で商品の品質確認をする場合もあったという。』ということで、どうも包装室勤務の人以外でも移動することができたようです。
また、NHK(1/27)によると『工場の従業員によりますと工場には1日1時間の休憩時間があり、阿部容疑者はこうした時間に担当外の製造ラインにもたびたび出入りする姿が目撃されていて商品をつまみ食いをすることもあったということです。』ということで、つまみ食いは論外だと思いますが、移動することは意外にできたということのようです。
東京新聞(1/26)によると、『アクリ社によると、工場内にはかぎが付いていない扉も多く、工場内への私物持ち込みは禁止されていたが、ボディーチェックなどは行われていなかったという。施設管理面の問題もあらためて浮かんだ。』ということなので、当初の報道とは異なり、管理がどこまで徹底されていたのか、という問題も出てきたようです。
このあたりの管理体制については、今後多くの食品工場が参考にして、同対策をとるか考えていくことと思います。おそらく厳しい運用になる食品工場も多いことと思います。
これらの事態を受けて、マルハニチロホールディングスは、マルハニチロHDの久代(くしろ)敏男社長とアクリ社の田辺裕(ゆたか)社長は同日夜、三月末で引責辞任すると発表しました。これはマルハニチロホールディングスのHPに掲載されています。
これまでにもご紹介してきましたが、マルハニチロホールディングスではHP上に製品回収の状況について1/23まで毎日掲載を続けてきました。商品回収率は1/21現在で85.9%となっています。群馬工場以外の商品の返品もあったことから一旦集計を中断するという発表のあった2日後に容疑者逮捕という事態になりました。
一方、これらの商品による健康被害については厚労省のHPに掲載されてきています。他の情報と混在しての発表ですが、1月の発表は主にアクリフーズ関連です。現在まで、2800人以上の健康被害が疑われています。(もちろんこの中には関係ないものも入っていると思います。)
現段階では阿部容疑者が容疑を否認しているため、農薬をどのように持ち込んだのか、またどのように混入させたのか、ということについては未解明ですが、状況的には阿部容疑者の犯行である可能性が高いように思えます。容疑者逮捕で一段落ということで、このニュースに関してはこのブログで追いかけるのはここまでにしておきたいと思います。
アクリフーズの群馬工場の従業員は294人、そのうち正社員が64人、契約社員194人、パート11人、派遣社員25人ということだそうです。阿部容疑者は一番多い契約社員ですね。(NHKニュースによると、阿部容疑者は年収200万円程度ということでした。)阿部容疑者は、同僚に対して給与面で不満を何度も漏らしていたという証言があること、14日に事情聴取に応じた後10日間行方がわからなくなっていて、24日に埼玉県で不審者として通報をうけた(毎日新聞1/26)など、かなりあやしい行動を取っています。
もちろん警察はそんな理由で逮捕したわけではありません。毎日新聞(1/26)によると、作業員から任意提出してもらった作業服の中で、阿部容疑者の作業服からマラチオンが検出されたということです。また、阿部容疑者の勤務時間帯と、マラチオンが混入された時間帯とが矛盾がないことから、阿部容疑者が混入させることができたということから阿部容疑者が浮かび上がったようです。
逮捕容疑は、
『群馬工場内で昨年10月3~7日に4回、冷凍食品計4袋にマラチオンを混入し、冷凍食品を回収させたり、操業を停止させたりして、工場の業務を妨害したというもの。
4袋は、「みなさまのお墨付きミックスピザ2枚入り」(10月3日製造)、「チーズがのび~る!チキンナゲット5個入り」(同4日)、「チーズがのび~る!グラタンコロ!」(同5日)、「とろ~りコーンクリームコロッケ」(同7日)で、1ppm未満~430ppmの濃度でマラチオンが検出された。製造日が阿部容疑者の勤務日と一致したという。』
ということで、マラチオンが検出された9製品+警察が独自に検出した10/3の1製品の中で10/3~10/7製造の4製品(下記青字)についての容疑ということのようです。
10/3 時間不明 みなさまのお墨付きミックスピザ
10/4 10時~12時 チーズがのび~る!チキンナゲット
10/5 10時~12時 チーズがのび~る!グラタンコロ!
10/7 20時~終業 とろ~りコーンクリームコロッケ
10/12 16時~18時 ミックスピザ3枚入り
10/23 16時~18時 スーパースイートコーンフライ
10/25 18時~20時 CO・OP照り焼きソースの鶏マヨ!
10/28 12時~14時 ミックスピザ3枚入り
10/29 14時~16時 照り焼きソースの鶏マヨ!
11/5 14時~16時 ミックスピザ3枚入り
(マラチオンが検出された製品の製造日時)
当初は混入過程は包装過程だと考えられていましたが、阿部容疑者の担当はビザの製造ラインです。製造ライン間の移動はできないということでしたが、実際には移動は可能だったということです。毎日新聞(1/26)によると、『従業員は各部屋を行き来することも班長の許可がなければ原則できないが、マルハHDなどによると、阿部容疑者が包装室で商品の品質確認をする場合もあったという。』ということで、どうも包装室勤務の人以外でも移動することができたようです。
また、NHK(1/27)によると『工場の従業員によりますと工場には1日1時間の休憩時間があり、阿部容疑者はこうした時間に担当外の製造ラインにもたびたび出入りする姿が目撃されていて商品をつまみ食いをすることもあったということです。』ということで、つまみ食いは論外だと思いますが、移動することは意外にできたということのようです。
東京新聞(1/26)によると、『アクリ社によると、工場内にはかぎが付いていない扉も多く、工場内への私物持ち込みは禁止されていたが、ボディーチェックなどは行われていなかったという。施設管理面の問題もあらためて浮かんだ。』ということなので、当初の報道とは異なり、管理がどこまで徹底されていたのか、という問題も出てきたようです。
このあたりの管理体制については、今後多くの食品工場が参考にして、同対策をとるか考えていくことと思います。おそらく厳しい運用になる食品工場も多いことと思います。
これらの事態を受けて、マルハニチロホールディングスは、マルハニチロHDの久代(くしろ)敏男社長とアクリ社の田辺裕(ゆたか)社長は同日夜、三月末で引責辞任すると発表しました。これはマルハニチロホールディングスのHPに掲載されています。
これまでにもご紹介してきましたが、マルハニチロホールディングスではHP上に製品回収の状況について1/23まで毎日掲載を続けてきました。商品回収率は1/21現在で85.9%となっています。群馬工場以外の商品の返品もあったことから一旦集計を中断するという発表のあった2日後に容疑者逮捕という事態になりました。
一方、これらの商品による健康被害については厚労省のHPに掲載されてきています。他の情報と混在しての発表ですが、1月の発表は主にアクリフーズ関連です。現在まで、2800人以上の健康被害が疑われています。(もちろんこの中には関係ないものも入っていると思います。)
現段階では阿部容疑者が容疑を否認しているため、農薬をどのように持ち込んだのか、またどのように混入させたのか、ということについては未解明ですが、状況的には阿部容疑者の犯行である可能性が高いように思えます。容疑者逮捕で一段落ということで、このニュースに関してはこのブログで追いかけるのはここまでにしておきたいと思います。
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