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4/22 福島原発で注ぎ込まれた冷却水はどこへ行ったのか?その5

高濃度汚染水「67500トン」というのがどういう根拠で算出されたのか、マスメディアにはほとんど出ないのですが、東京電力の記者会見では質疑がされていたようですね。

キーワードを変えていろいろ検索してみると、twitterには記者会見の際にメモ的につぶやいてくれている人がいることがわかりました。やはりみんな気になっていたのですね。マスメディアはちゃんと記事にして欲しいです。

今日は下記の続きです。
4/19 福島原発で注ぎ込まれた冷却水はどこへ行ったのか?その2
だいぶわかってきました!


東京電力のHPにも載っていませんので、一番まとまっていると思われるブログからの情報に、いろいろな検索結果の寄せ集めたものを以下に記載していきます。

れぐるすのつぶやきより引用
http://ameblo.jp/regulus-leo-725/entry-10850764943.html

(4/2正午までに)「原子炉へ注水した量:
1号機:5700t、2号機:9300t、3号機:9000t」

その後はほぼ毎日発表があるので、それを足していけば以下のようになります。

IAEAのサイトに日々のデータが出ているので、そこからのデータをまとめます。
http://www.iaea.org/newscenter/news/tsunamiupdate01.html

1号機、2号機、3号機の順に(トン/時)
4/3:8,9,7
4/4:6,8,7
4/5:6,9,7
4/6―4/9:6,8,7
4/10―4/21:6,7,7

日々の注水量に24倍して4/2までのデータを加えると、

4月21日までの注水量は、

1号機:8484トン
2号機:12708トン
3号機:12192トン
合計:33384トン

ということになります。

一方、使用済み燃料プールに放水した量は、4/21現在で

首相官邸のHP
http://www.kantei.go.jp/saigai/pdf/201104211700genpatsu.pdf

1号機:90トン
2号機:511-526トン
3号機:5293トン
4号機:2236トン
共用プール:130トン

4号機を除くとして、1号機から3号機で5909トンです。使用済み燃料プールは、そこから大量に漏れだしているということはあまり考えられないので(もしそうだとしたら、燃料棒が冷却できなくなって温度が上がってくる)、こちらは計算から除外します。以下、このプールの水は計算に入れないで考えます


では、6万トンとか、67500トンというのはどうやって出したのか?

また、「れぐるすのつぶやき」からの引用です。
「トレンチの長さ:
1号機190m、3号機360m、3号機310m、4号機140m、
5号機260m、6号機150m
タービン建屋の床面積(壁の厚さを含む):
1号機3800㎡、2号機7000㎡、3号機8400㎡、4号機7000㎡」

どうも、twitterに残っている記者会見の話などを合わせると、上記の床面積×水面の高さで計算しているらしいんですね。
twitterの引用です。
http://twitter.com/#!/NotinEEorT/status/55213603967602689

1-3号機の床面積を合わせると19200m2、水位は約3mということなので、19200×3=57600で、約60000トンというのは計算が何とか合います。
別のtwitterより
http://twitter.com/#!/KW36_wav/status/59211207688732672

読売のWebサイトより
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110422-OYT1T00424.htm?from=navr
「2号機タービン建屋と、地下でつながる作業用トンネル(トレンチ)には、推定で計約2万5000トンの汚染水があり、1日約240トンのペースで、22日午前7時までに690トンをくみ出した。
 しかし、トレンチの水位は3日間で6センチしか下がっていない。タービン建屋地下の汚染水も深さ1・2メートルを保ったままだ。2号機の圧力容器には、日量で168トンの水が注入されており、一部が漏れ出して水位の低下を妨げている可能性が高い。」

私はこの記事は別に不思議だとは思いません。
4/20 福島原発で注ぎ込まれた冷却水はどこへ行ったのか?その3」でも解説しましたが、トレンチとタービン建屋が地下で水がつながっているならば、トレンチから水を抜くときには、水位を1cm下げるためには(トレンチとタービン建屋の面積)×1cmの液量が必要になります。ここまでに判明したデータを用いて計算すると、2号機では、

7000m2×6cm=7000m2×0.06m=420トンということになります。
690トンくみ出したのですが、「4/19 福島原発で注ぎ込まれた冷却水はどこへ行ったのか?その2」で書いたように、蒸発分を約4トン/時と計算すると、2号機には3トン/時=72トン/日=216トン/3日注ぎ込まれています。3日で減った量は690トン-216トン=474トンなので、420トンとほぼ計算が合います。私はむしろ、この記事を読んで、かなり計算通りなのでビックリしました。2号機のタービン建屋の床面積は約7000m2で合っているのでしょう。

さて、確かに東電のいうように、タービン建屋の面積×高さ=体積という計算も正しいのですが、あくまで水の出納ということにこだわってもう少し突っ込んで調べてみましょう。

