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福島米の全量全袋検査、年内公表分でついに基準値超えゼロを達成!

 
前回12/7に「福島米の全袋検査、3年目で初めて基準値超えゼロを達成しそうです!」で書いてから状況は大きく変わっていませんが、今年最後の更新が今朝行われましたので、年内に公表された10,745,103検体については基準値超えゼロを達成したことが確定しました。今回は平成26年産米について最後のまとめとしたいと思います。


1.前回からのアップデート

まずは前回の「福島米の全袋検査、3年目で初めて基準値超えゼロを達成しそうです!」からのアップデートをしておきましょう。本日更新された「ふくしまの恵み」サイトの画面ショットをまずはご覧下さい。

1231-kome1

(「ふくしまの恵み」サイト 2014年12月31日更新のデータより)

この1ヶ月の間の特筆すべき事は、大玉村においてスクリーニングレベルを超えたために詳細検査に回った検体が1検体あったということです。大玉村は、12/25の更新分で72検体追加されましたが、そのうち1検体がスクリーニング検査で76-100Bq/kgになっていました。また、福島県のHP(「全量全袋検査の検査結果」のページ)にも12/26に詳細検査の結果として1検体(この1検体はスクリーニング検査で公表された1検体とは別の検体です)が放射性セシウムとして91Bq/kg検出されたことが掲載されています。しかしながら、基準値の100Bq/kg以下には収まっています。なお、大玉村でなぜ高めの検体が出たのかについてはわかりません。

1227-kome2
(12/26 水田畑作課の詳細検査の結果 より)

前回お知らせしたように、12/1にも詳細検査の結果で楢葉町から61Bq/kgの検体が1検体出ています。今年は、11月までは詳細検査は一つもなかったのですが、検査もほぼ終盤になった12月に入って2検体が詳細検査に回ったのが予想外でした。

従って、今後もまだ平成26年産米の検査は続くため、その中で詳細検査に回ったり、基準値超えをする検体が出てこないとはいいきれません。そういう意味で、「今年の測定分については」という条件をつけて基準値超えゼロを達成したというのが正確な表現になります。今年の測定検体数は昨年とほぼ同様の1100万検体前後ですから、残り30万検体くらい(主に自家消費米でしょう)は来年になってから測定されることになります。

ちなみに、昨年の例で言うと、平成25年産米の検査情報を見てもらえればわかりますが、約1100万検体のうち、「検査日の選択」で「最近1ヶ月以内」を指定してみると、1年以上経っているのにまだ747検体が検査されていることがわかります。これが完全になくなるまでは、厳密な意味では基準値超えゼロを達成したとは宣言ができないのです。

1231-kome2
(「ふくしまの恵み」HP 平成25年産米の12/31現在のデータ 検査日に注目)


2.今年の検査結果から

それでは、いつものように公表されてきたデータを簡単にまとめておきましょう。
まずは測定検体数の推移です。今年は昨年よりも作付再開地域が少し増えていますが、全体としてはほとんど変化がありません。30kgの玄米袋で約1100万検体になります。

1231-kome3

昨年、一昨年と比べて一番大きな違いは、数値検出検体数の推移です。なお、ここでいう数値検出とは、測定下限値の25Bq/kg以上の検体のことを指します。全袋検査機は5メーカーの検査機があるため、検出限界値もバラバラで、ニュース映像でご覧になった方もいるように、実際には11Bq/kgというような数値も出ています。ただ、100Bq/kgを超える検体を見逃さずにスクリーニングするために必要な検査機の能力は100Bq/kgの1/4である25Bq/kgであり、データを公表する際には25Bq/kg未満の数値については測定下限値未満とされています。実際、この検査はあくまで100Bq/kgを超えるかどうかを調べるためだけのスクリーニング検査であって、詳細検査で行うようなゲルマニウム検出器を用いた正確な測定ではありませんので、数値の持つ意味は違う事には注意が必要です。

25Bq/kg以上の数値検出の検体数(1864)は、昨年(6428)の1/4程度、一昨年(21214)の1/10程度に低下しています。つまり、玄米に移行する放射性セシウム量を全体的に抑制することができていたために、基準値である100Bq/kgを超える検体をゼロに押さえることができたということなのです。