東京電力のHP(わかりやすいアニメーション)より
http://www.tepco.co.jp/nu/knowledge/system/index-j.html

さきほど計算したように、3/11の後から外部から炉心に注入した水は、蒸発分を無視すると1-3号機の合計で33384トンです。2号機だけでは、約12700トンです。蒸発分を差し引くと実際にはもう少し少ないはずです

それ以外に発電所の中に3/11以前からあった水は、上のHPの図を見てもらうとわかるように

・圧力容器内の水
・格納容器の圧力抑制室の水
・復水器の水
・循環していた海水

があることがわかります。

圧力容器内の水は、下記にあるように、最大でどれだけ入るかは計算できます。
東京電力のHPより
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/intro/outline/outline-j.html
1号機:半径2.4m×高さ20m(2.4×2.4×3.14×20=約360トン)
2号機、3号機:2.8m×高さ22m(2.8×2.8×3.14×22=約540トン)全て水だけということはないので、2/3まで入っていたとして360トン

圧力抑制室の容積、復水器の容積は資料からわかります。循環水の量は、下記から推定です。

島根原発の例
http://www.pref.shimane.lg.jp/genan/simagen.data/05-042-060.pdf
循環している海水は、福島第一1号機と同じBWR-3のタイプの島根1号機(46万キロワット)で22トン/秒、島根2号機(BWR-5:82万キロワット)で60トン/秒です。福島第一の2号機は78万キロワットですから、ほぼ60トン/秒を排出しています。なので、蒸気の熱量を奪って冷やすのに数秒では終わらないでしょうから、30秒かかるとして、60×30=1800トンと仮にします。

・圧力容器内の水 360トン
・格納容器の圧力抑制室の水 2980トン
・復水器の水 3000トン
・循環していた海水 1800トン(予想)
これらの合計:8140トン

これらがすべて3/11時点で満水であって、配管などが壊れてタービン建屋にしみ出していたとすると、2号機で12700トン+8140トン=20840トンとなりますが、実際には、復水器の水はトレンチから復水器に移すと言っているので、ほとんどなかったと思いますし、循環していた海水が漏れたとすると、これはタービン建屋から海まで一気につながるルートができてしまっていると言うことを示します。となると、水位はトレンチやタービン建屋の高さに一致するのではなく、海面の水位に一致します。つまり、潮の満ち引きに応じて水位が変わると言うことになってしまいます。ですが、現状では、6cm上がったとか下がったということを測定できるので、この可能性はないと考えておいていいでしょう。

現実的には、360トン+2980トン=3340トンに、3/11以降の注水量を足し、蒸発分を引いたものが2号機の水量になると思います。「その3」でご紹介した予想では、1時間に7トン入れても4トンは蒸発するということなので、半分くらい蒸発するとして、2号機の注水量12700トンの半分とすると、3340+6350=9700トンです

でも、2号機に現在たまっている約20000トンについて、結局半分しか説明できません。

あと考えられるのは、以下のことです。

・津波が来たときにトレンチなどは全て冠水したでしょうから、そこでもたらされた水。
・地下水とつながった?(あまり考えにくい)
・海の水とつながった?(そのようなデータは今のところない)

産経ネットより
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110328/dst11032819080049-n1.htm
実はトレンチというのはすごく深い坑道なのだそうです。

・1号機では深さ16・1メートル。
・2号機は深さ15・9メートル。
・3号機は深さ25・7メートル。
そして、
「それぞれのトレンチは高さ2・6~4・4メートル。横幅が2・4~3・7メートル。長さは162~74メートルあるという。東電は最も放射線量が高い2号機では、「トレンチ内に高放射性物質濃度の水が6千立方メートルたまっている可能性もある」としている。」

ということなので、2号機には6000トンをプラスできます。9700トン+6000トン=15700トン。まだ足りませんが、多くの仮定をしているので、その中のどれかが大きくずれていたら20000トンになるのかもしれません。


まだ仮定がだいぶ多いのですが、少しずつ全体像がわかってきた気がします。2号機にしか焦点を当てていませんが、一番濃度が高くて問題なのは2号機なので、あとはほぼ同じような計算ができると思います。
twitterで多くの人が記者会見の内容をメモしてくれていなかったら、ここまでもわかりませんでした。感謝です。

ただ、本来の目的であった、海に流出した量を算出するためには誤差が多すぎます。520トン以上の誤差があるため、それ以外に流出があったかどうかを予想することはできませんでした。残念です

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3.11では、停電・断水のため、一晩避難所で過ごし、震災後の情報収集をきっかけにブログを始めました。
これまで約4年間、原発事故関係のニュースを中心に独自の視点で発信してきました。その中でわかったことは情報の受け手も出し手も意識改革が必要だということです。従って、このブログの大きなテーマは情報の扱い方です。原発事故は一つのツールに過ぎません。

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