1231-kome4

これを表にまとめてみると下記のようになります。測定検体数はあまり変わっていませんが、その内容が年々変わっているのがよくわかると思います。25Bq/kgを超える検体数(数値検出)が大きく減り、特にスクリーニングレベルを超えて詳細検査に回るような(80Bq/kg前後を超える)検体が昨年から今年にかけて激減しているのがよくわかりますね。

1231-kome5

なお、今回で今年の測定結果のフォローは最後にしようと思いますので、毎日つけてきたExcelの結果を以下に示しておきます。

1231-kome6-1
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毎朝の「ふくしまの恵み」サイトの情報更新を受けて、各市町村ごとに表示させてそのデータを記録してきました。Webデータを自動的に取得する技術を持っていればおそらくもっと楽だったのですが、この3年間は、9月から12月まで約4ヶ月間にわたって朝の20-30分はこの作業に費やしてきました。しかしながら、毎日見ているからこそ気がつく微妙な数値の変化もあり、それを細かくフォローしてきたことはこれまで私のブログを読んでこられた方ならばおわかりと思います。


3. 最後に

福島米の全量全袋検査が始まって3年目の今年、ついに基準値超えゼロを達成する時が来ました。これまでの経緯は「福島県で平成26年産米の全袋検査始まる!今年のポイントは?」にまとめてありますのでくり返しませんが、2011年から4年にわたって福島県の米の放射性物質についてずっとフォローしてきた者にとって、この快挙は非常に多くの人の努力が結集されたものだということがよくわかります。

県や農水省、大学の研究者が土壌中の放射性セシウム濃度だけではなく、放射性セシウム濃度とカリウム施肥の関係が重要であることを実験的に見出し、全ての農家にカリウム施肥を徹底した成果がこの結果に結びついたのだと思います。関係者の多大な努力に対して敬意を表します。

今回の結果は、地道な努力が実を結んだものとしてメディアがもっと広く取り上げるべき事と思います。福島原発事故から3年半が経過し、原発事故に対する関心がかなり薄まっていく中で、福島県としてももっとマスメディアに対してアピールしていくべき事ではないでしょうか。

そして今後は、「福島県で平成26年産米の全袋検査始まる!今年のポイントは?」にも書きましたが、今年基準値超えゼロを達成したことを受けて、いつまでこの全量全袋検査を続けるのか、という事が一つの課題になってくると思います。いわゆる風評被害もあるかもしれませんが、費用対効果という視点も含めて、どう取り組んでいったら良いのか、ということについては広く議論をするべきことと思います。

私自身の考えとしては、この検査にはかなりのマンパワーと費用をかけていますから、それで新たな雇用が生み出されているならばいいかもしれませんが、どこかのタイミングでやめるという決断をするべきだと思います。そのタイミングについては多くの人の意見を踏まえて行政として判断すべき事と思いますが、BSEの全頭検査のようにいつまでもダラダラと続けていくべき事ではないはずです。今後新たに大量の放射性物質が飛散しない限り、お米に移行する放射性セシウム濃度は下がっていく一方ですので、その事実を踏まえて、少なくとも全袋検査を全県で実施すべきことなのか、会津地方ではもうやめるべきとか、そういうポイントから議論していったら良いと思います。

私も、このお米の放射性セシウム濃度については2011年から4年間ずっと追いかけてきましたが、今年の基準値超えゼロを達成したということを機会に一区切りとしたいと思います。この問題については、来年以降もチャンスがあれば取り上げるかもしれませんが、今年までのように福島県産米の情報について毎日の情報更新と言うことは今年限りで終わりとさせていただきたいと思います。これまでお米の情報について読んでいただいた方、ツイートをRTして下さった方、ありがとうございました。

オマケとして、これまで私が毎朝チェックしてきたデータを公開しますので、興味のある方はご活用いただければと思います。
fukushima-26kome_final.xlsx


参考:FOOCOM.net 「福島の米の全袋検査、放射性セシウムはほぼ検出されず
(FOOCOM 今年の全袋検査の結果について)

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